◆ 計画倒れ、主幹級職選考、今年も定員割れ
完成年度にまだ1,000人以上欠員のまま
昨年は、"二次募集"の末、大幅に"定員割れ"した「主幹級職選考」。
完成予定年度の今年は、受験年齢をさらに2歳下げる(34歳…去年は36歳、当初は38歳)などテコ入れにも関わらず、3年連続"二次募集"に陥り、採用予定の半数しか合格を出せなかった。しかも倍率は1.06倍と"全入"状態。
制度導入7年目の完成予定年度に、全校配置には遠く及ばない1,000人以上?の未配置を生んでしまった。(当初必要数6,103を、一昨年小中の配置数見直しで5,514に縮小にしたも関わらずだ。)
〔19年度未配置数1,653人(都発表)-20年度合格数614人=1,039人〕
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/ce/0f38d4d777153327b368344cbbada223.jpg)
(『都政新報』2008/12/12)
しかも、この表には現れていないが、主幹から管理職に昇格する者も毎年いる(今年は520人)。昨年度から主幹降格制度も出来た。上がる傍から(今年は辛うじて614人)抜けていくのでは、いつになったら全校配置が「完成」するのやら、もはや失速から破たんへのスパイラルは止めようがない。
◆主幹の配置状況(定数見直し後の19年現在)
校種 完成時必要数 配置実績 充足率 未配置数
――――――――――――――――――――――――――――
小学 2,275 1,530 67.3% 745
中学 1,687 1,409 83.5% 278
高校 1,292 713 55.2% 579
特別 260 209 80.4% 51
合計 5,514 3,861 70.0% 1,653
(当初必要数6,103人を、07年小中の配置数見直しで5,514人に縮小にしている。本来なら2,000人近い欠員。)
??なぜなり手がいないのか??
06年の都教委による「"管理職"対象のアンケート」では、「高い評価」と「効果」をうたっている。「主幹制度導入により、学校の課題解決能力が向上した=86.9%」だそうだ。しかし"管理職"たちが答えるように、本当に効果があるなら、どうして新たな担い手が全然現れてこないのだ。
答は簡単だ。都教委には必要でも、「現場で必要がないから」。現場では、誰も主幹を必要としていないし、主幹自身もやりがいが見いだせず疲弊感だけが高まっている。
そもそも教員管理という行政上の思惑だけで強引に導入されたもので、生徒のことはまるで念頭にないから、子どもの教育のためには何も役立っていない。子どもを向いて「教育」をやろうとするなら、誰も主幹は目指さない。
都教委は「新給料表」を作って「お金」で釣り上げようとしたが、「給与」や「昇進」はインセンティブにならないのが、民間企業と教員は違うことを見落としていたようだ。
民間出身のあの藤原和博元校長(杉並区和田中)だって、ちゃんと肝心なところを次のように見抜いている。
「また、教員集団は私企業のサラリーマンのように"昇進"や"賞与"を動機づけとして動いてはくれない。…事実、授業がうまく部活指導に熱心な教員ほど、最後まで生徒とともにありたいと願っている。…「昇進」や「賞与」で教員を動機づけようと考える中途半端な民間人が校長に就任すると失敗するケースが多い。」
http://wind.ap.teacup.com/people/1358.html
東京都の教員は「お金」に釣られて「教育」を捨てるようなことはしていない。主幹制度は出来ても、学校現場は今も「子ども中心」でしっかり運営されている。都立高を支えているのは、一人一人の教員の良識と勤勉さである。
都教委は、非現実的だった机上のプランの失敗を認めて、このような非教育的な制度をさっさと廃止すべきだ。
全国の教委・教員は、東京都の失敗の実態をよく見て、安易な真似は避けるべきである。
◆主幹職選考これまでの実施状況
年度 受験者数 合格者数 倍率
―――――――――――――――――――――――
14 2,258 1,732 1.30
15 1,356 1,091 1.24
16 727 625 1.16
17 744 680 1.09
18 577 532 1.08
19 641 606 1.06
20 653 614 1.06
この数字が「失敗」でなくて、何であろうか。「数値目標」が達成できなかった、「あり方検」委員と人事部長は責任を取って降格か減給すべきであろう。
※「今年も定員割れ_主幹級職選考」(07年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/2050.html
※「主幹制度の行き詰まり」(06年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/1723.html
※「管理職任用試験選考状況」(06年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/1338.html
※「主幹の任用、配置等の見直しについて」(07/5/24都教委発表)
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr070524j.htm
完成年度にまだ1,000人以上欠員のまま
昨年は、"二次募集"の末、大幅に"定員割れ"した「主幹級職選考」。
完成予定年度の今年は、受験年齢をさらに2歳下げる(34歳…去年は36歳、当初は38歳)などテコ入れにも関わらず、3年連続"二次募集"に陥り、採用予定の半数しか合格を出せなかった。しかも倍率は1.06倍と"全入"状態。
制度導入7年目の完成予定年度に、全校配置には遠く及ばない1,000人以上?の未配置を生んでしまった。(当初必要数6,103を、一昨年小中の配置数見直しで5,514に縮小にしたも関わらずだ。)
〔19年度未配置数1,653人(都発表)-20年度合格数614人=1,039人〕
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/ce/0f38d4d777153327b368344cbbada223.jpg)
(『都政新報』2008/12/12)
しかも、この表には現れていないが、主幹から管理職に昇格する者も毎年いる(今年は520人)。昨年度から主幹降格制度も出来た。上がる傍から(今年は辛うじて614人)抜けていくのでは、いつになったら全校配置が「完成」するのやら、もはや失速から破たんへのスパイラルは止めようがない。
◆主幹の配置状況(定数見直し後の19年現在)
校種 完成時必要数 配置実績 充足率 未配置数
――――――――――――――――――――――――――――
小学 2,275 1,530 67.3% 745
中学 1,687 1,409 83.5% 278
高校 1,292 713 55.2% 579
特別 260 209 80.4% 51
合計 5,514 3,861 70.0% 1,653
(当初必要数6,103人を、07年小中の配置数見直しで5,514人に縮小にしている。本来なら2,000人近い欠員。)
??なぜなり手がいないのか??
06年の都教委による「"管理職"対象のアンケート」では、「高い評価」と「効果」をうたっている。「主幹制度導入により、学校の課題解決能力が向上した=86.9%」だそうだ。しかし"管理職"たちが答えるように、本当に効果があるなら、どうして新たな担い手が全然現れてこないのだ。
答は簡単だ。都教委には必要でも、「現場で必要がないから」。現場では、誰も主幹を必要としていないし、主幹自身もやりがいが見いだせず疲弊感だけが高まっている。
そもそも教員管理という行政上の思惑だけで強引に導入されたもので、生徒のことはまるで念頭にないから、子どもの教育のためには何も役立っていない。子どもを向いて「教育」をやろうとするなら、誰も主幹は目指さない。
都教委は「新給料表」を作って「お金」で釣り上げようとしたが、「給与」や「昇進」はインセンティブにならないのが、民間企業と教員は違うことを見落としていたようだ。
民間出身のあの藤原和博元校長(杉並区和田中)だって、ちゃんと肝心なところを次のように見抜いている。
「また、教員集団は私企業のサラリーマンのように"昇進"や"賞与"を動機づけとして動いてはくれない。…事実、授業がうまく部活指導に熱心な教員ほど、最後まで生徒とともにありたいと願っている。…「昇進」や「賞与」で教員を動機づけようと考える中途半端な民間人が校長に就任すると失敗するケースが多い。」
http://wind.ap.teacup.com/people/1358.html
東京都の教員は「お金」に釣られて「教育」を捨てるようなことはしていない。主幹制度は出来ても、学校現場は今も「子ども中心」でしっかり運営されている。都立高を支えているのは、一人一人の教員の良識と勤勉さである。
都教委は、非現実的だった机上のプランの失敗を認めて、このような非教育的な制度をさっさと廃止すべきだ。
全国の教委・教員は、東京都の失敗の実態をよく見て、安易な真似は避けるべきである。
◆主幹職選考これまでの実施状況
年度 受験者数 合格者数 倍率
―――――――――――――――――――――――
14 2,258 1,732 1.30
15 1,356 1,091 1.24
16 727 625 1.16
17 744 680 1.09
18 577 532 1.08
19 641 606 1.06
20 653 614 1.06
この数字が「失敗」でなくて、何であろうか。「数値目標」が達成できなかった、「あり方検」委員と人事部長は責任を取って降格か減給すべきであろう。
※「今年も定員割れ_主幹級職選考」(07年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/2050.html
※「主幹制度の行き詰まり」(06年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/1723.html
※「管理職任用試験選考状況」(06年度)
http://wind.ap.teacup.com/people/1338.html
※「主幹の任用、配置等の見直しについて」(07/5/24都教委発表)
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr070524j.htm
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