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帝国書院『現代社会』教科書に沖縄の基地に関する「虚言」

2016年03月23日 | こども危機
 ◆ <社説>基地めぐる誤記述 教科書内容を即刻改めよ - 琉球新報
 文部科学省が来年春から主に高校1年生が使う教科書の検定結果を公表したが、帝国書院の「現代社会」「県内の経済が基地に依存している度合いはきわめて高い」と記述していた。事実誤認も甚だしい。不勉強な執筆者に執筆の資格はない。
 沖縄の基地関連収入が県経済に占める割合は復帰直後の1972年は15・5%だったが、その比重は大きく低下し直近(2012年度)では5・4%にすぎない。
 そうした説明は官民のあらゆるレベルで繰り返されてきた。基地は経済発展の大きな阻害要因であることはもはや常識だ。
 一部インターネットなどにはまだ「沖縄は基地で飯を食っている」といった虚言が流布するが、その類が教科書にもあったとは驚くしかない。
 冒頭の記述の前には「日本政府も、事実上は基地の存続とひきかえに、ばくだいな振興資金を沖縄県に支出しており」とある。これも明らかな事実誤認だ。「基地と振興はリンクしない」とする政府見解とも相いれない。
 国庫支出金と地方交付税交付金を合わせた国からの財政移転額は13年度で沖縄は全国14位。人口1人当たりでは6位。歴史上、ただの一度も1位になったことはない。県民経済計算で見た1人当たり公的支出額は15位(12年度)だ。
 執筆者に「沖縄には他の46都道府県にはない上乗せ分の振興予算がある」といった誤った知識があるのは間違いない。
 「アメリカ軍基地が移設すると、あわせて移住するひとも増えると考えられており、経済効果も否定できないとして移設に反対したいという声も多い」に至ってはもう意味不明だ。
 経済的利点が大きいので普天間飛行場の存続を望む声が多い、とでも言いたいのか。

 教科書が教師や生徒、ひいては世論に与える影響を考えると、一連の記述の誤りは非常に深刻だ。
 沖縄の基地経済や財政依存度、米軍抑止力の神話など、さまざまな誤解や偏見の払拭(ふっしょく)を図る関係者の努力に水を差すものだと言える。
 帝国書院は一連の誤りを全て修正すべきだが、いったい何を根拠に書いたのか。執筆者は教科書会社と共に明確に説明すべきだ。
 誤った記述に何らの検定意見も付けなかった文科省の責任も重大だ。

『琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース』(2016年3月19日<社説>)
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-241640.html
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