しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

ガラスにも鉱物にも

2012-04-07 20:30:48 | 日記
帰り際、桜がとてもきれいだった。
今日、明日、お花見日和かもしれない。けどちょっとまだ寒いかなあ。
店の中に入ると暖房が効きすぎて気持ち悪くなるほど暑い。
ちょっと過ごしにくくなってきた。

ひたすら工房にてガラスをルーターで削って微調整する作業の午後。
今日は先生と旦那さん、私しかいない。
先生と旦那さんは、結婚式の引き出物で配るガラス作品を依頼されて、その制作に忙しい。
3人とも集中して自分の作業に没頭してるから、ラジオの曲だけが室内に響く。
今日は「桜」関係の曲ばかり流れてきた。

カットしたガラスを全部削り終えるまでに、親指を2回もガラスの端で切る。
この作業の時にはいつも流血している気がする。
強く押さえて止血する。慣れてしまった。
今日は用心して軍手をしてたのに、強力なことに軍手が破れて指が切れた。
いつの間にか切れているから困る。
切れた時は痛くないのに、切れたあと痛い。
ガラスは扱いが極めて面倒だけど、キラキラと無表情に美しいから嫌いになれない。
どうも鉱物とかガラスとか、そういう無機的なものに魅かれる。
宇宙のかけらみたいで、不思議で面白い。
でも削り終えた後に出たガラスの粉は、水分を含んだ粘土みたい。
「これを焼くと色は濁っているけど、またガラスになるのよ。」と先生が言っていた。不思議だ。
名前を忘れてしまったけど、黒いような、角度を変えると深く蒼く光る石があって、
宝物のように大事にしてた。パワーストーンらしい。
月光浴させると石にいいらしい。・・・やっぱり不思議だ。

仕事が始まったのでまとまった時間がなかなかとれず、
朝夕の通勤電車の中で遠藤周作の「沈黙」を読み終えた。
ハッピーエンドではないけれど、答えを見つけて自分の核を持った人が物語の中にはいた。
信仰について日本人でこれほど深く考えた人も少ないのではないか。
遠藤周作の本はあまり読んだことがなかったけど、他のも読んでみたくなった。

今の自分の生活に直接関係ないかもしれないけど、
こうやって、いろんなものを取り入れながら自分の意見や考えをまとめておくのは大切だと最近思う。
何かあったときに、自分で判断ができる。
東日本大震災の時、「自分で判断する」ことがどれだけ大切かを感じた。
情報を取捨選択するという意味だけではなく、もっと深いところ、哲学的な意味で。
いつまでもユラユラフラフラしてるから、自分の中に核が欲しい。

きれいな石やガラスを見たとき、いつもうらやましいと思う。
自分も、こんなだったらいいのにと思う。
人はいろんなことを考える。
その度に心が濁るのだろうかと思ってしまう。
心がきれいな石やガラスのようだったらいいのになあ。
だから、こういうものが好きなのかもしれない。



あ、そういえば、Twitterで4月2日(日付が変わったばかり)に流れてた
「桜のガラス化」」という記事、嘘だったらしい!!!!
エイプリールフールで流れていたネタが、日付が変わったあとも普通に流れてたんだって。
うわー、信じて感動してたのに!(怒)
桜のガラス化なんて、素敵じゃん・・・・やるなあ・・・まんまとだまされた。ぐう。

ガラスにも鉱物にもなれないので、
憧れながらただ、制作をゴソゴソと続けていく。