rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

Arad Ar234 B-2b Blitz Dragon 1/72

2023-03-11 18:05:27 | プラモデル

世界初の実用ジェット爆撃機アラドAr 234を作りました。第二次大戦末期に実用化されたターボジェットエンジンを搭載して、レシプロ戦闘機が追いつけないスピードでピンポイント爆撃を行う電撃戦的発想で計画された飛行機ですが、エンジンの実用化に手間取り、質の良い原材料が入手し難くなった大戦後半の状況で、画期的な爆撃機でありながら殆ど活躍せずに終戦を迎えました。本来爆撃任務よりも高速偵察機として期待され、後部胴体に2機のカメラを搭載したB−2型は1944年8月Kommando Sperling(つばめ部隊)に所属し、デンマーク、ノルウエー、英国本土などの偵察撮影に活躍しました。爆撃機は1944年12月にバルジの戦いの最中に橋梁の爆撃に使用されたり、1945年3月のレマゲン鉄橋の爆破に成功した事が有名です。

Ar234B実機と模型 エンジンの外側にあるのはRi-202離陸補助ロケットエンジンで離陸後切り離され、頭部に付いたパラシュートで回収される。

 

ガラス張りの機首に乗員1名を配置し、テーパー翼は肩翼配置として両脇にポッド型にユンカースJUMO004エンジンを吊り下げて整備交換を容易にしています。胴体はほとんどが燃料タンクで当時のジェットエンジンの燃費の悪さを反映しています。初期型は車輪も収納できず、スキッドと呼ばれる台車に乗った状態で離陸し、着陸はソリで行うという非近代的なものでしたが、さすがに実用的でないということでB型からは引き込み脚を装備しました。推力900kgのターボジェットエンジン2基を装着していましたが、500kgの爆弾を搭載して8.4tの全備重量で離陸は困難であり、離陸後に切り離し、パラシュートで回収するRi-202離陸補助ロケットをエンジンの外側に2機装着しました。着陸も尾部のパラシュート索が引かれて制動用パラシュートを開いて止まる方式でしたが、これは米軍のB−47爆撃機を初め、現在のジェット戦闘機にも狭い飛行場での着陸用に装備されています。初動はロケットでの加速が必要ながら構造の簡単なパルスジェットエンジンと異なり、ターボファンで圧縮空気を作るターボジェットエンジンは構造が複雑でターボファンの寿命も当時は短く、6時間毎に分解整備、20時間でエンジン寿命という厄介な代物でした。ターボファンを最初に機動するためのオートバイ用小型ガソリンエンジンが付いていました。最大速度は742km、航続距離は1,630kmで、武装は基本なしでしたが、高空を高速で飛翔していれば当時の戦闘機で追いつく事は無理でした。それでもMe262の様に連合軍爆撃機や戦闘機を畏れさせる活躍をしたため、以降のジェット機時代につながる重要な役割を果たした機体と言えます。

操縦席上に「とさか状」に突出するのはBZA1-B照準頭付きRF2Cペリスコープ、下方に突出するのがロトフェ7K爆撃照準機用窓 左翼下に突出するのはFuG25ロッドアンテナ

迷彩はライトグリーンとブラックグリーン(オリーブドラブという記載も)の標準的な迷彩としました。

模型は83年製造の香港ドラゴン製でハセガワが輸入元になっています。ハセガワ監修なので割と良い作りで整合も良く、透明部品も綺麗でした。しかしデカールは92年製と記載されていて模型自体中古ショップで袋売りだったこともあって劣化が酷く、国籍マークなどは他のモデルのものを流用しました。塗装はスミソニアン博物館にあるものなど参考にしてRLM82ライトグリーンと70ブラックグリーン、下面ライトブルーにしました。迷彩パターンはドイツ中型機の規定通りです。乗員は付いていないのですが、別売りのハセガワ製のジェットパイロットを改造して載せてみました。複座型の夜間戦闘機Me262Bと並べてみました。爆撃機と言いながら意外と小さい機体であることが解ります。

エンジン下に300L増槽を懸吊している。模型はSC1,000kgへルマン爆弾搭載状態。 同じユンカースJUMO004を搭載したMe262との比較、意外と小降りな機体であることが解ります。

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Supermarine Stranraer matchbox 1/72

2023-02-11 21:05:56 | プラモデル

古い金型ですが、イギリス空軍で1930年代に活躍した飛行艇Supermarine Stranraerを作りました。このモデルはかなりレアもので、アマゾンでも外国から取り寄せで2万円以上するのですが、秋葉原の中古店で探していたら前回はなかった所に今回は4600円で置いてあるのを見つけ、即買いしたのでした。

ロンドンの英国空軍博物館にある実機(rakitarou撮影)       内部構造などの説明図

 

Supermarine社は、1925年に前型となるSouthamptonを製造し、軍民両方で使われました。その発展型として双発複葉のStranraer(スコットランド南西部の都市名)が1933年プロトタイプとして製作され1937年から量産就役しました。920馬力のBristol Pegasus X9気筒を2機装着し、1,000ポンドの爆雷などを翼下に付け時速165マイル、航続距離は1,000マイルでした。第二次大戦初期には沿岸哨戒任務につきましたが、1942年には米国製のカタリナに替わりました。カナダなどでは1946年まで使用されたと記録にあり、民生用は1957年まで就役しました。総生産数は57機でした。

アンカーボルトやエルロンを動かすバーは自作ですが、出入り口は開口可能で、機首の手すりなども付いており、古いモデルながら細かく再現されていました。

ロンドンのイギリス空軍博物館に実機があるのですが、目立たないながら非常に美しい機体で、レアものながらプラモとして是非作ってみたいと思っていました。Matchboxの製品は例の3色プラスチックでできているのですが、古いながら良く形作られています。しかし複葉機は全てそうですが、上翼を正しく付けるのには2日がかりで、リグを張るのも2日がかりになります。今回は気合いを入れて、海外のサイトなどで紹介されている内部構造も紙やプラ版で製作してみました。細かい所はパテやヤスリで合わせる補修が必要でした。上面ダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩、下面はシルバーで、1940-41年のScotland240飛行隊所属の機を作りました。同じ系統の複葉小型機、Supermarine Walrus(airfix)と比べてみました。

リグはミシン糸と0.3mmの真鍮線を使用しました。

見えなくなりますが、内部の桁も作ってみました。

胴体は金属製だが、翼は羽布張りで、歩行可能域が指定されている。 同系のワルラスは艦船にも搭載されて偵察や救難任務に使われた。ストランラーはかなり大型。

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Airspeed Oxford Mk1 AZmodel 1/72

2023-01-02 11:10:55 | プラモデル

英国第二次大戦時の練習機定番といえるAirspeed Oxfordを作りました。Airspeed社はグライダーのHorsaとこの練習機Oxfordが代表機で割と地味な航空機メーカーです。1930年代初頭に航空機の発達によって引き込み脚や可変ピッチプロペラ、銃手や爆撃手などのトレーニング用航空機の必要性を空軍省が各メーカーに発注し、AS6として6番目の開発航空機としてAirspeed Envoyを開発していたAirspeed 社はその発展型としてOxfordを上梓し、その扱い易さや高性能によりAS10として採用されました。パイロットの練習用にdual control可能な並列シートを採用し、爆撃手練習用には機首に腹臥位で確認できる大きなガラス窓を採用しました。航法士席をパイロット後方に、銃手練習用にArmstrong Whitworth回転銃座が採用されました。Mk1はArmstrong Siddeley Cheetah IXエンジン350馬力2機を搭載して最高速度300km/時でした。Mk1は固定ピッチの木製プロペラで可変ピッチはフェイクでしたが、後の改良型MkIII以降ではWASPエンジン搭載で可変プロペラになりました。初期型はスピンに入ると立て直し難いという欠点があったようですが、改良され戦後に至るまでAirspeed社で4,411機その他の社で4,175機計8,586機作られました。英国連邦のほぼ全ての国で練習機の他多用途機としても1950年代まで活躍しました。

英国練習機の定番Airspeed Oxford  AZmodel 1/72  英軍機の特徴として、大戦前と大戦後半米軍が参戦してからは翼下面にも国籍マークがある。

モデルはチェコのプラモデルメーカーAZ model製で、日本語の解説もあります。20年くらい前の金型で、レジン製部品も含まれます。Frog製の古いモデルもありますが、それよりもVariationが出る様改良されています。しかし古い東欧製のモデルなので整合は今ひとつでパテとヤスリ掛けは必要です。制作図通りに下面はトレイナーイエロー、上面はダークアースとダークグリーンの迷彩にしました。ミッキーマウスパターンなので初めにダークアースを塗ってから、油粘土とキッチンペーパーでマスキングしてダークグリーンをスプレーします。どちらも100円ショップで買えますし、油粘土は回収して何度でも使えます。

油粘土とキッチンペーパーでマスキングする。      いずれにしても組み上げてからヤスリとパテ作業が必要。

機銃手訓練用のGun turretを装着したバージョンはプラモデルとしてもレアものと思います。秋葉の中古ショップで2,000円で見つけて即購入。

40年以上前に作った多分Frog製のOxfordと並べてみました。

大昔作って残っていたOxfordと並べてみました。下面はskyで塗装してます。

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Focke-Wolf Fw200 C-3 Condor Trumpeter 1/72

2022-11-26 21:32:52 | プラモデル

マカオに本社があるトランぺッター製 Focke-Wolf Fw200 コンドルを作りました。Fw200コンドルは1930年代、航空機の発達に伴って各国の航空業界が長距離旅客機の開発に取り組んだ時期に、米国のDC−3を超える機をという答えとして4発長距離旅客機としてフォッケウルフ社の天才技術者、クルトタンクが設計開発した物です。民間航空会社ルフトハンザではユンカースJu-52を使用していましたが、高性能であったコンドルは旅客機として早速採用されました。ドイツではユンカース社がJu-90という4発輸送機、ハインケル社はHe-177という4機のエンジンで2つのプロペラを回す爆撃機を生産しましたが、軍用機として最も活躍したのもFw−200でした。

製造番号97番の実機(KE-IV)                                                                      96番目として作った模型(KE-IU)

Fw-200は機体総数も240機程度であり、民間型や日本などに輸出された機体もあったので、軍用機として使用された物はほぼ機体番号やその顛末が解っているとされます。C型は本格的な長距離偵察、艦船爆撃機として大戦初期に主に大西洋で使用され、U-boatと協力しながら大きな戦果をあげた事で少ない機体数ながら長く語り継がれています。エンジンはBMW Bramo(BMWと合併)323  1,000馬力4機を搭載して、胴体内タンクなどを含めて8000リットルのガソリンを搭載して9時間、約3500Kmの航続距離でした。爆弾はゴンドラや翼下などに計4-5トン搭載可能で、武装は20mm機関砲2門、13mm2門または7.7mm2門などでした。

機首の地球のマークは最も活躍した第40爆撃航空団のもの           前後のパネルラインや給油口のマークは自作

大戦初期には英国船航路への機雷敷設や艦船攻撃で10万トン近い戦果をあげましたが、次第に商船も武装するようになり、CAM shipと呼ばれるカタパルト装備のハリケーン戦闘機などがコンドルを迎撃する様になり、また本土からもブリストル・ボーファイターやB−24、ショート・サンダーランド飛行艇などとも交戦する様になると、元々旅客機として設計されたコンドルは防御力が弱く次第に犠牲が増えて行き、輸送機や偵察機としての任務が主体になりました。

1/72ですが、幅45cm 全長32cmとかなり大型のモデル

模型は2000年以降の金型なので1970年頃にレベルなどで出された物よりはインテリアの作り込みなど良好ですがソフト面での詰めが今ひとつと思われました。ドイツレベルからも新金型のC−8型が出ている様ですが、こちらの方が本家なので正確かもしれません。模型は製作99番機で、魚雷3発を搭載した雷撃機の仕様なのですが、2016年刊行の文林堂世界の傑作機No175やネット記事によると99番機はヒトラー総統飛行中隊所属であり、それが後に雷撃機として改造されたという記録が見られませんでした。(U1と呼ばれる52番機などが一部雷撃機仕様とされましたが、活躍した記録がありません。荒天の海で、4発機で低空飛行しながら動いている商船を雷撃するのは至難と思われます。)同書で97番機KE-IVが掲載されていたので、その前の製造番号機KE-IU(模型に付属してたのが99番機のKE-IX)の爆弾搭載型として作りました。模型自体の詰めが甘い点として、1.4エンジンの翼への取り付け部の形状が実際と異なる。エルロン上面の形状が異なる。胴体の前後方向のパネルラインが一切ない(自分で筋彫りが必要)。給油口の筋彫りとオクタン価のラベルがない(これも自作)。といった要改造点がありました。それでも出来上がりは堂々としており、主脚の複雑な構造、ゴンドラや機銃の再現などは見事と思います。塗装はRLM72/73/65とされますが、同書でも説明される様にカラー見本を見てもRLM70/71/65の通常のダークグリーン/ブラックグリーンの迷彩と区別が付かないということでこちらを採用しました。迷彩パターンも模型に付いていた見本はドイツ空軍の規定と異なっていたので実機の写真や文林堂の書籍の説明どおりに仕上げました。

胴体内の追加燃料タンクや航法士席、液体酸素なども再現されている。  降着装置の再現性も良いと思いました。

空戦を行ったという記録もある英国の大型飛行艇ショート・サンダーランドと並べてみました。

ショート・サンダーランドとの比較。モデル的にもどちらも大型。

 

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PZL.37 Los ZTS plastyk 1/72

2022-10-10 11:55:26 | プラモデル

ポーランドのプラモメーカーZTSが製品化したポーランドが第二次大戦前に開発した双発爆撃機PZL37のルーマニア空軍所属を作りました。PZL37ウオシ(ヘラジカの意)はポーランドの航空機メーカーPZLが単発の2人乗り軽爆撃機PZL23カラシュに継ぐ双発爆撃機の開発を1934年に開始し、1936年12月にJerzy Dabrowskiの設計で初飛行に成功します。ポーランドでライセンス生産された英国のBristol Pegasus XIIBエンジンを搭載して1,995kgの爆弾搭載量で当時としては最速の時速400km、航続距離2,600kmという高性能を示したため、ベルギー、デンマーク、エストニア、トルコなどへの輸出やライセンス生産が決まりました。しかし1939年ドイツとソ連によるポーランド侵攻のため約100機が生産された所で終了となりました。ポーランドが敗戦して実質的に消滅する段階で、ポーランド空軍は当時同盟関係にあったルーマニアに航空機ごと亡命し、以降30−40機のPZL37がルーマニア空軍第4航空隊所属として対ソ連戦に参加、ベッサラビア、キエフ、オデッサなどへの攻撃に参加した記録があります。一部は1944年にルーマニアが枢軸側から連合国側になってからも運用されました。特徴的な2重車輪は荒れ地の飛行場からの離着陸を可能にし、前線基地からの航空支援に役立ちましたが、本来中高度以上からの爆撃を想定しており、ソ連のIL-2の様な重厚な防御板が無いため、必要とされた低高度からの攻撃では対空射撃に弱く、犠牲が伴いました。また機銃3丁の防御では戦闘機の高性能化のため、味方戦闘機の援護がない爆撃任務には付けない状況でした。荒れ地からの離陸には爆弾搭載量も仕様の半分程度しか可能でないという制限もありました。PZL37は量産初期のA型10機は垂直尾翼が1枚であり、以降はH型の2枚尾翼(B型)でした。私は形として1枚尾翼の方が良いように見えたのでそちらを選択。どちらの型もルーマニア空軍で使われたようです。

荒れ地の飛行場でも離着陸可能な2重車輪が特徴的なPZL37 量産B型のH型尾翼     モデルは1枚尾翼のA型を作製

模型はポーランドのZTSという小さいメーカーのもので、2,000年前後の製品と思いますが、頑張っているもののバリが多く整合も悪いという予想通りの製品でした。それでもABどちらの型も選べるなど、自国が誇った爆撃機を製品化しようという意気込みは感じられます。1/72のPZL37はチェコのフライモデルやIBGなどから新金型のモデルが出されている様です。模型の機銃はちゃちかったので他の模型で余ったものを流用。ルーマニア空軍の迷彩色は資料によって再現が難しいといつも思いますが、カーキ地にブラウン(クレオスのオリーブドラブ+茶褐色1:1)を吹いて迷彩にして見ました。下面はライトグレーです。凸モールドなので2B鉛筆で軽くなぞって強調してます。モデルには、連合軍側になってからのルーマニア空軍のデカールしかなかったので、枢軸側のミハイ十字の国籍識別記号は他のプラモ(AirfixのBristol Brenheim Mk1)から流用しました。昔作ったHeller製のPZL23Bでこれもルーマニア空軍所属のものと並べてみました。

迷彩はカーキ地にブラウン、下面はライトグレーです。      尾輪もソリが補助的に付いている。

H型の尾翼よりもこちらの方が安定して見えるが、後方射界確保などでH型が好まれたという説があります。 下面の爆弾槽などはモールドのみ

PZL23カラシュとの比較、速度、爆弾搭載量ともにPZL37の方が優れる。

 

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Bristol Beaufort Mk 1 Airfix 1/72

2022-09-19 20:35:34 | プラモデル

2020年に新金型で発売されて直ぐ注文したのですが、世界中から注文が殺到したことと、新型コロナ騒ぎでインドの工場が暫く閉鎖されていた関係で手元に届くまで1年半かかった模型です。今は大分出回っている様です。ブリストル・ボーフォートはブレニム、ボーフォート、ボーファイターと続く第二次大戦初期に活躍した双発雷撃・爆撃機で、1939-43年にかけて配備されました。1938年に初飛行し、英仏海峡、大西洋、地中海、中東にも配備され、各種ドイツ艦艇の攻撃に使用されましたが、戦艦グナイゼナウに直撃弾を浴びせた功績などが有名です。Mk1は975機作られ、エンジンはブリストル・トーラス6、12、18 1,130馬力x2を装備、最大速度は427km、航続距離は1,666km。総重量9,616kgでブレニム爆撃機よりも2,000kg重くなっています。操縦手、航法士、爆撃手、後方銃手の4名の乗員でした。Mk2はエンジンを米国製ツイン・ワスプ1,200馬力とし166機が作られました。透明カバーのついたループアンテナや回転機銃の形状が少し違うようで、模型はMk2にも対応できるよう部品が付いていました(カウリング形状が異なるのでこれは別設計の様子)。

Beaufortの実機 Mk1      上面はエクストラ・ダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩、下面は黒 エンジン後方のフラップに丸い飛び出しがあるタイプ

 

模型はAirfix製でしかも新金型なので安心して作れるのですが、それだけに作り手の丁寧さが仕上がりに反映してしまい、写真で拡大すると粗が目立ってしまう感じです。ドイツ巡洋艦アドミラル・ヒッパーを攻撃したJBラザフォード軍曹の機体、217航空隊の機体を作りました。上面エクストラ・ダークシーグレーとダークスレートグレー、下面ブラックの迷彩で魚雷装着しています。後継機となるブリストル・ボーファイターと並べてみました。

機首から胴体にかけて特徴的なズングリした体型 右側の前風防はガラス面の形状が左側と異なる。

新しい模型は見えなくなる航法士席の再現も細かい。 魚雷は半埋め込み型だが尾部に安定板を装着する。

新しい金型でライトの構造も細かく再現されている。  回転銃座前方に左側に銃座がある。

機首下方に後ろ向きの銃座があるものとないタイプがある。    魚雷を装填する実機 機首下方の後ろ向き銃座も見える。

後を継いだボーファイターの方がいくらか洗練された姿に見える。

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Martin 167 Maryland Royal Air Force, Azur 1/72

2022-08-28 12:54:23 | プラモデル

米国陸軍は1938年に双発軽爆の設計を各社に命ずるのですが、Glen Martin Co.がModel167として開発したのが時速500km、Plat & Whitney 1830エンジンを2機搭載した本機でした。結局ダグラス社のA-20 Havocが採用されるのですが、本機の高性能に注目したフランスが注文し、大戦で注文数が揃う前にフランスが敗戦を迎えたため英軍が引き取り、エンジンを強化したMark IIを含めてメリーランド爆撃機と命名されて115機が主に地中海、アフリカ戦線で活躍しました。同時期に正式採用されたBristol Bleheimよりも高速であり、主に偵察、爆撃任務で1940-41年に就役、ビスマルク追撃戦などで活躍しました。順行速度399km、高度8,991m、爆弾搭載量907kg、航続距離2,100km、機銃7.7mm翼4(地上攻撃用)、後方回転機銃7.7mmx1、下方7.7mmx1の6丁でした。

英軍所属のメリーランド実機Wikipediaから            Azur製 1/72 コックピッドなどは割りと良くできているが、整合は今ひとつ。

モデルはP63キングコブラの時に紹介したチェコのMPMが発展型として使い分けているブランドでAzur製、フランスの後援者が出資しているので必ずフランス機バージョンのある機体が選ばれます。メリーランドは古くはFrogからも模型が発売されていたようですが、現在1/72で手に入るのはAzur製のみと思います。2002年の発売で初期のMPM製品よりも出来は良いのですが、Airfixや田宮製の様には行かず、それなりに大変です。英軍機として北アフリカで活躍した機体を作りました。下面Azur blue(ドイツ軍機のライトブルーを使用)、上面ライトアースとミドルストーンの迷彩です。種々やり方はあると思いますが、曲面の多いミッキーマウス迷彩をスプレーする際、私は下地を一面にスプレーしてから油粘土で境界を付けて残す部分をキッチンペーパーで覆う様にしています。塗り分けの境界面が少しボケる感じが良いと思っています。同じ地中海戦線のイタリア軍Fiat CR42 Falcoと並べてみました。

油粘土とキッチンペーパーでマスキングしてます。   Fiat Cr42との比較

下面ライトブルー、上面ライトアースとミドルストーンの迷彩 細めのノーズや尾翼前の段差などが特徴的なフォルム

20年前発売のプラモデルですが、デカールは良好、エッチング部品はないものの、レジン製部品は多くプラモ用接着剤が付きにくく、やや難渋しました。

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Bell P-63A Kingcobra MPM 1/72

2022-08-07 12:28:27 | プラモデル

 Bell P-63はP−39エアラコブラの後継機として1942年に初飛行し、43年から量産されて主にソ連にレンドリース機として輸出された機体です。P−39は1930年代に開発されたT9型37mm機関砲を搭載できる戦闘攻撃機として開発され、エンジンをミッドシップとして長いシャフトとギアでプロペラを駆動させ、プロペラの中央から機関砲を発射させる独特の形状になりました。P39のアリソンV1710エンジンは1,150馬力で期待された高空性能が発揮できず、とても運動性能の良い零戦などに太刀打ちできないために9,558機も作られたP39の半数近い4,773機がソ連にアラスカ-シベリア経由で輸出されました。P63はエンジンを改良したV1710−117エンジン1,800馬力とし、機体も一回り大きくなったのですが、航続距離が720kmと短く、最高速度678km、武装も37mm機関砲、12.7mm機銃機首に2、翼下に2と重武装ながらP51やP47の様な戦闘機としての活躍はありませんでした。その中でソ連は低高度からの陸軍援護の攻撃機として多用し、優秀なパイロットが戦闘機としても活用して多くの戦果を上げました。P63は3,303機製造されたうち、2,397機がアラスカ経由でソ連に輸出されました。

P39を駆って大戦中59機撃墜を成し遂げたアレクサンドル・ボクルイシキン(1972年に航空元帥まで昇進) 乗降口が自動車の様に開閉する。

 模型はチェコのプラモメーカーMPM製で、2016年にSpecial Hobbyと改名してからは金型技術などがグレードアップされていますが、MPM製の時代は樹脂製金型でキャノピーなどの透明部品も塩ビ板の圧出整形であり、バリが多く、部品の整合もミリ単位で合わないなど製作には手作り感満載の技術と忍耐が必要です。一方で2000年以降に再販されたMPM製品は、エッチングや細かいデカールなどのグレードアップパーツが追加されていて丁寧に作るとそれなりに見栄えがある出来になります。1944年に使用された機体を再現しました。前輪降着の機体なので粘土や釘で前部を重くし、特徴的な自動車的な乗降口も開閉選択ができるものの、機体側の削り込みは自分でやる必要がありました。車輪の細部がエッチングで再現されているのに機首の37mm砲や12.7mm機銃は省略されていて、自作を要するなど古いMPM製のモデルらしさのある機体でした。初めに37mm砲ありきで設計された機体なので、初めに大型エンジンありきで艦上戦闘機が設計され、逆ガル翼の独特の形状となったコルセアと並べてみました。アメリカの航空機の設計思想が解ります。もう一つの比較はソ連製のラボーチキン戦闘機。やや無骨ながら頑丈そうな機体です。

機首に37mm機関砲と12.7mm(caliver 50)2門を搭載。上面オリーブドラブ、下面ニュートラルグレーの米軍の標準塗装。アンテナは0.2mm真鍮線を使用。

レンドリース機の国籍マークは米軍のマーク部位に赤い星を描いたものでソ連製の機体とは異なる。F4コルセア、ラボーチキンLa5との比較。

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Short Stirling Mk.IV, WACO CG-4A Hadrian 1/72 ITALERI

2022-07-24 15:57:46 | プラモデル

英国3大重爆の一つであるショート・スターリングMk4を作りました。スターリングは後発のハリファックス、最も成功したランカスター爆撃機が当初双発爆撃機として設計されたのと異なり4発機として設計開発されました。大量の4発重爆による戦略爆撃は、当時としては全く新しい戦略思想によるもので、総力戦として市民を巻き込んだ全面戦争になった第二次大戦において、都市を丸ごと廃にする無差別爆撃につながる物でした。ただ初めての4発重爆として種々の制約を受ける事になり、後発の2機に主役の座を譲ることになります。格納庫の制限などから、胴体に比べて主翼の幅が狭い事が、模型でも上方からの写真で解ります(低アスペクト比)。これは当然飛行安定性不足や失速につながります。また飛行艇メーカーであるショート社が中翼設計にしたため、主車輪が複雑で巨大な装置になり、四角い胴体の割に、爆弾槽が中型爆弾までしか搭載できないなど、性能面で問題が多いものでした。初期の爆撃機型(Mk I.II.III)も重武装で後続距離が長く、大戦初期から中期には活躍しましたが、結果的に後方銃座しか持たない輸送、グライダー曳航用のMkIVが577機製造され、大戦末期まで活躍しました。

エンジンはブリストル・ハーキュリーズMk16 1,650馬力 4基で最高速度434km 航続距離は3,240kmでした。

降着装置が複雑 その辺についても、模型での再現性はとても良い。 アスペクト比の小さい構造

Mk IVは機首の銃座もなく、ガラス面が多い。 後部銃座の下方に飛び出している構造物がグライダー曳航用のタグ。

機体内部の作り込みは精緻で航法士席には定規もある。シートベルトもエッチングでセット。   後方の扉は開けた状態で空挺隊員(Heller製)が梯子に乗っている所にしました。

英軍で使用されたグライダーはAirspeed Horsaが最も多いのですが、米国製のWACO CG-4もローマ皇帝Hadrianの名前で多用されました。ホルサに比べてハドリアンは小型であり、双発のCー47スカイトレーンやダコタ輸送機などでも曳航可能であった上、操縦席が上方に跳ね上がる事でジープや75mm榴弾砲、37mm対戦車砲などが容易に積載可能であったため重装備を持たない空挺部隊に重宝されました。現在はヘリによる輸送や、パラシュートを使って重装備を降着させる技術が進んだために空挺グライダーの需要はなくなりましたが、当時は使い捨てにされるもののグライダーによる敵地侵入は最新の戦術でした。荒地で着陸に失敗する損失も多かったと言われます。陸軍兵で操縦経験のある者は積極的に採用され、操縦員として訓練されました。

操縦席を跳ね上げて胴体から重装備の積載が可能。その際は尾部を支柱で上げて出入り口を下げる。グライダーの操縦手と空挺隊員がキットに付属している。

模型は老舗のイタレリ製で、デカールも扱い易く、綺麗なカルトグラフ製なので安心して作れます。特に操縦席や機体内部の作り込みは秀逸で、4本のスロットルなども再現され、見えなくなる前に写真に撮りました。グライダー曳航、空挺部隊輸送用のMk4に合わせて、古い金型ですが同じくイタレリ製のCG4Hadrianも作って、以前作って壊れずに残っていた1/72のウイリスジープと合わせてみました。ノルマンディー上陸作戦から映画「遠すぎた橋」で描かれたマーケットガーデン作戦の頃まで使用されたインベイジョンストライプを機体に書いたものを作りました。操縦席を跳ね上げて重装備を載せる場面の機体の説明資料がなかなか見つからないのですが、機体尾部を支柱で持ち上げて搭乗口を低く保つ様が米国の空挺博物館などで展示されているのでそれに倣いました。

Glider tug(爆撃機)と曳航されるGliderを並べてみました。

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Tupolev SB-2 M100A ICM 1/72

2022-05-08 16:22:38 | プラモデル

ソ連の高速爆撃機 ツポレフSB2を作りました。ウクライナのICM製で2007年の金型です。ツポレフSB2は1934年に全金属製高速爆撃機として開発されました。米国のマーチンB10に匹敵する性能で、6,000機近くが生産され、スペインや中国にも輸出されました。しかし第二次大戦においては、戦闘機の性能向上から護衛なく爆撃を行う事は困難でした。しかも1939年11月にフィンランドに侵攻した冬戦争において、冬期に雪上で攻撃するために固定式のソリを降着装置として装備したSB2は持ち前の高速性能を生かす事ができずに、フィンランド空軍のフォッカーD21、グラジエーター、フィアットG50といった必ずしも高性能と言えない戦闘機の小規模ながら執拗な攻撃に苦しむ事になります。エンジンM100 860馬力x2 最大速度423km 航続距離2,150km、武装7.62mm機銃x6 爆弾搭載量 最大1,000kg、乗員3名。

ICM製 1/72 ツポレフSB2 M100A         冬期用の固定式ソリ装着型

模型はICM製で作り易いとは言えないまでも、ロシア製と違って作り込みは丁寧で、コックピットなども細かく再現されていました。SB2のプラモデルは現在唯一と言って良い物です。Airfix製と違って搭乗員は付いていないので1/72の兵士セット(Heller製など)などから流用して3名分作りました。整合は多少パテで補正が必要でした。モールドは細かい凸なので、例に依って2B鉛筆で塗装してから薄く定規を当ててなぞる感じで強調しました。4種類のデカールが選べるのですが、冬戦争時のソリ着用の44高速爆撃連隊仕様にしました。塗装は全面アルミかライトゴーストグレー(クレオスFS36375)の指定ですが、外面をアルミ(シルバー・黒をスプレーしてから上にスプレー塗装)、機内をライトゴーストグレーにしました。ソリと水平尾翼の索は0.2mm真鍮線で作りました。好敵手だったフィンランド空軍のモラン・ソルニエ(生産国フランスでは殆ど活躍することなく戦争終了)と並べてみました。

翼の形はSu2などにも通じる形状      フィンランド空軍のモランと並べる。

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Fairey Barracuda Mk.II Eastern Express 1/72

2022-05-04 18:15:06 | プラモデル

英国海軍の艦上攻撃機フェアリー・バラクーダを作りました。Eastern Expressはロシアの模型メーカーで、模型の出来は1960年代の100-200円で売っていたプラモデルと同レベルであり、珍しい機種であったので購入したのは15年以上前ですが内外装などかなりアバウトな作りであったので製作には気合いが必要と感じていました。

いろいろ自作して改造した部位      仕切りや航法士の人形、椅子、照準機など自作、連装機銃は他のプラモの余りを流用

Fairey Barracuda(オニカマス)は、一見して解る様にかなり特異な形状をした攻撃機であり、あまりに旧式であったフェアリー・ソードフィッシュ(メカジキ)の後継、複葉機のフェアリー・アルバコア(マグロ・フェアリー社の飛行機への命名は迫力に欠ける感あり)も1940年就役した時には日本の97式艦上攻撃機などに比べて時代遅れになっていたことから急遽開発が進められたものです。この決して空力的に洗練されたと言えない形状は、海軍省から出された航法・爆撃手用の下方視界確保用の大きな窓と急降下爆撃の要求が全ての原因です。下方視界確保のため、単葉の翼は胴体上方に設置せねばならず、艦上機でありながら異様に長い幅広の脚が必要でした。3名の乗員は翼の前後に長い乗員室を設けて配置され、上下に大きい胴体であるのに魚雷は機内でなく胴体下に懸架する必要がありました。結果的にMonoplane Air Tail (MAT)と呼ばれる投下後に外れる空中安定翼を魚雷尾部に装着する必要がありました。

急降下爆撃を可能にするため、急降下時には上方へ翻転するヤングマン・フラップを装着することになり、しかも急降下時にこのフラップで起こされる乱気流を避けるために水平尾翼は垂直尾翼上部に移動され、補強の支柱が追加される結果になりました。ロールスロイス・マーリン32エンジン1640馬力装着、最高速度390km、航続距離1,850km総重量5,987kgと重量級で運動性能は軽快とは言えず、戦艦ティルピッツの攻撃などが主な戦績ですが、Mk IIは1,688機が作られました。

エクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩   特徴的なヤングマン・フラップ

モデルは後発のspecial hobby製1/48の作図など参考にして、コックピット内、機銃、吸気口、魚雷装着架、翼の取っ手、着艦フック、ASVレーダー用アンテナなど自作しながらゆっくり作りました。整合も予想通り悪かったのでパテなどで修正、ヤスリで削り込みなどして合わせました。上面はエクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩(パターンもspecial hobbyの図を参照した)、下面はダッグエッググリーンです。アンテナ線は2本(図解世界の軍用機史 イギリス軍用機集1931-1945 グリーンアロー出版2002年)の図と箱絵は3本でどちらが正しいか不明ながら取りあえず3本として0.2mmの真鍮線で作りました。前任のフェアリー・ソードフィッシュと並べてみました。

MATを尾部に装着した魚雷。先端は実弾は黒。 複葉機のソードフィッシュは展示仕様なので先端が赤い訓練用の魚雷を装着している。

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Messerschmitt Bf-109 F4 trop Finemolds 1/72

2022-05-04 10:17:44 | プラモデル

第二次大戦中のドイツ軍定番戦闘機 メッサーシュミットBf109 F4を作りました。意外にもE型やG型のモデルは比較的豊富にあるのですが、F型の1/72は余り良い物が無くFineMoldから歴装ヲトメシリーズの一つとして出ている物を購入しました。

メッサーシュミットは開戦当初E型(エミール)が、英軍スピットファイアと同様他の同時代戦闘機を大きく上回る性能を示しましたが、エンジンの出力を増加したメルセデスDB601E 1300馬力に換装されて火力を集中できるエンジン軸内機銃が実用化されてしかもF(フリッツまたはフリードリヒと呼ばれた)3-4型から20mm MG151機銃が装着されて、20mm機銃を装備したスピットファイアMkVとも互角に戦える様になってメッサーシュミットの完成形になってゆきます。G型(グスタフ)以降はF型の付け足し的な性能改善型になります。F型は1941年5月から生産が開始され、42年5月まで3,120機が生産されました。

エンジンや機首機銃も見えなくなるが作り込まれている。       デカールも細かい アフリカ戦線仕様の機体 27戦闘航空群 1942年

モデルはFineMoldsの社名に恥じない田宮・ハセガワを凌ぐほどの作り込みで作り易さや整合については何の心配もない内容でした。デカールも細かい所まで完璧に再現されていて貼るのが大変な位でした。アフリカ戦線仕様の機体と塗装で下面RLM78ライトブルー、上面RLM79サンドイエローです。1/35の熱帯用航空服を着た歴装ヲトメが付いていて、空戦時の戦闘機動を解説しているポーズというので、昔作ったロンメル元帥とアフリカ師団の2号戦車(タミヤ製)と並べてみました。

アフリカ師団の二号戦車        上面サンドイエロー 下面ライトブルー

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Sukhoi Su-2 ICM 1/72

2022-05-04 08:56:58 | プラモデル

スホイ Su-2は、Pavel Sukhoi(パベル・スホイ)により1936年にソ連で開発された軽爆撃機です。初期にはANT-51と言う名称で開発されましたが、同時期に開発されたイリューシン2(IL-2)の方が武装や防御などについて優れており、M88エンジンを装着されてSu-2は近距離爆撃機として1940年に採用されましたが、1942年まで793機が製造され対ドイツ枢軸国戦の初期に活躍しました。Tumansky M88エンジンは1,000馬力、最高速度は485km、航続距離は1,100kmで武装は7.62mmShKAS機銃翼に4、後方銃手1、下に1で、爆弾600kg或はRS−82ロケット弾8-10発装備可能でした。

SU-2実機 あまり写真は残っていない。    ICM 1/72 Sukhoi Su-2

モデルはウクライナのICM製で、作り易いとは言えませんが、金型も新しく、整合は良好です。日本ではプラモデル老舗のハセガワ製作所が輸入代理店になっています。コックピットや後方回転機銃などの作り込みも丁寧で実機に則していると思われます。塗装は上面ロシアングリーン、下面ライトブルーの標準的な塗装をスプレーしました。翼の機銃などを少し自作しましたが、殆ど元の模型通りです。アンテナは0.1mmの真鍮線を使用してみました。少し前の同系爆撃機ニーマン(ハリコフ)R10と並べてみました。

乗員の区画は英軍機などと比べると比較的広い。    後方機銃などの作り込みも良好と思う。

特徴的な翼形が解る。  同系のニーマンR−10軽爆撃機。翼の形などの設計思想は同じと思われる。

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Fiat Cr 42 Falco ITALERI 1/72

2022-02-20 16:06:14 | プラモデル

イタレリ製の1/72 Fiat Cr.42 Falcoを作りました。2007年に出された模型をBattle of Britain80周年記念で、イタリア空軍として参加した一部部隊のマーキングを追加して2020年に再販されたものです。

80周年式典(英国空軍公式ページから)   2020年に英ダックスフォードでレストアされ公開されたFiat Cr. 42 Battle of Britain参加機の塗装

Fiat Cr42は1938年から終戦にかけて作られた戦闘爆撃機ですが、複葉、固定脚で最高時速400kmと言ってもメッサーシュミットやスピットファイアと比べると明らかに古く、武装も機首の12.7mm機銃2丁のみで性能も今ひとつです。英空軍の複葉機グラジエーターとならば何とか戦えたものの、新鋭機では歯が立たず犠牲も大きかったようです。前任のCr32(外見はハインケルHe51に似ている)がスペイン内戦でソ連機に対して好成績を残した事に気を良くしたイタリア首脳部がCr32のエンジンをFiat A74星形14気筒840馬力に強化した進化型を採用した結果でした。初戦以降は主に夜間戦闘機や低空からの爆撃任務に使われましたが、安定性の良さなどから1781機生産され、ハンガリー、ベルギーなど各国で使われました。

Heinkel He 51 との比較、少しは新しい感じか 塗装はBattle of Britainではなく、第四航空群84戦闘機隊 1941年リビア(アフリカ戦線)のもの

模型は21世紀になってからの金型で老舗のイタレリ製であり、作り易く整合も良い物でした。1/48の模型をスケールダウンした部品の作りの様で、かなり細かく、点数も多めでした。塗装は迷彩を施してから組み上げる必要があり、それなりに作り慣れていないと戸惑うかもしれません。彩色はイタレリアクリルペイント指定なので解りにくいのですが、地はダークイエロー、迷彩はレッドブラウンとロシアングリーンを使い、支柱はブルーグレー、エンジン内側はニュートラルグレーにしました。リグは少ないながら今回は0.1mmの鋼線をリューターで螺旋状に強化して使ってみましたが、0.2mmの真鍮線辺りの方が使い易かったかも知れません。Cr32に似ているHeinkel He51と並べてみました。

上面はダークイエロー、レッドブラウン、ロシアングリーン、下面はシルバーです。

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Albatros W4 seaplane RODEN 1/72

2022-01-23 17:12:20 | プラモデル

第一次大戦中の渋い模型を得意とするウクライナのプラモメーカーRODEN製のアルバトロス W4水上機を作りました。以前AirfixのHanover CL IIIで自作デカールによる陸上機のローゼンジ迷彩塗装をしましたが、いずれ海軍機のローゼンジ迷彩を試みたいと思っていたので今回作りました。しかも初めからキットにローゼンジ塗装用のデカールが付いているというサービスぶりであり、大いに助かりました。

実機の写真、上翼に付けられたラジエーターとエンジンを繋ぐパイプや上面のローゼンジ迷彩の一部が解る      RODEN Albatros W 4 1/72

Albatros W4は1917年に水上機型戦闘機の開発を命ぜられたアルバトロス社が当時新鋭であったAlbatros D Iを基に翼と尾翼を改変し、フロートを付けて完成させたもので、Mercedes D III 直列6気筒160馬力エンジンを搭載して、最高速度160km、滞空時間約3時間、武装は7.92mm機銃1-2丁でした。118機が生産され、北海、バルチック海で哨戒、偵察任務に就いたとされます。水上機は航海士とパイロットを一人で兼ねる単座でなく、Hansa Brandenburg(日本にも輸入された)の様な複座機が重用されるようになり、Albatros W4は比較的安定した性能でありながら戦争後期には練習機として使用される様になりました。

ローゼンジ迷彩のデカールは組み上げる前に貼付けないと後からは貼れない    陸軍機は下面も薄いローゼンジ迷彩が施されたが、海軍機はベージュで塗装された

模型は面に線で接着する様な設計になっていて作りにくいRodenらしく、難度の高いものでしたが、翼やフロートの接着はドリルで接着部に穴あけなど補助をして何とか製作。ローゼンジ模様は組み上げる前に写真に示すように貼っておかないと後からは付けられません。海外の模型評論ではローゼンジの色が正しくないというものがありましたが、飛行機模型製作のバイブル的に頼りになる「世界の軍用機塗装・迷彩史1914-1945」(グリーンアロー出版2000年 野原 茂著) によるとドイツ海軍のローゼンジ迷彩は青系と茶系の2種類あり、青系はグレーブルー、ライトブルー、ミドブルーの三色からなるとされて、カラーの色見本も模型に付属していたデカールの色と大きく違わない様なのでこの模型の塗装で間違いないと考えました。RODENらしくリグの張り方などは図解で示されていて今回は小さい模型なので全て0.3mmの真鍮線を使って張りました。前回作ったハノーバー CLIIIと並べてみました。

リグは0.3mmの真鍮線を使用しました。  ブルー系のローゼンジ迷彩が映えます。

ローゼンジ迷彩も陸軍機とは違う雰囲気があります。

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