山頂では韓国のご一行様が記念撮影の真っ最中だった。
韓国の方は山登りが大好きなんですって。
国内には登る山も取り立ててないので、
日本の山はトレーニングとして、そしてヒマラヤなど登られるそう。
勝手にお仲間だった女性二人組は、ちょうど下山を開始するところだった
3人組は各々珈琲を飲んだり、お昼寝されたり寛いでらした。
やっとの思いでたどり着いたのが伝わったのか
お疲れ様でした~と声をかけてくださる。
山頂にはこの3人組とソロの方が2組、そして私たち。
小至仏山の大混雑の山頂とは打って変わって、広々とした至仏山
何という贅沢
緩やかに時は流れ、360℃の大パノラマは心にぐっとくる風景。
ずーっとこのまま漂っていたい気分。
3人組は聞くとグレートトラバースの田中陽希くんの応援隊とのこと。
今朝、尾瀬中心部を行くと彌四郎小屋を出たとあったので、
今後の天気予報を考えると今日至仏山に登ると予想されているらしく…。
バスの時間もあるので時間が許す限り山頂で待ってると。
もう何度もお会いして、お互い顔見知り、会えば声を掛け合う仲で
中には声だけというのもあるけれど、
ちょいちょいテレビ出演も果たしていると笑顔で話されてた
後日ネット検索してみたら、田中君は翌日の9/30至仏山登頂だったようで
お三方、残念だったろうなぁ
至仏山はこれで4度目だけど、いつもわいわい仲間と登っているので
毎回、こんなんだったっけと思ってしまう。
雪山も好きなんだけど、至仏だけは雪になると下から登らなくてはならないので
まだ登ってないとカラッと笑顔。
さらっと「とにかく山が好き」と仰るのがとってもかっこよかった
心が解き放されるような山の景色と素敵な方達との会話。
心地よい時間が流れた。
山頂での時間を30分ほど過ごし、
また山でお会いましょうと先に下山を開始したのは13:41。
その間、誰も登頂してこなかったので最後の登頂者だったのか。
ピストンする登山道は、もう慣れたもの
蛇紋岩も果敢に攻め、四つん這いのように両手両足、全身を使い、
相変わらずお尻を挟まれながら滑り降りる
途中、若いカップルが左手ロープ向こうに登ってくるのが見えた。
山の鼻からの彼らが最後の登頂者だろうか。
そうこうしているうちに、小至仏山に到着、14:21。
もはや人っ子一人いない
帰りのバスに間に合うのかしらん?と一瞬不安がよぎった。
蛇紋岩にへばりつくようにして小休憩をとり、14:28出発。
登りはあんなに慎重に足場を確保しながらだったのに、
もう無我夢中のすごい勢いで岩から岩へと足というかコロコロの体を運ぶ
下りに滅法強い同行者についていくのに必死だ
もうすぐテラスというところで、先のカップルが登場。
やはり山の鼻からの登山で、山頂まで長く辛かったと女の子。
でもそこは若いお二人、呼吸の乱れもなく顔色ひとつ変えずケロッとしている。
あとどのくらいなんでしょう。に、
あそこが鳩待峠で、しばらく行くとテラスがあるので
そこからマップでは1時間ほどとあるとベテランのように答えると
目指す先が視界に入ると俄然やる気が湧いてくるねと男の子。
きっと予定時間よりも早く到着するだろうなと
先を行く二人の背中を見送った
木道に入るとクロカンではなかなかできず
叱咤激励されるダブルポールを階段でも。
これがかなり有効で、私にしてみたらちょっとしたトレラン状態だ
先を行っては振り返り、立ち止まって待ってくれるを繰り返す中、
あ、りすみたいのが後ろにの声に振り返ると
階段をぴょんぴょん、オコジョのこどもが行きつ戻りつついてきていた
とっても可愛い
数歩下っては振り返ると、ぴょんぴょん後ずさるように戻ってはまた降りてくる。
どこまでついてきてくれるのかなと楽しみに歩いていたけれど、
階段が切れたところでいなくなってしまった。
赤い屋根が前方に見え、あそこが鳩待峠かとこれで最後と渾身の歩きを見せると
ただただ美しい紅葉であった。
疲れてくるとそんなトラップにうっかり引っかかってしまう
今度は白いものが前方に見え、
さすがに白いものはなかったはずだけれど油断は禁物、
疑心暗鬼に歩いていると、峠に到着した。16:04。
小至仏山からノンストップの1時間35分間
マップ通りの標準時間で、本当によく頑張ったと我ながら思う
行きに閉店時間は16:45と聞いていた花豆ソフト🍦にも無事ありつけた。
オコジョとさよならしたあとは、
このソフトを食べることだけが拠り所だった
次は16時半出発と案内のあるバスだったが、
どうぞどうぞと促され、ソフトクリームを持ったままバスに乗り込む。
16:41、帰途につく。
ちょっぴりあきらめかけていた妙高山への思いが
再燃した登山となった。
少し、自信がつきました