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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

注目の勧告(3)

2009年01月06日 | 人権
 「従軍慰安婦」問題の所在とその解決法を極めて明快に示し、妨害を企てる日本の一部の歴史修正主義者たちへは厳しい批判を加え、平和教育を実践する憲法に忠実で良心的な全国の教員には勇気と確信を与えた勧告文。
 「批准国」の責務として、ぜひこの勧告に添った取組を、政府を先頭に関連する公的機関が始めると同時に、教育現場でも国民一人一人が「国際水準」の人権理解に到達できるよう、「国際理解教育」「平和教育」を推進していかなくてはならない。
 ★ 国連「自由権規約委員会最終見解」(2008/10/30)から、
 ■ 歴史修正主義に関連して、パラグラフ22「従軍慰安婦」制度

 (枝番号は、引用者)
22.<懸念> 委員会は、締約国が未だに、第二次世界大戦中における「慰安婦」制度に対して
 (a) その責任を認めていないこと、
 (b) 加害者が訴追されていないこと、
 (c) 被害者に提供されている補償金が公的資金よりむしろ個人的な寄付によって提供されていること及びそれが不十分であること、
 (d) 「慰安婦」問題への言及を含む歴史教科書がほとんどないこと、及び
 (e) 一部の政治家及び報道機関が被害者の中傷あるいは出来事の否定を続けていること
 に懸念をもって留意する。(第7条及び第8条)

 → <勧告> 締約国は、被害者の大半が受け入れ可能で彼らの尊厳を回復させるような方法で「慰安婦」制度に対する
 (A) 法的な責任を認め、率直に謝罪し、
 (B) 生存している加害者を訴追し、
 (C) 全ての生存者の権利として適切な補償を行うために迅速で効果的な立法府及び行政府による措置をとり、
 (D) 本問題について生徒及び一般の公衆を教育し、及び
 (E) 被害者を中傷しあるいは出来事を否定するあらゆる企てに反論し及び制裁措置をとるべきである。

 これらの<懸念>及び<勧告>は、次のような日本の一部の歴史修正主義者達に向けられていることは明らかだろう。
 ○ abc,ABC,は、戦争責任を継承する現在の日本政府の責任者たち。
 ○ d,D,は、文科省、教科書出版各社、とりわけ扶桑社。
 ○ e,E,は、下記のリンクに掲げるような日本の一部の人たち。
  ●「ワシントンポスト紙有識者賛同者リスト」に名を連ねた政治家・学者・ジャーナリスト
  ・「ワシントンポスト紙有識者賛同者リスト」<リンク>
  ●出来事を否定したり被害者を中傷する一部の政治家達
  ・「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(自民党内議員連盟)<リンク>
  ・「慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」(民主党内議員連盟)<リンク>
  ●産経新聞など一部の報道機関。
  ●そして「女性国際戦犯法廷」のNHK改ざん報道を容認した最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)を筆頭とする一部の司法機関。
  ・「NHK裁判 2008年6月12日の最高裁判決を受けて」<リンク>


※従軍慰安婦問題リンク集(法政大学大原社会問題研究所)
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/sp/sp-ianfu.html
※『自由権規約委員会の最終見解』(2008/10/30)外務省訳全文はこちらから
http://www.mofa.go.jp/Mofaj/Gaiko/kiyaku/pdfs/jiyu_kenkai.pdf

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