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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

マスコミ各紙の訃報で触れない長谷川慶太郎氏の「罪」

2019年09月07日 | 平和憲法
 ◆ <報道に異議あり!>「国際エコノミスト・長谷川慶太郎氏」はアジア蔑視の扇動者だった!
   皆さま     高嶋伸欣です


 1 本日(9月5日)の各紙朝刊で久しく忘れていた人物の名を目にしました。「国際エコノミスト・長谷川慶太郎氏」の訃報が掲載され、『産経』は同氏の功績を詳しく報じていますが、功罪の内の「罪」にはほとんど言及されていません。
 2 なにしろ長谷川氏は、日本の高度経済成長が昔話になっていた1980年代でも日本を「経済大国」とおだて上げ、アジアの諸国の人々を「貧困から抜け出せずゴミために蠢く存在」と、露骨なアジア蔑視を振りまいたのです。
 その結果、特に日本の企業マンにおごりとうぬぼれを植えつけて、今日の経済的敗北の一因を形成したとも言える人です。
 1980年代、教科書問題とは別の分野で、戦前と変わらないアジアへの差別的民族観をまき散らしていた人物でもあるのです。
 3 彼のアジア蔑視が最も露骨に提示された著作が、『さよならアジア~日本の組める相手は韓国だけか?』(ネスコ・文芸春秋、1986年)です。
 4 同書で長谷川氏は、「アジアという巨大なごみ捨て場の中にひとりそびえる超近代的な高層ビル、これが日本である。高層ビルの中には自由な生活があるが、ゴミ捨て場には富はもちろん自由もない」という言い回しを繰り返し(表紙カバーの袖、「まえがき」、本文第1章など)、アジアの人々を侮辱し続けたのです。
 5 最も詳しく述べているのが本文第1章の冒頭「ごみ山のなかにそびえる超高層ビル『日本』」の下記の一節です。
 少し長いけれど、そのまま引用します。

 6 「日本が第2次大戦後、ほんらいの意味での『世界の大国』に変わったのにくらべ、日本をとりまくアジア諸国は、戦前の状態からほとんどすすんでいない。これは、日本が周辺諸国から突出した状態にあることを意味している。たとえていえば、東京のごみ捨て場である『夢の島』の真んなかに霞が関ビルが建っているのと同じ状況が、戦後四十年間に定着してしまったのだ。
 ごみの山である『夢の島』のど真んなかに、霞が関ビルが突っ立っている姿を想像していただきたい。『夢の島』というごみの山のなかに住むことを強制されている人々にとっては、朝な夕な、霞が関ビルの姿はいやでも目にはいる。そのなかでは、豊かで自由で、かつ安全、清潔な生活を送っている人間が住んでいることも、かれらにはよくわかっている。
 その一方、霞が関ビルのなかの住民は、よほど気まぐれか、偶然、窓のそばにたちよったとき、下を見おろすことでもなければ、自分のまわりのごみの山のなかで、多くのひとびとが、貧しい、不潔な、自由のない、しかも不安な生活を送っていることなど、気にも留めない」(同書24p~25p)。
 7 長谷川氏に「ごみの山」とされたアジアの国々の人々によって、日本はその後追い上げられ、中国に追い越され、国民一人当たりの収入でシンガポールにも追い越されています。マレーシアも迫ってきています。
 人口増加で勢い付いている国々と人口減少で未来の展望が描けないでいる日本
 8 長谷川氏は、ある言意味いい時に亡くなったと言えそうです。同氏の見解が誤りであることを思い知らずに済んだのですから。
 9 けれども、長谷川氏の”駄法螺発言”はアジア各国で働いていた日本人企業マン、商社マンなどに「勇気」を与えるという効果を及ぼし、時には地元社会とのトラブルの素因になるなど、同氏は禍根を残したままこの世を去ったのではないでしょうか。
 10 こうした問題点をまるで指摘していない、各紙の訃報は大いに不満です。

 以上 文責は高嶋です。  転送・拡散は自由です

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