この記事は、我が家のフトアゴヒゲトカゲ"ぼあちゃん"の糞(💩)のことについて書いています。(写真はありませんので、ご安心下さいw。)
フトアゴヒゲトカゲに興味がない方にはまったくつまらない話が長々と続きますので、どうぞスルーして下さい。
【はじめに】
私はぼあちゃんを飼い始めた当初、ずいぶん💩のことで悩みました。でも、そのおかげでいろいろ勉強したり経験したりしたので、今は「こんなもんか」という程度に落ち着いています。
そこで、これまで悩んで勉強して経験して得られたことを、記録してきたデータと合わせ、まとめてみようと思います。
この記事の一番の目的は自分の備忘録です。でも、同時に、フトアゴの💩のことで悩んでいる方に読んでいただき、「こんな子もいるんだ」程度のことでも知っていただければと思っています。そして、例え少しでもお役に立ったり、あるいは安心できたりすることがあれば、それは望外の喜びです。
【これまでの経緯】
ぼあちゃんが我が家の家族になったのは、2018年11月。お迎えした時の年齢は2歳なので、現在は4歳、性別は女の子です。ただし、年齢は推定です。
我が家にお迎えした頃は、まだ正確な記録がないのですが、確か、初めの1週間ほどは、毎日か1日おき位に💩をしていたと思います。
それがだんだんと間隔が長くなり、11月19日から11日間💩をしなくなったのが、この子の💩についての私の悩みの始まりでした。
それまで私は、フトアゴに関しては、娘が飼っていた男の子の"
えびへー"を、数ヶ月ほど預かって世話をしていたことしかありませんでした。(えびへーは、残念ながら去年の7月に腸の腫瘍でなくなりました。症状や治療、剖検の結果等はこのブログに書いています。)
えびへーはわりと頻繁に💩をしていました。それに、フトアゴの💩の頻度についてネットで調べると、「毎日」とか「1日おきには」とかいった書き込みが多く、「1週間も出なかったら病院に連れて行った方がいい」なんていうものもありました。これは多分間違ってはいないと思いますが、主にベビーの話ではないでしょうか。でも、その時の私は、勉強不足、経験不足のために、そこまではわかりませんでした。
そこで、💩をしなくなって1週間目に病院に連れて行きました。今診てもらっている病院とは違いますが、その時の先生は、「💩はともかく、尿が出ないのはよくない」と言って、総排泄腔に綿棒を突っ込んでぐりぐり。でもその時は結局出ず、「もう少し様子を見て、ダメなら薬を使いましょう」ということになりました。幸いにもこの時は、その5日後に無事に💩をし、その後はわりと頻繁にするようにはなりましたが、それでもたまに1週間あるいはそれ以上出ないこともあり、わりと不規則でした。
また、💩の性状も緩めのことが多く、あきらかに下痢ということも少なくありませんでした。
その後、今診てもらっている病院に別件で連れて行った時に、💩のことを相談してみました。先生に「今日で何日目?」と聞かれたので、「5日です」と答えました。そうしたら、先生、二の句が継げないといった様子で、少し間をおいてから「1ヶ月までは便秘じゃないから」と言われました。
また、下痢のことも聞いたみたら、「食べ過ぎだとそういう💩になることが多い」と、いとも簡単に言われてしまいました。
その時は、「本当に!?」と思いましたが、その後、いろいろ調べたり経験したりするうちに、「確かにそうなのかも」と思い始めて、今に至ります。
【データと現状】
0.給餌状況
💩はご飯と密接に関連しているので、まず現在の給餌状況を示します。
≪野菜≫
小松菜、ロメインレタス、インゲン、トマト、コーン等を、合計4~5gで、1日1回、週5日。なお、小松菜、ロメインレタスは毎餌、それ以外は1給餌おきに1~2種類の組み合わせ。
≪昆虫≫
コオロギMサイズを4~6匹、週1日。
すべての給餌時に、ビタミン、カルシウム、乳酸菌末を添加。
太り過ぎのため、獣医の先生に相談して、この程度の給餌になっています。
1.💩をする間隔
まず、以下にこれまでこの子の💩の間隔がどのように変化してきたのかを、グラフで示します。
小さくて恐縮ですが、横軸が今回のデータの記録期間で、2018年11月28日から2021年2月24日までです。縦軸は💩と💩の間隔の日数で、例えば1日であれば毎日、2日であれば1日おきに💩をしたということになります。そして、💩をした日に、前回💩をしてから何日経っているのかをグラフの棒で示しています。したがって、💩の間隔が長ければ棒が疎になり、短ければ棒が密ということにもなります。
このグラフを見てまずわかることは、この子を我が家にお迎えして1年近くは💩の間隔が長めだったものが、それ以後、急に変わったということかと思います。
この理由として最も考えらることは、まず、我が家に来て環境が変わったことと、飼い方が下手だったということでしょうか。ただ、それだけで1年も続くのかという疑問もあります。実際、今思うと、飼い方が悪かったのは、せいぜい最初の2、3ヵ月位だったかなと思います。
また、グラフの夏の期間を見ると💩の頻度が上がっています。これは、気温が高ければ代謝も上がるはずなので、理にかなったことかなと思います。ただし、今回のデータには夏の期間が2回しかないので、はっきりとはわかりません。
次に、この期間の💩の間隔の頻度をグラフで示します。
この子の💩の間隔は長めというのが私の印象なのですが、データを見ると、毎日💩していることが一番多いことがわかります。毎日が20.0%、2日に1回が14.9%、3日に1回が18.4%で、中央値は3日、平均値は3.64日です。もちろん、今後、データが増えれば変わって来るかもしれません。いずれにしても、ほとんど1週間程度以内で💩をしているということだと思います。しかし、これを超えたからすぐに異常ということでもないと思っています。
※2021/03/20追記
💩が出ない時は温浴をするとよいと言われています。うちの子も、これはわりと有効です。ただ、温浴をすれば必ず💩をするわけではありません。最近は8~9割位の確率で💩をしますが、我が家に来て最初の半年位は、ほとんど効果がありませんでした。
2.💩の性状
この子の💩は下痢か下痢気味、あるいは緩いことが多いです。
上記の期間で225回💩をしているのですが、ほぼ毎回💩の性状や気になった事等を記録しています。そこに「下痢」とか「下痢気味」とあるものが25%程度、逆に「普通」と思われる記述が20~25%、残りの50%前後は多分緩め、もしくは混合の💩だと思います。
我が家に来た最初の頃は、年齢がわからなかったこともあり、餌、特に動物性の餌をあげ過ぎていました。そのため、獣医の先生に言われたように、食べ過ぎで下痢のことが多かったのかもしれません。
しかし、その後は、体重のこともあってご飯の量は少な目にしているので、今は食べ過ぎによる下痢と言うことはないと思います。
今のところ原因は不明ですが、少なくとも今までのところは、治療が必要なほど調子が悪くなったことはなく、食欲もあって、体重は増えることこそあれ大きく減るようなことはありません。また、寄生虫もいません。
この子の💩は毎回水分がかなり多く、その水分は、透明な時と💩と同じ色の時があります。そして、💩と同じ色の場合はおそらく下痢で、透明な場合は下痢ではなく、水分のせいでいわゆる"べちゃべちゃ"な💩になっているのかなと考えています。
ただし、これはあくまでも私の考えであり、客観的な根拠はありません。獣医の先生からは、水分は多分尿で、色がついている時は、💩が柔らかくて混ざってしまっているんじゃないかと言われています。
なお、尿の水分が多い原因は、ご飯の際に野菜に少し水をかけているからかもしれません。私は、水分を多めに排泄するのは必ずしも悪いことではないのではないかと考えているので、今のところは、野菜にかける水の量は、たまに少なくする程度にしています。
💩の性状について、「人工フードだと緩くなり生餌だと改善するのでは」といったことを
書かれている方もいます。うちの子も確かにそういう傾向がありますが、完全にそうだというわけでもありません。
この子の給餌状況は前述の通りで、人工フードはほぼ食べていません。それでも緩めの💩が多いのは、野菜の水分が多いことと、もしかしたら繊維質が多目なことが原因ではないかなと考えています。もちろんこれらは推測にすぎません。
3.💩をする場所
うちの子は、ケージの中はもちろん、部屋の中(放し飼いにしています)では、ほぼ💩をしません。💩をしたくなると、ベランダのガラス戸でグラスサーフィンを始め、「外に出せ」アピールをします。そしてガラス戸を開けてやると、ベランダにセットしてある
ネットケージに出て行って、そこで💩をします。データはありませんが、少なくとも9割方はそうだと思います。
ネットでは、「フトアゴはレオパと違って、糞の場所を覚えない」と書いてあるものもあります。確かに飼い主が覚えさせることはできないかもしれませんが、本人(本トカゲ)が決めることはあるのではないでしょうか。そのようなことを
書かれている方もいます。
べランダで💩することの一番のメリットは後片付けです。ネットケージの床はコルクシートにしているので、基本的にはそれを洗って乾かすだけで済んでしまいます。
デメリットは、気温が低い時や悪天候の時に、💩ができない可能性が出てくるということでしょうか。この子は冬でもベランダのネットケージに出て💩をするので、その時は毎回とても気を使います。気温が低い時や風が冷たい時には、ケージの周りをビニールシートで覆い、気温が極端に低い場合には、ファンヒーターも使用します。さらに、陽射しがない時はケージの中にバスキングランプを入れます。これで、ケージの中の温度を23~24℃以上に、この子の背中やお腹の周りの温度を28℃以上になるようにしています。それでも、冷たい隙間風が入ったりしますので、ベランダのケージに入って💩をするまでに時間がかかる時が問題になります。こういう時には、ランプのワット数を上げたり数を増やしたりして凌いでいますが、これまでに一度だけ風邪をひかせてしまったことがあります。
【思っていること】
私は、現状ではフトアゴについての科学的な知見はまったく不足していて、個々人のいろいろな意見や考えが、伝言ゲームのように広まっているのではないのかなと、考えています。💩のことについても、例外ではないと思います。
そもそも、人間でも、毎日💩する人もいればそうじゃない人もいて、個人差があります。この子達だってもちろん個体差があります。それどころか、かなり個体差が大きい種ではないかなというのが、私の印象です。
ですので、この記事で書いたことは、あくまでもこの子に限ったことで、決してすべてのフトアゴに当てはまるわけではありません。もしかしたら、この子の方が、多くのフトアゴの標準から外れているのかもしれません。
💩の頻度や性状についても、これが普通ということはないのではないでしょうか。とは言え、ものには限度と言うことがありますから、まったくなんでも構わないということではないのはもちろんです。
もしかしたら、今の状況は、えびへーのように何か病気が原因なのかもしれません。そのため、この先、また別の状態もしくは症状が出て来るかもしれませんが、少なくともこの2年間は、そこまでには至っていません。また、例え病気があったとしても、現時点ではそれを見つけることは、いろいろな意味で難しいのではないかと考えています。
私は、「その子にとって何が普通なのか、何が一番良いのか」を見極めるのが、飼い主が一番やらなくてはいけないことであり、しかも最も難しいことだと思っています。いろいろな情報を収集して吟味し、それらを元に、最終的には自分で考えて自分で決めることが、最も大事なことのような気がします。
しかしそれは決して独りよがりではダメですから、できるだけ多くの実例を知る必要があると思いますし、私自身ももっともっと多くのフトアゴのことを知りたいです。
これは良い、これは悪いと言ったアドバイスはもちろん有用です。でもそれ以上に、飼い主の経験、つまりいろいろなイベントの過程や結果の実例を、少しずつでも蓄積し、それを多くのフトアゴの飼い主が利用して、考えることができるようになれば、これから生まれてくるフトアゴ達の幸せにもつながっていくのかなと、思っています。