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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

10.23通達からずっと今まで卒業式での処分は途絶えたことがない

2016年03月23日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ☆ 卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会 3月31日(木)13:30~ 全水道会館
  《被処分者の会通信から》
 ◆ 2016卒業式をめぐる状況と今後の取り組み


 「人間は忘れることによって同じ過ちを繰り返します。悲劇を忘れないでください。同じ過ちを繰り返さないでください。」
 これは、6歳の時チェルノブイリ原発事故で被曝し、今は日本で音楽を通して原発事故のことを語り伝えているナターシャ・グジーさんが、私の生徒たちに語ってくれた言葉です。
 12月に私の勤務校で行われたコンサートで、ナターシャさんは生徒たちに忘れがたい感動を与え、多くのことを伝え、考えさせてくれました。「平和な世界を作りたいと心の中で思うだけではなく、自分から行動していかなければいけないと思った。」と感想に書いた生徒もいました。
 「10.23通達以前の都立学校のことを知らない若い教職員は、卒入学式の前に出される職務命令の重さがわかっていないようだ。」と、先日私の勤務校の校長は嘆いていました。「包括的職務命令は、もっと厳しい感じで出した方がいいのかなぁ。」と。
 私は常々、10.23通達が発出された時の絶望感や恐怖・怒りを決して忘れてはいけないと自分に言い聞かせています。けれど、今私たちに必要なのは、自分たちがあきらめずに闘い続けることだけではなく、後に続く世代に伝えていくこと、理解してもらうことだと今年改めて感じました。
 10.23通達から13回目の卒業式真っ只中です。すでに都立高校では私を含め複数の不起立者・不入場者が報告されています。その中には初めての方もいます。事情聴取で都庁に呼び出されたとき、私の勤務校の校長は、都庁の職員から「まだ不起立する人がいるんですね」と言われたそうです。
 処分される人数が減ったことだけが強調されがちですが、実は、10.23通達が出されてからずっと今まで卒業式での処分は途絶えたことがなく、そして、いまだに(!?)「初めて」の方がいるということのすごさをもっと伝えていくべきだと思いました。
 そして、10.23通達関連裁判が確実に前進しており、都教委が負け続けていることも、もっと広く知らせていかなければならないと思います。
 2月13日に開かれた「卒業式直前総決起集会」では、東京「君が代」裁判三次訴訟と再雇用二次訴訟の判決について、それぞれ植竹弁護士、田中弁護士から報告してもらいました。
 後半の職場交流では生々しい現場の状況が語られ、式当日校外の警備に当たっている教員の居場所まで記した地図が配られたという驚くべき報告もありました。
 卒入学式対策本部は今年も、都教委に対して「処分をするな」という要請を3月15日に行いました。
 処分を決定する教育委員会が開かれる24日には早朝ビラまきを行うことになっています。24日(木)8時に都庁第1庁舎前に集合です。
 31日(木)には13時30分から「卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会」が全水道会館で行われます。ここでしか聞けない該当者の発言もありますので、ぜひともたくさんの参加者で被処分者を支援しましょう。
(卒入学式対策本部・川村佐和)

『被処分者の会 通信 第104号』(2016.3.17)

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