奈良旅記 4 (松尾寺へ)

2012-05-24 | 奈良旅記


このペースで書いてて、いつ終わるのか分からない奈良旅記ですが、
まだまだ続けさせて頂きますよ。

法起寺を出て北へ。
矢田丘陵の南、松尾山の中腹にあります松尾寺を目指します。

ここへの道は、車でも安心の道幅ですが、かなりの急勾配になりますので、
運転に慣れていない人は少し怖いかもしれません。
僕が借りた旧型デミオさんもゼェゼェ言ってました。





松尾寺には北と南に門がありまして、法隆寺から続くハイキングコースを
徒歩で訪れる場合は南惣門から。
車の場合は、駐車場のある北惣門から入る事になります。

北惣門を入ると、いきなりの百八段の石段です。
この位でヒィヒィ言ってたら奈良の旅は出来ない事は思い知っておりますので、
呼吸を整えて無心で上ります。
途中、1300年前からご本尊厄除観音様にお供えするお水の湧く
「閼伽井屋(あかいや)」で身を清めます。



松尾寺は、養老2年(718)、天武天皇の皇子舎人親王が、勅命による日本書紀編纂の折、
42歳の厄年であったため、日本書紀の無事完成と厄除けの願をかけて建立された
日本最古の厄除霊場なのだそうです。

たしか、他にも「日本最古の厄除霊場」って言ってた所があった気もしますが、
その辺は、ふわっとさせておくのがよろしいかと思います。

三万坪あるらしい広い境内は、山の傾斜を生かし沢山の建物や並びます。




本堂にお参りし、大岩周辺の沢山の石仏を見ながら歩いていると、
完全に「山登り」な道になり、鼻をピーピー鳴らしながら上へ上へ。

辿り着いたのは松尾山神社(奈良時代)。
あまり天気は良くなかったのですが、日の光を遮る深い木々の中を歩き
鳥居の向こうに開ける景色は感動的でした。



朱色の美しい三重塔(承和2年(835)創建(寺伝))を
上から見ながら、境内に戻り、七福神堂へ。

松尾寺にはご本尊の千手千眼観世音菩薩や、日本最大の役行者像と前鬼・後鬼、
千手観音像トルソー(秘仏/奈良時代8世紀)等、
多彩な仏像がいらっしゃいますが、開帳時期がそれぞれ別であったりで、
なかなか拝むのは難しそうです。。





またまた突然雨が降ってきたので、本堂の縁側(なんて言うのあそこ?)に座り、
美しい境内をしばらく眺めていました。
今回の旅、本当に「ザ・山の天気」を堪能しました。

中心の広いお庭には、無数の植木鉢が並び、
若いお坊さん達が一生懸命世話をしていました。

雨宿り中、人懐っこい若いお坊さんが話しかけてきてくれて、
いろいろ難しくない世間話。
先輩の呼ぶ声に慌てて走って行きました。




暫くして、
雨も上がったので、次のお寺を目指します。




地図(これまでのルート)
※PC以外では正しく表示されないみたいです。