先日、バービカンでフローレスを聴き、噂のハイCとはどんなものだろうかと、ロイヤルオペラハウスでのドニゼッティ「連隊の娘」のチケットを入手(直前でも入手できるのが、流石、ロンドン)。
実はドニゼッティの「連隊の娘」を観るのは初めて。その上、前日に日本から帰ってきたばかり、とあって時差ぼけも重なり、どうなることか、と心配していたところ-。
「連隊の娘」は抱腹絶倒のコメディであった。
最初から、マリー役のナタリー・デッセイが会場を笑わせる。アイロン掛けって、こうやれば良いのね(良いわけがない)。
さて、フローレス登場で、会場のワクワク度が上がったことが感じられる。ハイCって、どこ?分かるかしら?なんて思っていたけれど、心配無用。でも、あまりに楽々と歌っているので、本当にハイCなのか、絶対音感のない私には分からないわ。まさか皆で共謀してピッチ下げたりしてないわよね。ニコニコ動画だったら、誰かが字幕で「ただいまハイC、ピッチA=440Hz」とか言ってくれるんでしょうけれど。
直前入手のチケットは正面だけれど、ほぼ天井桟敷。それでもこれだけの声が聞こえるのだから、もう少し近くで聞いたら、本当に凄いのだろうなぁ。29日(フローレス最終日)のチケットも出ていたけれど、ボストリッジと重なっちゃったのよね。。。再度悩む自分が情けない。
天井桟敷は、観客のリアクションが大きい-笑いも、足踏みもブラボーも。第二幕に入ってからは、もうみんな笑いっぱなし。「ロイヤル」オペラに来たのか、新橋演舞場(イメージ-行ったことはない)に来たのか、分からないくらい。
ハイCより、第二幕のフローレスのほうが存在感があったような。デッセイも良かった。その他の歌手も、皆が観客を笑いの渦に巻き込む。オペラで泣いたことはあるけれど、お腹の底から笑ったのは初めてかもしれない。