『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

3月の設え

2021-03-14 01:12:04 | テーブルコーディネート
庭の蕗の薹もすっかり伸びきってしまい、雑草の花もまだ咲いていません。

お花屋さんにも行きそびれていて、あるのは去年の7月から生き延びているルスカスだけ。

それならば、陶器の花を咲かせよう!?と思いついたのがこのカードスタンドです。


今はリモート開催となってしまいましたが、コロナ以前は両国のとある会社のビルの一室で東京玉翠会(高高同窓会)の幹事会が年3回、行われていました。

数年前、早く到着した時に、寄り道して遭遇した小さな骨董屋さん。

和のものが多かったのですが、その中に、何故か、このカードスタンドがありました。

繊細な細工と美しい色彩に一目惚れ。

家にはもっとボテっとしているけれど、似た感じのエインズレイの花の陶器の置物があったので、

「エインズレイですか?」と聞くと

「そうですよ。お好きなんですね。」と気のよさそうな若い店主。

家にあるのは、それほど好きではないけれど、この小さな細工のものは、とても気に入った、というと、

「ああ、やはり、こちらのものは時代が古いですから繊細ですね。正確にはわかりませんが、60年くらいは経っていると思いますよ。」

としたら、同世代?とますます欲しくなりました。

エインズレイのものが7個、無印のものが6個ありました。

一個2000円、とのことだったので、6つだけもらおうと思い、選んでいたのですが、

「このこもいいけど、このこも可愛い・・ああ困る・・どうしましょう・・」

と真剣に悩む私をみかねたか、あきれたか、

「全部で12000円でいいですよ。」

と嬉しいお申し出が。


その後、これらのカードスタンドは拙宅での宴会で大活躍。

全ての準備を終えて、最後にゲストの顔を思い浮かべながら、その人に似合う花を選んで、名刺大のカードに名前を書いて挿す。

テーブルトークのきっかけにもなり、喜んでいただけました。

でも、コロナになってからは、活躍の場もなくなり、ずっと棚の中でベンチ要員に。

そうだ。君たち今こそ活躍してね、とばかりに、キャンドルスタンドやルスカスの周りに全員集合させました。



一気に華やいだ春に。

ちゃんとカードを挿して使える日を待ちわびつつ、今は今の春を楽しもうと思います。




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追加記載

たまたま、頂き物で家にあるので、時折百貨店などでも見かけるエインズレイを知っていましたが・・

なんと、実はこれ、エインズレイではありませんでした。

無印のものも、剥げていただけで、よくルーペで他の裏側をみると、メーカー名がありました。

どちらもイギリスに古くからあるボーンチャイナの工房で、

Royal Adderley と Lea Floralsでした。

A とleyがあったので、店主も私も,知っている Aynsleyだとばかり、思い込んでいたということが数年後の本日ようやく発覚。
お恥ずかしい限りです〜

日本では知られていないけれど、イギリスにはこうした良いメーカーが、きっと色々あるのでしょう。

アフタヌーンティー発祥のお国柄が偲ばれる小物達です。