奈良旅記 8 (海住山寺へ)

2012-06-14 | 奈良旅記


ご無沙汰致しました。

続けますよ!良いですか!?良いですね!

浄瑠璃寺を朝一で堪能した後、京都南部木津川市を北へ。
南山城の山寺「海住山寺」を目指します。

ここへの道もとてつもなく狭かったり急だったりで運転はドキドキでした。
特に山に入ってからは、舗装はされていますがエンジンが悲鳴をあげる急勾配です。
お気をつけて。


735年、 盧舎那仏(東大寺の奈良の大仏)の造立工事の無事を願った聖武天皇の勅願により、
東大寺の初代別当「良弁(ろうべん)」が十一面観音像を祀った「藤尾山観音寺」が始まりと伝わっています。
その後、1137年には全ての堂宇が焼失。1208年、笠置寺の貞慶(じょうけい)がこの地に草庵を営み、
「補陀洛山 海住山寺」と名乗りました。

僕が訪れた時は、ちょうど奈良博で「解脱上人貞慶展」が催されており、
ゆかりの深いこちらの仏様や寺宝も出張されていました。

ご本尊十一面観音菩薩立像はいらっしゃいましたので、
ゆっくり拝ませて頂きました。




境内に入り目を奪われるのは国宝の五重塔。
室生寺に次ぐ小さな五重塔らしいです。
六層にも見えますが、一番下の屋根は「裳階(もこし)」と言われ、
耐久力を増すための飾り屋根なのだそうです。
とても美しい塔でした。

本堂に上がらせて頂くと、翌日に開かれる法要の準備でバタバタとしている事が申し訳ないと
お寺の方がとても気を使ってくださり良くして下さいました。
そんなに気になるバタバタ感は無かったんですが。

一人占めのご本尊さまをゆ~っくりと拝ませて頂き、
御朱印を頂き、いろいろお話を聞かせて頂いて本堂を出ました。




山の上にあるお寺ですので、境内からの眺めが素晴らしく、
しばらくウロウロと歩き、座ると願いが叶うという「なすのこしかけ」に座ってお参り終了。




興福寺で研学につとめ、名利を逃れ笠置寺で徳をつんだ貞慶さんが
晩年を過ごした海住山寺。優美な山寺でした。


奈良博で開催されていた「解脱上人貞慶展」ですが、
展示内容を少し変えて、現在、金沢文庫で開催されています。
貞慶さんゆかりの品々が多数出展されていて、
海住山寺の十一面観音さんやかっこいい四天王さんたちも来ています。

行くのが楽しみです。





現地では見れないものや、特別拝観時しか見れないものが沢山ありますので、
この機会を逃すわけにはいきませぬ。


金沢文庫:「御遠忌八〇〇年記念特別展 解脱上人貞慶 ―鎌倉仏教の本流―」




地図
※PC以外では正しく表示されないみたいです。