ドニゼッティのオペラ、Don Pasquale。Dramma Buffo=コミックオペラである。
序曲がちょっと長い。比べてはいけないけれど、モーツァルトやヴェルディ、ワーグナーのように面白い曲ともいえないし、序曲で期待が膨らむ、というよりはしぼんでしまう感じ(ごめんね、ドニゼッティ)。
さて、歌手陣。エルネスト役のBarry Banks。イギリス人のテノール歌手。Wikiによればテノーレ・リリコとあるが、私にはテノーレ・レッジェーロのように思われた。登場したときはズボン役?という感じがして(顔がまん丸で小柄だったからか)、声を聞いてもまだズボン役かもしれない、なんて思っていた。
ノリーナ役はIride Martinez。コスタリカ生まれのソプラノ歌手。小柄で、こういうコミカルな役-特にDon Pasqualeを騙す役柄には向いているように思われた。
Don Pasquale役のPaolo Gavanelli。イタリア人バリトン。一部ブーイングが出ていたらしいけれど-そこまでひどかったかしら?
Dr. Malatesta役はJacques Imbrailo。南アフリカ生まれのバリトン。えー、彼が32歳なんて信じられない!どう見ても40代以上。役になりきっていた、ともいえるのか?
全体としてRoyal Opera House級ではないように思われた。English National Operaとか、そのあたりならば納得するかもしれないが。。。コミックオペラは楽しいから笑えるし、その分「損をした!」と思うことは少ないけれど、Royal Opera Houseに期待するものは、もう少し高いところにあるような気がした。