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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「道徳」に「普遍的な正解」はないという分かりやすい実例

2019年04月03日 | こども危機
  《瓢箪通信》
 ◆ 「道徳教材」を作ってみた
   牛島君の被二塁打

T.T.0566(ひょうたん島研究会)

♪約束~なんて~破られるから美しい~
『春を待つ手紙』(作詞・作曲・唄:吉田拓郎)より

 昨18年度から小学校で教科化された「道徳」の6年生の教科書に、「星野君の二塁打」という教材が載っている。
 主な登場人物は、「少年野球チームの選手」星野君と、「そのチームの監督」別府さんの2人である。
 話の筋については「星野君の二塁打」というタイトルを見ただけである程度想像できると思うので、端折る。
 ここでは、途中に載っている別府さんの言葉だけ、紹介する。

 はっきり言おう。ぼくは昨日の星野君の二塁打が納得できないんだ。バントで岩田君を二塁へ送る。これがあの時チームで決めた作戦だった。星野君は不服らしかったが、とにかくそれを承知した。いったん承知しておきながら、勝手に打って出た。小さく言えば、ぼくとの約束を破り、大きく言えば、チームの和を乱したことになるんだ。
 別府さんは、「約束なんて守られるから美しい」と言いたいのだろう。そのことの「是非」は、ここでは問わない。
 でも、ぼくには「予定調和的すぎてツマらん考え」に思えるので、似たような題材で、教材を作ってみた。題して、「牛島君の被二塁打」。読んだら、感想を寄せてほしい。
 【牛島君の被二塁打】

 79年春、箕島(和歌山)との選抜大会決勝。八回裏、ピンチの場面で(浪商監督の広瀬さんは)敬遠を指示した。
 伝令を通じての投手の返事は「投げてるのは俺や。黙って見とけ」。
 直後に適時二塁打を許し、準優勝に終わった。
 マウンドにいたのはエースの牛島君
 試合後に謝ると、「お前たちの力でここまで来られた」と言ってくれたという。
 「厳しいが、高校生の目線まで下りてきてくれる。だから『おっさん』【註】だったのでしょう」。
 全国大会で春夏計4度の優勝を誇る浪商は、この年以来、、夏の甲子園から遠ざかっている。
 【註】
 「おっさん」。面と向かっては言えないけれど、浪商高の野球部員たちは、親しみも込めて監督のことをそう呼んでいた。

 どうせバレるだろうから告白しちゃうけど、この「教材」のネタ元は、『朝日夕刊2/16号』2面の「惜別」欄である。筆者は朝日記者の辻健治さん。
 監督と選手の関係がよく分かるいい追悼記事だと思い、勝手に紹介した。
  (19/04/01)

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