Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

Abreu博士、ドゥダメルの受勲@Paris

2009-10-25 03:30:00 | Gustavo Dudamel

24日の演奏会で予定演目が終了した後、なにやら指揮台の前に演説台が用意された。何かと思っていると、どこかで見たことがある偉そうな人が出てきた(文化・コミュニケーション大臣のミッテラン氏。故ミッテラン元大統領の従兄弟)。

なんと、Abreu博士にレジオンドヌール勲章(等級はOfficier)、ドゥダメルには芸術文化勲章(同Chevalier)が授与されたのである。我々聴衆、プログラムと一緒に、この叙勲式への招待状を貰っていたのであった。

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アンコールを演奏するドゥダメルの胸に、勲章が輝く。

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友人達が帰るというので、出待ちをどうしようかとも思ったが、やはりお祝いを言わなくては!と決行。

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この芸術文化勲章、普通は(フランス人だと?)30歳以上が受勲できるようだが、彼はまだ28歳。勲章は後からついてくるもので目標にするものではないけれど、このまま活躍が続けば、彼もレジオンドヌール-しかもかなり高位のものを-受けることだろう。


ドゥダメル指揮、SBYOV@Salle Pleyel(その2)

2009-10-25 01:00:00 | Gustavo Dudamel

1024日、ParisSalle Pleyelにてドゥダメル指揮、SBYOV2日目。この日の演目は、ヴァイオリン独奏ルノー・カプソンでチャイコVn協奏曲とR.シュトラウス「アルプス交響曲」。

チャイコのVn協奏曲は、すごい速さ。ドゥダメルの趣味なのか、ルノーの超絶技巧発表会なのか-ルノーはそういうタイプとは思わないが。先日のドゥダメル指揮、ウィーンフィル&シュナイダーinザルツブルクよりかなり早い。オケはちょっと雑な感じが否めない。SBYOVはこういう曲(協奏曲)にはあまり向かないか。しかし、第3楽章のヴァイオリンの早いパッセージを弾ききったのは天晴れ!私も練習しよう。

「アルプス交響曲」は出だしでいきなり舞台が暗くなった。あら、これでは譜面が見えないじゃない、と一瞬思って気がついた。最初が「夜」「日の出」だからだと。普通のオケだったら絶対「譜面が見えない」と却下だろうな。「日の出」のライトアップのタイミングが微妙にずれて残念。途中の「雷雨と嵐」で、雷が光るかと思ったが、そこまでは文化祭のノリではなかった。この曲で残念だったのは、このホールには備え付けのオルガンがなく小さなオルガンを借りてきて、スピーカーで増幅した音を流していたことか。

いずれにしても、ドゥダメルの演奏会で最も重要なことは、そしてそれこそ私がこれだけ彼の演奏を追いかけている理由なのであるが、演奏中一瞬たりとも気持ちが抜けていることがない点である。演奏のことだけを120%、いや200%考えていることが見て取れる。彼の指揮で演奏するオケのメンバーも多くは(勿論全員ではないが)そうなる。人間が本気で勝負を挑む姿は最も美しいし、そこから結果は生まれる。結果がよければ演奏態度に問題ない、という人が居るかもしれないが、私はそうは思わない。それならもっと真剣にやったらもっと良い結果が出るかもしれない、と考える余地を残すからである。全力で挑んで成果が出たとき(出なければ残念だが)その喜びを演奏者と聴衆が分かち合う、その瞬間を求めて彼の演奏会を追いかけるのである。

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叙勲式の後は、マンボとマランボ。それでも興奮冷めやらない聴衆の拍手に応えて、最後はラデツキーマーチ。リズム感の悪いパーカッション多数でごめんなさい。友人はドゥダメルの指揮で演奏できた!と喜んでいた。多分、皆そう思って家路に着いたはずだ。