しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

夜の闇の中で

2012-04-11 22:00:56 | 日記
朝作ったお弁当をさっき食べた。持ってくの忘れた・・。
忘れたことに通勤途中気づいて、栄養補助食品的なスティックを買う。
こういうの、美味しくないけど緊急事態には仕方ない。
生徒がお弁当食べてるときにこれを出して食べるのはダメだから、
今日から新しく始まる掃除の分担の説明と
午後の教育相談の予定を説明しつつ、食べないことがごく自然にお昼時間をやりすごす。

相談が終わった15時頃にやっとスティックを食べる。すぐ旅行会社と修学旅行の打ち合わせ。
次から次へと何かやることがある。休む暇なし。休みが恋しい。

3月に卒業したばかりの子が「バイト」しに来てくれている。
バイトというかほぼボランティア。本人が来たいというので、週1で1ヶ月1500円。
もうちょっと高くしようか、というけど、「いいよ。ただでも別にいい。」と言う。
水曜は美術部に課題を出す。デッサン練習の課題。
私が会議やらなんやらでずっといられないから代わりについてて、
ちょっとアドバイスをしてもらうため。
高校の新しい制服を着て、出で立ちはすっかり高校生だけど、
「高校疲れる~!!遠いし~!!」と安心しきって不満を言う。ここがまだホームグラウンドだ。
それでも高校生らしく、きたときにはきちんと職員室にきて挨拶をする。
部活の様子をきちんと報告してくれる。
3月まではできなかったことを、やってる。着実に大人に近づいている。
頼もしいね。バイトなら、もっとお給料出さないとね。

私が高校生の頃は、田舎だったこともあるけど、
バイトしてる子はちょっぴり不良っぽい子で、ちょっと大人っぽかった。
勉強して大学を目指す子と、高校を卒業したら就職したり結婚したりすると決めている子と
完全に二極化していた。結婚するって決めてる子は、いつもおしゃれして、
もう一緒に彼と暮らすんだ!って言っていた。
英単語や数式とにらめっこして、夜中まで勉強しなきゃいけなかったから、
そんな彼らは遠い夢の国の住人みたいでちょっと憧れた。
当時好きだった尾崎豊のI love you の歌詞みたいって思った。

つき合うっていうのも良くわかんなくて、塾で仲良くなった別の学校の子とおつきあいしてたけど、
どうしていいかわからなくて戸惑った。
大学生になって一度連絡をくれたけど、何か心にひっかかるものがあって連絡を返せなかった。
大学の劇団にいた私を「なにそれ、怪しい。」と鼻で笑った。たぶんそれでだ。
賢くて社交的で常識的な人で、私とは、何もかも正反対で立派だった。
銀行に就職したと風の噂できいた10年前。やっぱり連絡とらなくて正解だった気がする。
立派すぎて健全すぎて、半分夕闇の夢ごこちで生きてる私には居心地悪い。

大人になるってどういうことだろうと、自分の部屋で小さくなって考えた高校時代。
高校時代は悩む。いっぱい私は悩んだ。だからって偉くなるわけでもないけど。
中学のときみたいに、友達が一緒じゃなくて、いつも一人で悩んでた。
高校に進んだ子たちも、いつかこんな風に悩む日が来るのだろうか。
懐かしいような、なんとなく苦いような・・・。

新しい制服に身を包んだ子たちを見ると、
夜の闇の中でヘッドホンで大音量、一人悩んだ日々を思い出す。