『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

2025年1月18日(土)ゴゾ島

2025-01-31 22:02:42 | 旅行
昨日とは打って変わって、これまたピカピカの晴天となりました。
現地ガイドのHさんが「皆さまは本当にラッキーです!」と再び。

本当にそう思う。もし昨日だったら中止となっていたかもしれないし、無理やり行ったとしても、あまり楽しくはなかったことだろう。

ゴゾ島観光はオプションツアーで一人25000円と高額だったので、迷ったのですが、現地で申し込んでも100€以上するものばかりだそうだし、自力で行けばフェリーモバスも安いので一桁違いの交通費だけれど、何分にもヴァレッタよりも交通の便が悪いので、効率よく周るにはツアーが一番、と下調べして納得した上で、「せっかくなので」と申し込みました。

その甲斐はあった。

まずバスでゴゾ島に向かうフェリー乗り場までドライブ。

マルタ島も、ゴゾ島も、その間にある小さなコミノ島も、川がない。
なので地中の養分が海に流れ出すことがないので、プランクトンがいない。
結果、海の水はとても澄んでいるし、いわゆる潮臭さもなく、触れてみたけれど、ベトベトもしない。

潮臭さは、実はプランクトンの死骸の匂いなのだそう。
こんな海で泳いだら素敵だろうな・・
今は冬だけど・・
と思ってバスの窓から海岸を見ると、居た!?
なんと、これまた中年の北欧系の観光客数名が楽しそうに泳いでいた。

ガイドのHさんによると、「ああ、北欧は普段の温度がもっと低いので、10を越えれば、もう泳げる温度、ということみたいで、泳いでる人、良くいますよ。」とのことでびっくり。

よく富士山登山の外国人の短パン半袖Tシャツがニュースになるけれど、こちらに来て、私達がダウンを着てマフラーグルグル巻きの時も、こうした軽装の方々は沢山いて驚かされました。「違う」ということなのだね。

フェリーはよく揺れたけれど、短い船旅を楽しみ、ゴゾ島に到着。
偶然にも着ていた黄色と水色がフェリーの色とシンクロ。







またバスに乗り、塩田に。
本当に潮臭さがなく、水が綺麗。空と海の青のグラデーションが素晴らしく美しかった。





またバスに乗り「奇跡の教会」と呼ばれる高台に建つ「タ・ピーヌ教会」へ。





教会からの眺め


ヨハネ大聖堂に限らず他のヴァレッタの大きな教会に比べると質素で小さな教会だけれど、だからこそか、むしろこの土地の人々からの篤い信仰が感じられる、とても落ち着くことの出来る場所だった。世界中から命を救われたという感謝の手紙が寄せられていた。現地ガイドのHさんのご主人がこのゴゾ島の出身でやはり一家でこの教会にお参りに来ているとのことだった。
普段は信仰心などなく、初詣すら行かないのだけれど、この教会の雰囲気に魅かれ、ご縁を結ぶメダル2€を御守りとして購入。

またバスに乗り島の中央に一する首都ヴィクトリアへ。
小さな広場は沢山の観光客でにぎわっている。オフシーズンでこれだから春夏のオンシーズンは大変なことだろうと思う。
ここから徒歩で坂を上り城壁に囲まれたチタデルへ。



美しい眺めを堪能した後、城壁を散歩したいという夫と別れて一目散にお目当ての店へ。

今回のミッションの一つはボビンレースのストール。
マルチーズレース、ゴゾレース、どちらも夫々の個性があるということで、ヴァレッタでも何軒か下見したけれど、どうもそれほど、ピンとくるものがなく、やはりアンティークで捜さなければないのかも?と思っていたのだけれど、このヴィクトリアにも昔ながらの手仕事のみのゴゾレースを扱っているというお店があるのをHさんから聞きだしていたので、そこへ。
愛想のないおじいちゃんがやっている小さな店でしたが、そこで出会うことができました。
マルタクロスのデザインは入っていないので、マルチーズレースではないけれど、ゴゾ島のレース。何が良かったかというと、シルクではなく細い麻で出来ている。しなやかだけれど、丈夫でパキっとして、程よい重さもあり肩への収まりもよい。サイズもぴったりだし、少し生成りなのも好み。
熟練の手技で半年かけて制作されたものとのことだった。

値段は日頃の買い物よりはもちろん高いものだけれど、これをロングドレスに羽織って演奏する姿がもう浮かんでいる。
手持ちの現金では足りず、カードも使えるということで「それではカードで・・」と思い、思い出したのは、カードはこちらに来て使うこともなかったので、ホテルに置いてきてしまっていたということ。
「ごめんなさい。カード忘れてきちゃった・・」と言ってしょんぼりと店を出る。限られた数十分なので、夫はおそらくあちこち歩き回っているだろうし、これはもう縁がなかったのね・・とトボトボ歩いて広場に戻りかけたその時、目の前に夫の姿が!?
正直、夫の姿を見てここまで嬉しいと思ったのは初めてだ。
光輝いて見えたしオクターブ跳躍のBGMも鳴り響いた。
先程ご縁を結んだタ・ピーヌ教会の御利益が早速あったのかもしれません。
ということで引きずる様に、とまどう夫を連れてお店に戻り、足りない分を出してもらって無事購入。
愛想の悪かったおじいちゃんも笑っていた。
このストールは4月24日のコンサートの時、紺色のドレスに合わせるつもり。(写真はその折に!)

その後は海に面したシーフードレストランでランチ。

テラスからの景色




うっかりするとビシャビシャになるので、食事は部屋で。


サラダが4人分くらいの量で残してしまったけれど、添えられた何種類かの山羊のチーズがみな美味しかった。メインはスズキ、デザートはアイスケーキでこちらもみな」美味しかった。



またバスに乗り「ジュガンティーヤ神殿」に。
マルタ語で「巨人の塔」を意味するそうで、世界で一番古い巨石建造物とのこと。小規模ではあったけれど、荒々しい岩肌が特徴的で面白かった。
おそらく地元の作曲家だろうけれど、この神殿に捧げた曲のスコアも展示されていました。



神殿とどちらが先だったか、記憶はもうあやふやだけれど、もう一か所。
オデュッセウスのお話に出て来る、彼を引き留めた美しい妖精カリプソが住んでいたという洞窟。
今では落石などがあり中には入れないけれど、上から様子を見ることは可能ということで崖の上に。
ここからの眺めも素晴らしかった。

ラムラベイのサンディービーチは赤い砂浜で有名。
もしや人影は泳いでいたかたたちだったのかも?


お日様を沢山浴びて、沢山歩いたので、帰りのフェリーでは波の揺れにも誘われてうつらうつら。バスの中でもみんなうつらうつら。
それでも、一瞬沈んでいく夕陽を写すことができました。
カーブを曲がるところだったので斜めになってしまいましたが。



そして夕刻にホテルに到着。
セントジュリアンの夜景はちょっとバブルな感じが懐かしい。

充実のランチでお腹がいっぱいだったので、この日も夕食は部屋で食べよう、と疲れてはいたけれど、バスから降りてその足でスーパーに買い出しに。
さっぱりとしたものが欲しくてオレンジを買ったのだけれど、これが最高でした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿