◆東京都議会に「議員特権ワースト大賞!」 2007/02/10
「公費によるセクハラ温泉旅行」「領収書要らずの政務調査費」…などの議員特権。余りにも庶民感覚からかけ離れたモラルの低さが問題になっている。
地方議会で最悪の議員特権を持つのはどこか?市民の目で決めようという「議員特権ワースト大賞」の投票が9日行われ、栄えある「大賞」には東京都議会が選ばれた。
主催した「なくそう議員特権事務局(虹と緑の500人リスト運動・ネットワーク横浜・みどりのテーブル)」は、1840市区町村と47都道府県の議会における議員特権について、昨年秋、全国規模の調査を行った。
調査の結果明らかになった事例のうち悪質なものを挙げると―
・議会までの交通費にタクシー1メーターでも1万1000円を支給(広島市議会)。
・議員のマイカーローン代を政務調査費から支出。議員の自宅であるのにもかかわらず事務所賃料として政務調査費から支出(兵庫県議会)
・ダイヤモンド、ルビーの宝石付き議員バッジ(全国の永年市議会議員)
地方議員をめぐる特権は枚挙に暇がない。ただただ呆れ返るばかりだ。すべて紹介するにはスペースがないので「なくそう議員特権」のホームページを御覧頂きたい。
http://www.no-giintokken2007.net/news/index.php?itemid=36
新聞やテレビの情報番組で取り上げられたこともあり、市民の関心は高かった。勤め帰りのサラリーマンなど約150人が会場となった東京・神田の日本教育会館を訪れ、「意中のワースト議会」に“清き1票”を投じた。
投票の結果は以下の議会が“栄光”に輝いた―
●大賞=東京都議会
議員1人につき月額60万円、領収書要らずの政務調査費。議員勤続25年で太田道灌のブロンズ像など。
●2位=横浜市議会
1期目の議員に60万円、2期目以上に120万円の海外視察費(政務調査費とは別に存在)など。
●3位=埼玉県議会
公費視察でベトナム・タイを旅行した際、買春したとの疑惑など。
●特別功労賞=立川市議会、品川区議会、目黒区議会
政務調査費でカラオケ・焼肉、永年勤続議員に肖像画などの特権がマスコミで追及されると、すぐに返上した。皮肉を込めて功労賞を贈った。
審査員の畑山敏夫(佐賀大学教授)さんは「愚者の楽園(議会)を変えるのは、首長のクビをすげ変えるよりも難しい。だが、愚者の楽園をなくすためにも、あきらめずにこうした運動を続けていきましょう」と呼びかけた。
「なくそう議員特権事務局」では14日、東京都議会を訪れ川島忠一議長に「ワースト大賞」の表彰状を手渡したいとしている。
統一地方選挙を控え「駆け込み」で特権を返上する議会がチラホラ現れ始めてはいる。果たして全国的な動きになるだろうか。
(竹谷昇)
================ JANJAN
http://www.janjan.jp/government/0702/0702099781/1.php
◆東京都議会がワースト大賞 議員特権コンテスト
地方議員の様々な「議員特権」のなかから「ワースト(最悪)大賞」を決めるコンテストが9日都内で開かれ、参加者の投票の結果、東京都議会がワースト大賞に選ばれた。コンテストには、全国から応募のあった九つの事例が大賞候補として挙げられていた。
議員特権の廃止を求める地方議員や市民らによる「なくそう!議員特権キャンペーン」の主催。あまり知られていない地方議員の厚遇を明らかにし、廃止に追い込むのが狙いだ。同キャンペーンが昨秋、約1800のほぼ全自治体を対象にアンケートを実施したところ、議員表彰制度が3分の1近くの約500の自治体であることや、議会出席の度に議員に支給される費用弁償も860以上に及んでいる実態が明らかになった。コンテストでは、こうした「議員特権」を告発しようと全国から事例を募集、うち九つの事例をワースト大賞候補に挙げ、参加者や大学教授らの審査員の投票で大賞を決めた。
■議員の永年表彰に人造石付きバッジ
全国約800の市区の議会からなる全国市議会議長会では毎年、10年以上務めた議員を対象に表彰を実施している。「議員を激励する意味」という。在職10年から50年まで5年ごとに表彰し、年数に応じて記念品としてルビーやエメラルドなどの人造石付きバッジを贈る。約50年以上前から贈呈しているといい、単価は5、6000円程度。05年度は約1875万円をかけ表彰を実施した。昨年は5月に東京・日比谷公会堂で計2236人の議員を表彰。各市区議会が平均約70万円を負担金として支出している。自治体の間では、同様の「議員表彰制度」を廃止する傾向にあるが、議長会では07年も実施する予定だ。
横浜市議会も長年務めた議員の表彰制度があり、在職20年以上5年ごとに10万円相当の記念品を贈る。06年は4市議に対し、液晶テレビやスーツ、ソファを贈り、計約40万円が使われた。
■議会出席すると一律1万1000円
広島市議会では、市議が議会に出席するたびに1日一律1万1000円を費用弁償として支給している。費用弁償は「主に交通費の実費負担に対する支給」(総務省)との位置付けだが、多くの自治体に共通する一律の支給に「報酬の二重取り」との批判が強い。
条例では、市議が本会議や委員会に出席した際に支払うと定めているが、同市議会の一律1万1000円は、全国の市町村と比べ最高級の額だ。
東京都議会でも、費用弁償として都議に1万~1万2000円を支給している。
費用弁償を巡っては、全国の自治体で見直す動きが強まっている。横浜市議会では1月、これまで一律1万円を支給していたのをやめる方針を打ち出した。大阪市は06年度から費用弁償を廃止、鳥取県などでも実費制としている。
■東南アジア視察で女性をホテルに同伴
埼玉県議会では、議員6人が03年、東南アジアの視察でバンコクに宿泊した際、夜のカラオケ店で現地女性たちを指名、一部の県議が女性をホテルに同伴した様子がテレビで放映された。
視察は、任期中の4年に1度、海外視察に行ける県議会独自の制度を使ったもので、このときの視察費は総額500万円以上に上った。放映後は住民監査請求が起こされたり、県内の各市議会が県議辞職を求める決議を可決したりするなど波紋は広がった。以降、県議会では海外視察を06年度まで凍結している。
議員による海外視察は、横浜市議会でも任期中に原則1回、行ける制度がある。昨年は2市議が制度を利用して米国へ視察をしたという。ただ、北信越市議会議長会が06年度から、東北市議会議長会は05年度から、海外視察を休止するなどしている。
================ 朝日新聞 2007年02月09日
http://www.asahi.com/politics/update/0209/019.html
「公費によるセクハラ温泉旅行」「領収書要らずの政務調査費」…などの議員特権。余りにも庶民感覚からかけ離れたモラルの低さが問題になっている。
地方議会で最悪の議員特権を持つのはどこか?市民の目で決めようという「議員特権ワースト大賞」の投票が9日行われ、栄えある「大賞」には東京都議会が選ばれた。
主催した「なくそう議員特権事務局(虹と緑の500人リスト運動・ネットワーク横浜・みどりのテーブル)」は、1840市区町村と47都道府県の議会における議員特権について、昨年秋、全国規模の調査を行った。
調査の結果明らかになった事例のうち悪質なものを挙げると―
・議会までの交通費にタクシー1メーターでも1万1000円を支給(広島市議会)。
・議員のマイカーローン代を政務調査費から支出。議員の自宅であるのにもかかわらず事務所賃料として政務調査費から支出(兵庫県議会)
・ダイヤモンド、ルビーの宝石付き議員バッジ(全国の永年市議会議員)
地方議員をめぐる特権は枚挙に暇がない。ただただ呆れ返るばかりだ。すべて紹介するにはスペースがないので「なくそう議員特権」のホームページを御覧頂きたい。
http://www.no-giintokken2007.net/news/index.php?itemid=36
新聞やテレビの情報番組で取り上げられたこともあり、市民の関心は高かった。勤め帰りのサラリーマンなど約150人が会場となった東京・神田の日本教育会館を訪れ、「意中のワースト議会」に“清き1票”を投じた。
投票の結果は以下の議会が“栄光”に輝いた―
●大賞=東京都議会
議員1人につき月額60万円、領収書要らずの政務調査費。議員勤続25年で太田道灌のブロンズ像など。
●2位=横浜市議会
1期目の議員に60万円、2期目以上に120万円の海外視察費(政務調査費とは別に存在)など。
●3位=埼玉県議会
公費視察でベトナム・タイを旅行した際、買春したとの疑惑など。
●特別功労賞=立川市議会、品川区議会、目黒区議会
政務調査費でカラオケ・焼肉、永年勤続議員に肖像画などの特権がマスコミで追及されると、すぐに返上した。皮肉を込めて功労賞を贈った。
審査員の畑山敏夫(佐賀大学教授)さんは「愚者の楽園(議会)を変えるのは、首長のクビをすげ変えるよりも難しい。だが、愚者の楽園をなくすためにも、あきらめずにこうした運動を続けていきましょう」と呼びかけた。
「なくそう議員特権事務局」では14日、東京都議会を訪れ川島忠一議長に「ワースト大賞」の表彰状を手渡したいとしている。
統一地方選挙を控え「駆け込み」で特権を返上する議会がチラホラ現れ始めてはいる。果たして全国的な動きになるだろうか。
(竹谷昇)
================ JANJAN
http://www.janjan.jp/government/0702/0702099781/1.php
◆東京都議会がワースト大賞 議員特権コンテスト
地方議員の様々な「議員特権」のなかから「ワースト(最悪)大賞」を決めるコンテストが9日都内で開かれ、参加者の投票の結果、東京都議会がワースト大賞に選ばれた。コンテストには、全国から応募のあった九つの事例が大賞候補として挙げられていた。
議員特権の廃止を求める地方議員や市民らによる「なくそう!議員特権キャンペーン」の主催。あまり知られていない地方議員の厚遇を明らかにし、廃止に追い込むのが狙いだ。同キャンペーンが昨秋、約1800のほぼ全自治体を対象にアンケートを実施したところ、議員表彰制度が3分の1近くの約500の自治体であることや、議会出席の度に議員に支給される費用弁償も860以上に及んでいる実態が明らかになった。コンテストでは、こうした「議員特権」を告発しようと全国から事例を募集、うち九つの事例をワースト大賞候補に挙げ、参加者や大学教授らの審査員の投票で大賞を決めた。
■議員の永年表彰に人造石付きバッジ
全国約800の市区の議会からなる全国市議会議長会では毎年、10年以上務めた議員を対象に表彰を実施している。「議員を激励する意味」という。在職10年から50年まで5年ごとに表彰し、年数に応じて記念品としてルビーやエメラルドなどの人造石付きバッジを贈る。約50年以上前から贈呈しているといい、単価は5、6000円程度。05年度は約1875万円をかけ表彰を実施した。昨年は5月に東京・日比谷公会堂で計2236人の議員を表彰。各市区議会が平均約70万円を負担金として支出している。自治体の間では、同様の「議員表彰制度」を廃止する傾向にあるが、議長会では07年も実施する予定だ。
横浜市議会も長年務めた議員の表彰制度があり、在職20年以上5年ごとに10万円相当の記念品を贈る。06年は4市議に対し、液晶テレビやスーツ、ソファを贈り、計約40万円が使われた。
■議会出席すると一律1万1000円
広島市議会では、市議が議会に出席するたびに1日一律1万1000円を費用弁償として支給している。費用弁償は「主に交通費の実費負担に対する支給」(総務省)との位置付けだが、多くの自治体に共通する一律の支給に「報酬の二重取り」との批判が強い。
条例では、市議が本会議や委員会に出席した際に支払うと定めているが、同市議会の一律1万1000円は、全国の市町村と比べ最高級の額だ。
東京都議会でも、費用弁償として都議に1万~1万2000円を支給している。
費用弁償を巡っては、全国の自治体で見直す動きが強まっている。横浜市議会では1月、これまで一律1万円を支給していたのをやめる方針を打ち出した。大阪市は06年度から費用弁償を廃止、鳥取県などでも実費制としている。
■東南アジア視察で女性をホテルに同伴
埼玉県議会では、議員6人が03年、東南アジアの視察でバンコクに宿泊した際、夜のカラオケ店で現地女性たちを指名、一部の県議が女性をホテルに同伴した様子がテレビで放映された。
視察は、任期中の4年に1度、海外視察に行ける県議会独自の制度を使ったもので、このときの視察費は総額500万円以上に上った。放映後は住民監査請求が起こされたり、県内の各市議会が県議辞職を求める決議を可決したりするなど波紋は広がった。以降、県議会では海外視察を06年度まで凍結している。
議員による海外視察は、横浜市議会でも任期中に原則1回、行ける制度がある。昨年は2市議が制度を利用して米国へ視察をしたという。ただ、北信越市議会議長会が06年度から、東北市議会議長会は05年度から、海外視察を休止するなどしている。
================ 朝日新聞 2007年02月09日
http://www.asahi.com/politics/update/0209/019.html
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