風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

息子たち

2007年11月30日 14時58分16秒 | エッセイ、随筆、小説








まったく性格の違う息子たちが我が家にやってきて早1ヵ月が経つ。

以前にも大型犬とポメがうちにはいたけれど、

今回のこの子たちの日本語読解能力には度肝を抜かれる。

特に私の許を離れない子については、本当の息子のようだ。

娘の赤ちゃん時代を思い出す。

体調の悪いときは看病をしてくれるみたいに、夜中でも起きて、

ずっと傍で応援してくれる。

頑張って!とどこからともなく声が聞こえてくるのだ。

昨日はとんでもない不調のためにベッド上や床でのた打ち回っていると、

すごく心配そうな表情を浮かべて、トイレや洗面までついてきてくれては、

見守ってくれていた。

さすがに昨夜の看病疲れのせいか、今日はずっと寝てばかりいる。

体調を気遣い、

余計な世話をかけないところがこの子たちのけなげさで胸を打たれてしまう。






それに比べ、うちの娘ときたら・・・・・





独り言のように舌打ちを混ぜて呟いたら、

怪獣が生まれるみたいに怒号を響かせ目覚めたらしい。

何か言った~?とやつはいつでもマイペースだ。

夢現の中でしっかりと私の独り言は聞こえたらしく、すこしだけ優しくなった。

寝起き時の機嫌の悪さはピカイチなのに、

背中に乗るよ!と名乗り出た。

彼女の体重加減を背中にかけると

いくらか肩の張りが軽減されるのを知っているせいだが、

なんとも珍しいことだ。

だから、今日の東京は冷たい雨が降っているのだ。

しとしとと雨が振って、寒さを誘う。

もう冬だ。








明日に控えた修学旅行に行きたくないと言うのは、

海外への渡航に私がいないためだ。

しめしめ、まだお前さんは子供なのだ。

いっちょ前の振りをしていても、寂しくて、お母さんが恋しくなるのだよ、と言うと、

それは違う!!と強い口調で言われた。

その理由を聞いたところで対抗できる余力が今の私にはない。

なんでもいい。

楽しんでおいで。

本物の芸術を観賞して、フィッシュアンドチップスをたらふく食べて、

友達の歯軋りやイビキに苦戦してこい。

娘の彼氏までがまるで私の息子のように、

帰りの迎えを楽しみにしているとメールが届いた。

病人なのだ、私は。

この恩は近々返してもらうぞーっ!!と言うと、

彼らは私が不死身だと思って疑おうとしない。

すこしはこの子たちにように心配しろーっ!!

すやすやと寝る息子たちがますます可愛くて仕方ない。







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