まずはさらっと昨日の朝時点で結果が分かっていた男子SPをおさらい。
しかし、恐れていた通り、放送されたのは1位と日本人だけという。。。
1位:アボット(42.04+41.50=83.54)
ジャンプを全て完璧に決めて、GOEのプラス評価を稼いだことで
(3Lzで1つだけ謎の-1が付いてるけど、結果的に+0.9)
中国杯でスピンがレベル4を2つ、レベル3を1つ取っていたものを
それぞれレベルが入れ換わってレベル3が2つ、レベル4が1つで、
基礎点が下がってるのに結果的には技術点が中国杯から微増。
(まあもちろん他の大会での得点は完全な比較対象にはなりえませんが、一応参考までに。)
PCSもきっちり8点台でそろえてベテランの意地を見せた形。
2位:羽生結弦(45.20+37.58=82.78)
冒頭4Tは、回転は足りてるけど着氷が乱れて(というか転倒しかけて)
中国杯を上回るGOEマイナス評価。
でもそのほかは完璧で、スピンもステップも全てレベル4で、
GOEもたっぷり稼げて技術点は全選手中トップ。
4回転に頼らずに勝負できるというのはかなりの強みですね
FSは後半のスタミナが課題ということで、このメンツじゃ優勝はありえないだろうと思っていたので
端からファイナル進出候補で羽生優勝パターンを想定していませんでしたが、
おみそれいたしました
ここからは放送ありませんが、一応ファイナル進出候補ということで
プロトコル分析だけしてました。
3位:ブレジナ(40.62+38.39=79.01)
スケート・アメリカでの滑りを無事取り戻した感じ(スピンのレベル取りも全て一緒)。
それでも2週連続エントリーはちょっとつらいだろうな。。
4位:フェルナンデス(40.11+38.39=78.50)
冒頭の4Tはきれいに決まったけど、
続くコンビネーションのファーストジャンプが2Lzになる失敗。
ただ、スケートカナダではレベル1,2,4だったスピンが
レベル4が1つとレベル3が2つに上昇。
でもステップはレベル3取れてたのがレベル2に落ちたりで、
結局はSP1位だったスケートカナダよりスコアを落とす形。
でも4回転ジャンパーがSP終わって1位と5点差というのは十分優勝圏内ですね
5位:ガチンスキー(38.30+37.43-1.00=74.73)
冒頭4T+3Tのコンビネーションのファーストジャンプでまさかの転倒
(それでも4回転ちゃんと回りきってたのでよかった)
その後、単独ジャンプの3Loでリカバリーできず、
結局コンビネーションが入らなくて技術点大幅ダウン
それでもステップがレベル4で、
スピンもレベル4が1つとレベル3が2つでなんとかまとめた感じ。
昨季の世界選手権はホームグラウンドで大躍進できたのに、
GPシリーズではなかなかジャンプがしっくり来ていない感じ。
(それでも中国杯のSPはほぼ完璧に決めてたのに。)
<女子FS>
結局波乱はなく、SPからの順位変動は、レイチェルが1つ順位を下げただけという
でもまあレイチェルはカットされると思ってたので、
最後にポッチャリ火の鳥が見れて本望です(笑)
今回は、ファイナル進出枠がかかっている試合だったので、
下位選手から順に追って、観戦時のハラハラ感を再現してみます(笑)
6位:今井遥(48.09+51.47=99.56/FS6位)
今回優勝なら自力でファイナル進出もあり得るとの前触れでしたが、
まあ実力的に考えてそれはアリエナイことなので、
ファイナル進出云々は関係なく、純粋に演技のみを鑑賞。
ジャンプがまだしっくり決まりませんが、
冷静に対応してザヤックルールに引っ掛かることなく
規定通りコンビネーションジャンプを決めていました
今回のFSはGOEは総合でなんとたったの+0.01なので、
逆にいえばこれからもっと技術を磨けばまだまだ大きなのびしろがあるということです。
スピンも最高のお手本のシズニーがいるのできれいだし
(レイバックスピンがレベル1になっちゃったのは本当に勿体ない)
今後に期待ですね。
村上佳菜子といいライバル関係を築いて行ってくれるかな。
5位:コルピ(46.49+58.62=105.11/FS5位)
ジャンプが悉くといっていいほど決まらず。
でも元々ジャンプで勝負してる選手じゃないし、
その美しさで観客につかの間現実を忘れさせてくれるポジションだと
私は勝手に思っています(笑)
4位:ビリュコワ(55.50+54.27=109.77/FS4位)
SPでの演技を見て、特に特筆すべき点もなくスルーしてしまいましたが、
考えてみれば、開催国枠で出場した選手がこの位置に付けてるってすごい
まだ10代の選手ということで、ロシアは本当に若手がどんどん育って来てますね。
3位:ソトニコワ(56.34+56.62-1.00=111.96/FS3位)
ここからが真央ちゃんのファイナル進出に影響するところです。
でもSPであまり調子が上がっていなかったので、
真央ちゃんの2位以上はやる前から確定してるなと思って、
冒頭の3Lz+3Loの成果とそれ以外の出来を見守ることに。
(母はまだライバル視して負のオーラ送りまくってましたが・苦笑)
観戦に来ていたトゥクタミシェワ&ミーシンコンビにいいところは見せられず、
結局3Lz+3Loでまたしても転倒。
体形の変化という壁にぶつかってしまったようで、
これは早く無事に乗り切るよう祈るしかありませんね。
ただ、この武器のLzがエッジエラー判定になっていて、
4つ目のジャンプが単独3Lzと思って跳んでいるところが
3F判定になって、ザヤックルールに引っ掛かって大幅減点。
ソチで金を目指すには、早くこの修正に取りかからないと大変なことになりそう。
さらに、実はコンビネーションを2回しか跳んでないので、
おそらくこの構成だと後半の3Loか2Aに3Tを付けて、
真央ちゃんと同じく全ての3回転ジャンプを跳ぼうとしてるようです。
ジャンプが決まるようになったら本当に怖い存在になりそう。
やっぱり高難度ジャンプが武器で、スピンも全部レベル4取れるというのは強いですね。
GPシニアデビューはほろ苦い結果に終わってしまいましたが、
来季は先輩たちの大きな壁となって立ちはだかってきますように
やっぱり高難度ジャンプ跳べる選手は無条件に応援したくなります(笑)
2位:レオノワ(57.53+60.01-1.00=116.54/FS2位)
SP終わって真央ちゃんとの差はわずか0.33で、無いに等しい点差。
でもまあよほどのことがない限り真央ちゃんの優勝は揺るがないだろうなと思って
これもまあ安心して観戦できました。
さて、6分間練習でレオノワが登場した瞬間はまたしてもビックリ。
昨日に引き続き、この髪型は一体どうしたことか
一瞬「あれ、ジョニー(ウィアー)がいる」と思ってしまいました(笑)
優勝も狙えたのに、というかそのせいで余計な力が入ってしまったのか、
地元の声援をパワーに変えてSPから引き続きノリノリで滑りきることはできず、
ジャンプでミスが出て逆転ならず。
解説の荒川さんは3Fと言ってたエッジエラーの3LzはちゃんとLz認定でした。
スピンはオールレベル4だけどステップはレベル3止まり。
やっぱりSPのステップは音楽に助けられた感じ?
フィニッシュ後にガラッと表情が変わって頭を叩くところが一番印象的でした
さて、この段階で、真央ちゃんとの点差は116.16。
真央ちゃんが優勝するには116.17が必要ということになります。
NHK杯でのスコアが今季世界最高の125.77なので、
6分間練習を見ても、今回も3A回避というのは確実だったので、
これは120点は硬いだろうと踏んで、浅田真央がリンクイン。
1位:浅田真央(55.76+63.20=118.96/FS1位)
冒頭の2Aを完璧に決めて、やっぱり今日はもう何も心配いらないな
と思って安心して見てたのに、ジャンプでまさかのミス連発
多少ミスしても120点は出るだろうと思ったら、
まさかのミス連発で雲行きが怪しくなり、隣で見ていた母はもうダメだと諦めてましたが、
120は行かなくてもギリでレオノワには勝てるはず・・・
と若干ハラハラしながら演技を見守りました。
転倒しかけた3Lzはエッジエラー+アンダーローテ判定で大幅減点。
後半冒頭の勝負どころ、2A+3Tのコンビネーションも崩れて単発に。
これだけで建て直せればよかったけど、後半3つ目の3Sが2回転に。
ここまで崩れるとは予想外でしたが、NHK杯のときはアンダーローテが2つもついた
3F+2Lo+2Loはきっちり回ってわずかにGOEで加点も付いて10点を超える得点に
さらにスピンとステップはオールレベル4で、
前日からの課題のスピンがちゃんと修復できて、
終わってみればSPとFSで共に1位の完全優勝になりました
ジャンプのミスが響いて技術点は3番目ですが、PCSは貫禄の1位。
やっぱりジャンプ以外で点を取れるのが大きいですね。
あとは、ソトニコワが同じ楽曲であの演技だったので、
いい比較対象になってくれたというのもありますね。
真央ちゃんの演技は終始夢の中でうっとりさせてくれるという感じでした
グランプリファイナルでは今度こそきっちり修正して、
SPとFSで久々に「ノーミス」の演技が見られることを期待してます
・・・欲を言えば、今の構成は3Aを前提にしていて基礎点が低く、
特にFSの連続ジャンプが3F+2Loと3F+2Lo+2Loで被ってるので、
今季は3Aはまだお預けでもう少しその他の要素のレベルを上げてくれると
もっと見ごたえがあるのにな~
この結果を踏まえ、GPファイナル進出は以下の通り:
1位:トゥクタミシェワ(15+15=30pt)
2位:浅田真央(13+15=28pt)
3位:コストナー(15+13=28pt、スケートアメリカがノーカウント)
4位:鈴木明子(13+15=28pt)
5位:シズニー(15+11=26pt)
6位:レオノワ(11+13=24pt、スケートカナダがノーカウント)
因みに7位にソトニコワが入りました。
2位~4位は獲得ポイント(順位も)が同じなのでスコア対決での順位。
やっぱり真央ちゃんは得点高いですね
(因みに1位のトゥクタミシェワよりスコアは上)
3A決まらないでこれだから、決まれば本当に敵ナシですね。
ということで、優勝候補は断然浅田真央か
<男子FS>
冒頭は予想通り真央ちゃんだったけど(苦笑)
上位争いの5人の演技をきっちり流してくれたので安心しました。
女子に引き続き、男子も下位選手から追って感想を。
羽生は優勝すればファイナル進出が決まりますが、
アボットもいるし、フェルナンデスも4回転決まったら怖い存在だし、
ということで、羽生も優勝しつつ、小塚がファイナル進出になる場合も想定して
男子の試合を観戦しました。
SP5位:ガチンスキー
ファイナル進出は無理ですが、4回転ジャンパーなので、
ガチ君が頑張って上位に食い込んでくれれば小塚の進出が見えてきます。
そうでなくてもプルシェンコ2世っぽい個性の持ち主のガチ君は大好きなので
全力で応援します(笑)
爆発ヘアーをさっぱりカットして、ちょっと野性味が半減したヴァンパイアで登場。
でもあの映画のヴァンパイアはトム・クルーズとブラピなので、
これくらい上品にまとめた方が実は雰囲気が出てたりして。
さて、冒頭の4Tがまたしても決まらず転倒。
でも続く3Aはきれいに決まってGOEも+2.14の大幅加点
ランビエールのように3Aが弱いと4回転を持ってても武器になりませんが、
やっぱり3Aが跳べると4回転は大きな武器になります。
それだけに今回1度も決まらなかったのが残念
なんとかポイントを稼ごうと、続く3A+2T(本当は3T狙い?)では、
2Loを付けようと試みたものの、失敗して1Loに。でもやらないよりマシ
その後はスピンとステップでレベル4を稼ぐ順調な滑りで後半に突入。
中国杯では2回転になってしまった3Sをきっちり決めて、次の3Loもバッチリ。
しかし後半3つ目の勝負どころ、3Lzがダブルになる失敗
続くジャンプも3Lzで、ここでコンビネーションにするリカバリープランになってるのに、
まさかの3Tでコンビネーションが付かないまま終了。
これが決まっていればもう1つ順位が上がってたかもしれないのに残念
結果:総合5位(72.50+75.20-1.00=146.70/FS4位)
SP4位:フェルナンデス
小塚の一番の敵はこの人。4位以下なら小塚の進出が見えてきます。
ということで、SP4位のまま進んでくれればよかったのですが。。。
冒頭の4Tと4Sを共に完璧に決めて、それぞれGOEも2点近く加点。
それだけで大金星なのに、続く勝負の3A+3Tも完璧に決めて、
なんと冒頭3つのジャンプだけで40点近くも稼いでしまいました
ただ、ここでハリキリ過ぎたのか、後半のジャンプは乱れてしまい、
最後のコンビネーションはまさかの1F+2T+1Loに。
それでも冒頭3つのジャンプの貯金を生かして、
さらに何気にスピンもオールレベル4を取っていて、
PCSも80点代を出してフリー1位の大逆転劇
(でもジャンプ以外見ててそんなに良いと思わなかったのにな~)
これで小塚のファイナル進出の望みが断たれました
ということで、ここから全力で羽生の神演技を祈ることに。
結果:総合2位(81.77+81.36=163.13/FS1位)
SP3位:ブレジナ
ファイナル進出が確定してますが、前回のEB杯で調子を落としていたので
ファイナルに向けての調整試合に。
冒頭の3Aと、続く3F+3Tはきれいに決めて、続く4Sへ。
(3S狙いじゃなくここは4S狙いだったんですね)
着氷が乱れたものの、しっかり回りきってGOEマイナスも1.00で抑え、ここまでは順調な流れ。
後半の稼ぎどころ、最初の3A+2Tのコンビネーションが2A+2Tで失敗
解説の佐野さんによると、今季初めて3Aを失敗したとのこと。
続く3Fは持ち直したものの、3Loは少々乱れ、
その次の3Lzが2回転になる痛いミス。
さらに続く3Aはコンビネーションを付けないといけないのに
単独になってしまってザヤックルールで減点
スピンはオールレベル4を獲得できたけど、ハビエルを上回ることはできず。
結果:総合4位(70.92+76.42=147.34/FS3位)
SP2位:羽生結弦
日本人2人目のファイナル進出は、もうこの人の優勝以外ありません
暫定1位のハビエルとは158.85差。
中国杯のスコアは4回転決めて他で崩れての145.16だったので、
ノーミスならまだ望みありということで、固唾をのんで見守ります
勝負の冒頭4Tは着氷が乱れ、回転は足りているもののGOEマイナス2.57評価
続く3Aはきれいに決まり、GOEはプラス2.00で、続く3Fも成功。
続くスピンは当然レベル4を獲得し、1発目のコンビネーションへ。
中国杯ではセカンドジャンプを付けることができなかったけど、
今回はきっちり3Lz+2Tを決めました
前日レベル4を獲得しているステップは、まさかの転倒でレベル1に
しかし不屈の闘志で後半1つ目の3A+3Tは完璧に決まり、続く単独3Lzも成功。
中国杯でコンビネーションにならなかった3Loにもちゃんと2Tを付けて、
コレオステップは先ほどの転倒を挽回すべく気迫のこもった滑りを見せて、
全選手中トップのGOE加点(+1.30)がついて、
その前の流れたスピンではなく、最後のスピンがレベル3になってしまい、結果は・・・
なんと0.03という僅差でハビエルを交わして暫定トップに
結果:総合1位(82.50+78.38-2.00=158.88/FS2位)
SP1位:アボット
日本人2枠目のファイナル進出への敵は、アボット1人。
SPを終えて羽生との差が0.76だったので、
FSで158.11を出せばアボットが優勝。
ファイナル進出を狙うなら、安全策で冒頭4回転回避もあり得るのかな?と思ったら、
ここは漢を見せて果敢に挑戦し、予想通り失敗
しかもアンダーローテでの転倒という一番やってはいけないミス。
続く3Aはきれいに決めて、前半は順調に進み、ステップもレベル4を獲得。
後半1つ目の3Aからのコンビネーションは、まさかの転倒で単独になってしまい、
ザヤックルールに引っ掛かって減点。
続く3Lz+2Tはなんとか決めたけど、次の3Loは2回転に。
前半は加点がもらえるほど完璧なできだったのに(4回転以外)
後半は別人のように精彩を欠き、GOEを稼ぐことができず、
PCSはさすがに1位だったものの、技術点が大幅ダウンで、結果は・・・
結果:総合3位(64.10+83.44-2.00=145.54/FS5位)
ということで、見事羽生が優勝して、自力でファイナル進出を決めました
中国杯終わった時から、まだファイナル進出を諦めず、
有言実行でGPシリーズ初優勝(しかも4回転成功せずに)という、
予想外の大躍進を遂げてくれました。
課題のスタミナも、向上はしてるけど今回は気迫で優勝をもぎ取ったという感じ。
この勢いのまま、是非世界選手権出場までこぎつけて
ソチに向けてどんどん経験を積んでいってほしいです
この結果を踏まえ、GPファイナル進出は以下の通り:
1位:Pチャン(15+15=30pt)
2位:高橋大輔(11+15=26pt)
3位:アボット(15+11=26pt)
4位:ブレジナ(15+11=26pt、ロステレコム杯がノーカウント)
5位:フェルナンデス(13+13=26pt)
6位:羽生結弦(9+15=24pt)
因みに小塚とはスコア差でナン・ソンが7位(11+13=24pt)に入ってます。
男子はロステレコムの上位4人にPチャンと高橋が加わる形ですね。
Pチャンが調子を持ち直して圧倒的大差で優勝するか、
高橋が貫録勝ちを決めるか。
Pチャンは地元開催で成績が振るわないことが多いので(国内大会は別)
意外と高橋もいい線行くんじゃないかと期待してます
ということで、日本だけ男女とも2人ずつファイナル進出ということで、
まだまだ楽しみが続きます
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