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7・7東京「君が代」裁判(三次訴訟)第1回口頭弁論傍聴者の声

2010年07月09日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 東京「君が代」裁判原告団・「被処分者の会」 星野です。
 ☆ 7・7東京「君が代」裁判(三次訴訟)第1回口頭弁論傍聴者の声 ☆【2010・7・7】
 ◎ 『荒れ狂う激流』とならないうちに

 *本日は、三人の原告と原告代理人植竹弁護士(事務局長)の意見陳述でした。
 *「三人三様、それぞれの持ち味が出ていました。なかでも、Tさんの陳述は多くの内容がこめられ胸を打たれました。国家、戦争責任と真正面から向きあう姿勢に共感を覚えます。たとえ、その後立ったとしても、なんら後ろ向きになることはありません。Tさんのような教員は、今の都立高校には絶対に必要ですから。葛藤の深さとそれを見つめるTさんの真摯さが伝わってきました。」 (N・M 原告)
*「千葉県の高校で、在職中は職員会議で反対し、個人的に歌わないことで済んでいたのですが、東京都教委のやり方には、ずっと憤りを感じていました。今回、皆さんの陳述を聞き、改めて、都教委の方こそが違憲・違法な処分を繰り返しているのだということを明らかにさせなければいけないのだ、と思いました。」 (T・I 元千葉高教員)
*「Oさんの陳述で『卒業式がキリスト者(信仰をもつ者)をあぶり出す、国家神道の儀式である』という発言は非常に印象的でした。多数者が少数者に『寛容』を強いる矛盾という指摘も明快だと感じました。Tさんの陳述の『定年後の再就職を考えて2010年4月には起立せざるを得なかった』という点に、改めて10・23通達の過酷な見せしめ的性格を痛感しました。現職の人々の苦悩を思いました。」 (S・I 原告)
*「3人の意見陳述、植竹弁護士のお話に感銘を受けました。『屈しないクリスチャン』のOさんと違って、私は『屈してばかりのクリスチャン』ですが、9月の予防控訴審での意見陳述に向けて、今日はとても勉強になり、力をもらうことができました。」 (R・M 予防原告)
*「原告の先生方の陳述はわかりやすくとても心に迫ってきました。弁護士の先生の陳述は様々な観点からのお話でとても説得力がありました。勝訴に向けて弁護団の方々には頑張っていただきたいと思いました。」 (Y・O 大学生)
*「陳述は、すべて素晴らしかった。特に、キリスト者のOさんの陳述は同じキリスト者として感涙のものでした。『神、語り給う』というものであったことを深く感じた。」 (K・A 平和を実現するキリスト者ネット)
 <ヒゲメモ>
 2010年3月2日提訴(原告50名)してから最初の口頭弁論。
 池田幹子さん(退職教員)は、音楽教員の立場から「『君が代』強制は、教員、生徒にも理屈抜きで『お上』に服従する精神を注入し、いつしか服従していることも忘れさせる力を持っているのではないかと恐れる。 教育公務員の立場にあるからこそ、学校の式典で『君が代』強制に疑問と恐怖を覚え、この曲を伴奏し生徒に斉唱を促すことはできませんでした」と切実に訴え。
 Oさんは、キリスト者の立場から「聖書の*十戒は10の戒めからなっている、偶像礼拝禁止は第1の戒め。『一般的にはこの儀式は宗教儀式ではない』と大多数の人たちが思っていることは承知している。しかし多数派が『偶像崇拝だからできない』と感じる少数派に『もっと寛容になれ』と強いるのは間違いであり、逆だと思う。寛容の精神とは少数派を多数派が認めていくことと思います。 個人の尊厳、さまざまな思想・信条を無視し『処分』で恫喝し、服従させようとする都教委の手法は容認できない」と訴え。
 Tさんは、中国残留孤児、残留婦人の2世、3世の帰国生徒受け入れ校の勤務し、彼らのバックグランドを知れば、国家とは、戦争責任について考えざるを得ない。国旗、国歌のシンボルには一人ひとりの内心の問題であり、思想良心の自由は保障されている。処分の脅しでの『強制』は異常である」との陳述。
 代理人の植竹弁護士は、本訴訟の概要、意義を述べた後、最後に裁判所の使命について力強く訴えた。
 「現在は入学式や卒業式の君が代の強制が、そこに留まらず、官公庁での就業開始・終了時、衆参本会議時、更には、裁判所の口頭弁論開始時に君が代斉唱が強制されるに至った時には、もう遅いのである。」
 「『今日の滴る細流がたちまち荒れ狂う激流になる』は、しばしば引用される箴言である。10・23通達は、「既に『今日の滴る細流』の域を超えている。しかし、まだ『激流』にはまだ至っていない。『荒れ狂う激流』とならないうちに、『思想・良心の自由』と『権力の教育介入阻止』を実現しなければならない。」
 と裁判所に、国民が付託した責務を全うされるよう強く要請した。

 次回法廷 10月1日(金)103号。これからもご支援をよろしく。
 (請求人・代理人24名。傍聴者98人。満席心から感謝。 星野)

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