風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

ニューヨークの恋人

2008年12月19日 06時24分09秒 | エッセイ、随筆、小説







私を、私のすべてを受け入れてくれる。
彼は私を”エンジェル”だという。
離れていても彼の状況が手に取るようにわかり、きちんとそれが的中しているかららしい。
本当なのかを知る術は、彼しかいないのだから、きっと、本当にあたっているのだろう。

今日は入院先で知り合った某飲食会社社長のK氏とフレンチを食べにいく。
ようやく退院ができるそうで、本当によかったと思った。
K氏はよくひとを観察している。
さすが社長だなぁ~と思うのだが、私への分析は
“見た目はすんごい女性的、でも内面は男勝り”だそうだ。

腹の据わった女性がどれだけ怖いか男たちは知らないそうだが、
社長は「女性にはかなわない」とことあるごとにいって、社内でも女性を大切にしているそうだ。

ふと、EXILEが会社組織にした話を思い出した。
自分たちが本当にやりたいと思っていることをやるには、
自分たちで会社にするしかない・・・・という結論からだったはずだ。

そして、私の恋人、E氏NYでレストランとラウンジを経営しているのだが、
同じことをしきりに言っている。

さて、次は私、いや私たちの番だ。
本当に納得できるものは、自分たちの手でしかつくりあげられないのだ。

ニューヨークの恋人とはビジネスの話ばかりで、
もうすこし甘い話があってもよさそうだ・・・と思っているのは御互い様か?

 

 


タオ・知恵病

2008年12月19日 06時11分32秒 | エッセイ、随筆、小説






「自分にはいっぱい知らないことがある」
と知るこそこそ
上等な知恵なのだ。

なんでも頭で知ることができると思うのは
病人といっていい。
誰でも一度はこの病にかかるがね、しかし
「知らない領域」からくる道につながったとき、
ひとはこの病から抜け出すことができるのだよ。だって、
自分が知恵病を病んでいると知れば
とたんにこの病は病じゃなくなるから。


第71章

 

 

 


人として

2008年12月19日 02時19分49秒 | エッセイ、随筆、小説





組織という枠内での苦渋の選択だっただろう、と前置きした上で
健常者しかいないある大手建築会社から半年もの間、健康被害を受けた結果、
一枚の薄っぺらな紙には「健康を害することはしていないつもりだ」と書かれていた。

私は「まるでクレーマー扱いじゃん」と心の中で叫び、
珍しく人前で感情をあらわにし、「約束ひとつ守れなかった結果かよ。馬鹿にするな」と
人を傷つけたい思いをぐっとこらえた。
が「責任の取れない奴が何人集まってもまともな会社になどなれない」とし、
社長に社員が犯してきた出来事の事実を把握させ、
責任についての考えを聞くというと、今までの顔つきががらりと変わった。
馬鹿だ。

歩けず、吐き、その姿をこの人たちはみている。
なのに、人としての質の問題にやっぱり日本が嫌いになった。
さっさとこの国から出て行ってやる。


と同日、ヨット仲間の先輩へ連絡をした。
たぶん、2年ぶりだっただろうと思う。
進行性の身体障害を抱えた先輩に、何を、どのように説明すればいいか言葉を選んでいたら
あっという間に2年という歳月が流れた。
そして、メールには
「あなたがこの数年、どのような足跡を辿り、いろいろな決断を下したのかと思うと
胸が塞がれます」と書かれていた。
私は彼の一文に、優しさに号泣した。
この一文を書くにあたり、どれだけの時間を割いてくれたのだろうかと思うだけで
胸がちくちくと張り裂けそうに痛む。


ヨットへ戻ろう。
なにもできないけれど、私はこの先輩との出会いによって心を開く術を得た。
なぜ、これほどまでに責任や大切なものを持ち合わせているのだろう。
けれど、社会で生活していく上で、
私は残念ながら、そうした人たちと出会えず、この闘病の歳月を送っていた。



話なら僕にでも聞けます。
それが負担になる。
彼の疲れにもなり、病状を悪化させる。
でも聞くといってくれる。


あなたにはできますか?
そして、私にはできるのだろうか?