一期一会の日々

日々のあれこれ

冥途の土産

2023-07-05 18:24:44 | 日々の出来事

5月の連休明けから忙しかった業務が
先週末の4年ぶりに開催された総会を終えて一旦落ち着いた。
コロナ禍前の頃からの賑わいを見せ、大盛況。
でもなぁ、でもなぁ…

6月初旬、総会開催を聞きつけてまだ5年も先の100周年に向けて
寄付をしたいと申し出てくれたありがたいお方。
90周年の時も、ポンと10万円。
その時から過去3回しかお目にかかったことがないけれど
多分、いや間違いなく気に入られたんだと思う。
当時は杖を突きながら、来社してきてくれた。
とても紳士的な人だった。
4年前の総会にも当時の面々と参加してくださり、大いに盛り上がった。
そして今回。
その頃から既にケア施設住まいだったが、
今回は総会参加の申し込みとご寄付意向のお電話をいただいてから
別途ケアマネージャーさんからも連絡があった。
病院帰りにお祝い金を事前に持参するといっているが
一旦施設に戻ってからの食事になるので遅くなるとか
一体どういった団体でそもそも総会のことをなぜ知ったのかなどなど…。
体の調子を気にかけつつも、若干迷惑めいたものが漂い、
更には今流行りの詐欺を疑われているのではなかろうか…。
色々申し訳ないのと、話の流れでケア施設にお祝い金をいただきに伺うことになる。

受け子のように施設に思われているかもしれないと
事務局長にも同伴をお願いし、前回の総会時のお写真など持参したりと気を遣う。
施設では訝しげであったが、事務局長の柔和でいて貫禄のある雰囲気で
すっかり誤解は解けた様子。
当のご本人はとういうと、車いすで登場し、握手を交わし嬉しそう。
お部屋に通され、世間話をしたあとに本題へ。いくらほしい?
あーでもない、こーでもないと考えを話された後、
50万円おろしてきたけれど、結局30万円をお祝い金にちょうだいした。
20万円余っちゃったなと財布に収めてらしたが、
私にしてみたら前回の倍の20万円と伺っていたので、10万円の上乗せ!
いい仕事しちゃったのかなヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
その後、総会の流れなどをお話しお別れした。

総会当日はケアマネージャーさん同行で。
総会、尺八の演奏、そして場所を移動してホテルでの懇親会。
長丁場で心配したけれど、懇親会ではたくさんお酒も召し上がってご機嫌。
幾度となく様子が心配で、お席を訪れ写真を撮ったり、お話したり。
そんなことを繰り返していたら、さん大好きと肩を組まれる。
ハイハイありがとうございます。とかわしていたところ
ケアマネージャーさんが今日はやきもちを焼いているよ!と
お尻をぺろんと撫でられる。
車いすでよぼよぼだからと侮っていた。
肩を組んできたその力強さはどこからくるのか
このまま倒れてしまうのではないかとびっくりしていたところ
不意打ちをくらってしまった。やられたなぁ。
すぐさまその場を離れやり過ごす。
会の終了前に混まないようにと帰宅されるのを
お帰りだよと事務局長に呼ばれお見送りしたけれど
来年は仲間もいないしもう来ないという。それがいい。
私も冥途の土産と思ってお尻ペロンは気にしないでおこう。

そうは思っても、時間、日がたつにつれて嫌な思いがこみ上げてくる。
酔っぱらってのことだけど、紳士だと思っていただけにがっかりだ。
私が侮って隙を作ってしまったのがいけないんだけど。
なんせ、同じテーブルの博報堂に勤めていた人を見る目があるという別のおじいちゃんには、
男っぽいというか全く色気がないと言われたのに…。

そして昨日、朝一番に職場に電話がかかってきた。
事務局長が昔の話をインタビューしたいと言っていたけれど
どうなっているんだろうと。
飲んでいたのにそんなことを覚えているということは
大好きという告白も、お尻ペロンも覚えているのか。
そんなことを思いながら電話していると、
黒松のどら焼きを今度買っていくよ、いくつほしい?50個くらい?
とまたまた仰天の申し出。
お気持ちだけでいいですと断ると、みんなそう言うんだよと。
そして、今度いつ会えるかなと言われる。
そうですね、インタビューの時にでもですかねと答えながらぞっとした。
電話を切って、お尻ペロンを訴えてあった事務局長に文句。
冥途の土産は一度きり。
もうお仕事とはいえ、会いたくありません。

酒は飲んでものまれるな、ですよ、皆さん!