パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

子どもたちを、ゆとりも楽しさもない、窮屈な学校生活から救う奥の手

2020年07月27日 | こども危機
 ◆ 少人数学級とゆとり教育 (東京新聞【本音のコラム】)
前川喜平(まえかわきへい・現代教育行政研究会代表)

 安倍晋二首相の思い付きで始まった一斉休校は、日本中の子どもたちにとって大変な災難だった。
 学校は順次再開したが、子どもたちの受難はまだ続いている。

 「密」を避けるため、子どもたちは互いの間隔を空けなければならない。
 給食は黙って食べる。音楽では合唱ができない。水泳もできない。
 フェースシールドを着用させられる子どももいる。
 学習の遅れを取り戻すため、一日七時間授業、土曜授業、夏休みの短縮、修学旅行の中止など、子どもたちはゆとりも楽しさもない、窮屈な学校生活を強いられている。
 このままでは不登校が激増するだろう。

 分散登校では、少人数のおかげで一人一人に目が届く丁寧な授業ができたという。だったら、これを新たな日常にすればいい。
 十九日の本紙が紹介した市民団体の試算では、二十人学級実現に必要な予算額は約一兆円だという。
 二次補正の予備費の一割だ。財政的に不可能な数字ではない。

 授業時数は柔軟に考えよう。授業時数を大幅に増やした新学習指導要領で、今年の小学校六年生は年間千十五時間の授業を受けることになっている。
 二〇一〇年度までの「ゆとり教育」では年間九百四十五時間だった。だったら、この授業時数を目安にすればいい。
 少人数学級とゆとり教育で、子どもたちはかなり救われるだろう。

『東京新聞』(2020年7月26日【本音のコラム】)


コメント    この記事についてブログを書く
« 学校行事もなく、夏休みも短... | トップ | フリーでもない、フェアでも... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

こども危機」カテゴリの最新記事