しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

つながらない

2012-04-21 23:26:18 | 日記

よく寝た。
朝10時くらいまで、そしてステンドの制作から帰ってきて5時間ほど。
今日は起きている時間の方が短かった。
今、おはようございます・・・何かご飯食べなきゃ。
ご飯もほとんど食べずに眠り続けた。夢も見ていないと思う。

睡眠がやっぱり足りてなかったらしい。朝早く起きなきゃいけないのに夜ダラダラしてしまう。
コーヒーを飲む量が増えたのも、強力な眠気のせいだ。

起きている間、主に電車に乗っている間に米澤穂信さんの『追想五断章』を読了。
そう思うと、生活の中でどれほど電車に乗っている時間が長いのか、自分でも驚いてしまう。

静かな、悲しい話だった。230ページあたりで真相に気づいた。
『Yの悲劇』とよく似た種類の悲劇だと思った。
鋭い人なら、前半部というか最初の作文のとこをきっかけにもっと早く気づくかもしれない。
そうは言っても、気づいても最後まで読みたくなる。
今回は全ての人物の印象が淡くて、五つの断章の印象だけがひどく強く残った。
探し求めていた断章が見つかるたび、それが起こったことの輪郭を示していて、
徐々に輪郭がはっきりしてくるのが興味深かった。
米澤穂信さんはライトノベル系もたくさん書いている様子。いろいろなアプローチができるのが凄い。

ステンドの工房でfacebookの話になった。
先生と私は既にfacebookをやっているけど、やろうかやるまいか迷っている人がいた。
先生は、始めるといろんな情報が流れてきて楽しいわよ、
ステンドの作品もいろいろ流してるから、見られるし、と強力に押していた。
最近、土曜日の午後の時間に一緒になる人は、facebookなどのソーシャルメディアが怖いらしく、
始める決心がつかないらしかった。
一回、Facebookを覗いたとき、「お友達じゃないですか」的な表示が出て、
リアルのママ友知り合いの名がたくさん出てきたらしい。それで怖くなったと。
つながりたくない人もたくさんいるらしい。
それは・・・(・・;)。

私は顔が狭いから、あんまり最初はソーシャルメディアに興味なかったけど、
やってみれば楽しかった。逆に、怖さをわかってないのがよくないところだろう。
私の場合は友達も少ないし、何にも有益なことを書いていない。
顔の広い友達が、友達をごそっと呼んできてくれたから人数が少し増えたけど、
本当に会ったことがある人が10人ほどしかたぶんいない。
人とのつながりにあんまりこだわらないところは、私の良くないとこでもある。
必要なとき、必要な人とつながることができると、楽観的に思っているところがある。
現実そうじゃないかもしれないけど、別にいい。
常につながっておかなきゃなんて、確かに気持ち悪い。

学生時代の友人はみな西に住んでいる。だから、親しい間柄はみな西に置いてきた感じだ。
働くためにここにいるようなもの。
西の友達は関東をそれこそ人の「砂漠」のように言うけれど、砂漠にも点々とオアシスはある。
乾いた空気は嫌いじゃない。ただ、それが寂しいと思わないところが、多少自分でも寂しい。

先生は言葉を尽くしてソーシャルメディアの魅力を語っていたけど、その人の恐怖心は頑強だった。
たぶん、始めないだろう。

つながりたい人がいて、つながりたくない人もいる。
リアルな世界はあいかわらず人の思惑が邪魔をしてうまく回らない。
溢れるほどの人の思惑の中で、自分のほんとうの考えが、思いがどこにあるのか探す。

小説と眠りの世界は自己完結の小宇宙で、時にはこういう日がないといけない。
何にもつながらない時間は、もはや薄い存在の『自分』とつながっている時間でもある。