妻が入院している折に、誰かのアドバイスで夕食だけ宅配便を利用していた。
一人前のコースは、調理済みのレトルトパックしかなったが、初めは手間いらずと喜んでいたが、そのうちに冷凍室が埋まってしまうことになり止めた。
以来自前料理か惣菜屋さん、たまに1人で行ける食堂を利用している。
料理はそれほど苦ではなくて、むしろ暇に任せて楽しくやっている。
定年後には時々レシピを見ながら念入り料理を作って、妻に喜ばれていた。
何冊もあった妻のレシピ本は、何時だったか処分して一冊もなくなっている。
先日一冊買った。
最近は南瓜の甘煮がお気に入り、馬鹿の一つ覚えで何度も作った。
今はこの地方特産の掘りたての里芋が旬である。
包丁で皮を厚めにむいで、鍋で煮立てた後、砂糖と味りんと醤油で時間をかけて煮詰める。
柔らかでとろける美味しさ、1人悦に行っている。
虫の声、夜風が心地よい。
桜の葉陰からの月を見ていると、無性に妻が恋しい・・・
止められているが、こんな夜は酒が飲みたい。