《特集・小池都政の任期の裏側【週刊金曜日】》
◆ 都教委
教育行政の腐敗にこそメスを
東京都教育委員会の硬直した組織や隠蔽・捏造体質は、豊洲新市場や五輪会場をめぐる都庁の対応とまったく同じだ。
最もわかりやすい例が、これまで本誌でも何回も報告してきた「女子生徒に不適切なメールを送った」として、懲戒免職処分された都立高校の男性教諭の件だろう。
そもそも処分理由自体がでっち上げで、都教委の一方的な思い込みによる処分だった。
都教委は、女子生徒が家庭で虐待さいた事実も把握せず、女子生徒本人に事情聴取もしていない。そればかりか都教委人事部の幹部職員が、虚偽の校長陳述書を捏造したことも明らかになっている。
東京高裁で処分を取り消す判決が確定したが、にもかかわらず都教委はなお、停職6カ月の「再処分」を発令するなど、男性教諭に嫌がらせを繰り返している。
メンツをつぶされた格好の都教委は、自分たちの体面を取り繕うことしか考えていない。
その姿は豊洲新市場をめぐる都庁職員のデタラメな対応や虚偽報告、証拠の捏造、隠蔽とそっくりではないか。
東京都(教育委員会)は、国歌斉唱の際に起立しないというだけで、教職員を停職6カ月の処分にしている。だが、都民に対する信用を失墜させているのはいったいどちらなのか。
しかも豊洲新市場の件では都民に巨額の経済的損失も与えている。どちらが公僕として問題なのかは一目瞭然だ。
そもそも国歌斉唱や起立を強制すること自体に問題があると思うが、個人の思想良心の自由を踏みにじって教職員を管理統制するよりも、「虚偽説明や証拠隠蔽・捏造をする公務員」の責任こそ、厳しく追及されなければならないはずだ。
国歌斉唱や起立を当然視している小池都知事だが、疲弊した教職員の士気を高め、子どもたちに豊かな教育環境を保障するために、教育行政(教育委員会事務局)の硬直した腐敗体質にもメスを入れて、鋭く切り込んでほしいと切望する。
『週刊金曜日』(2016.11.4 1111号)
◆ 都教委
教育行政の腐敗にこそメスを
池添徳明・ジャーナリスト。
東京都教育委員会の硬直した組織や隠蔽・捏造体質は、豊洲新市場や五輪会場をめぐる都庁の対応とまったく同じだ。
最もわかりやすい例が、これまで本誌でも何回も報告してきた「女子生徒に不適切なメールを送った」として、懲戒免職処分された都立高校の男性教諭の件だろう。
そもそも処分理由自体がでっち上げで、都教委の一方的な思い込みによる処分だった。
都教委は、女子生徒が家庭で虐待さいた事実も把握せず、女子生徒本人に事情聴取もしていない。そればかりか都教委人事部の幹部職員が、虚偽の校長陳述書を捏造したことも明らかになっている。
東京高裁で処分を取り消す判決が確定したが、にもかかわらず都教委はなお、停職6カ月の「再処分」を発令するなど、男性教諭に嫌がらせを繰り返している。
メンツをつぶされた格好の都教委は、自分たちの体面を取り繕うことしか考えていない。
その姿は豊洲新市場をめぐる都庁職員のデタラメな対応や虚偽報告、証拠の捏造、隠蔽とそっくりではないか。
東京都(教育委員会)は、国歌斉唱の際に起立しないというだけで、教職員を停職6カ月の処分にしている。だが、都民に対する信用を失墜させているのはいったいどちらなのか。
しかも豊洲新市場の件では都民に巨額の経済的損失も与えている。どちらが公僕として問題なのかは一目瞭然だ。
そもそも国歌斉唱や起立を強制すること自体に問題があると思うが、個人の思想良心の自由を踏みにじって教職員を管理統制するよりも、「虚偽説明や証拠隠蔽・捏造をする公務員」の責任こそ、厳しく追及されなければならないはずだ。
国歌斉唱や起立を当然視している小池都知事だが、疲弊した教職員の士気を高め、子どもたちに豊かな教育環境を保障するために、教育行政(教育委員会事務局)の硬直した腐敗体質にもメスを入れて、鋭く切り込んでほしいと切望する。
『週刊金曜日』(2016.11.4 1111号)
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