射水市民病院の延命中止、2医師を殺人容疑で書類送検…厳重処罰は求めず(読売新聞) - goo ニュース
警察或いは検察は「殺人ではないかという容疑が示された場合は捜査をするのが仕事」である。この件では患者の死亡と呼吸器を外したことの因果関係を立証して、医師を確実に犯罪者にすることができそうにないので取り合えず書類送検して起訴するか否かは検事局にまかせるというのが警察側からの見方と思われます。
一般論として、末期癌患者さんには人工呼吸器は付けませんし、一度付けたら外しません。それは人為的に呼吸器を外すという行為が安楽死として認知されておらず、ここで問題になっているように殺人であると曲解されかねないからです。曲解と書いたのは癌による自然死が近い患者さんに、呼吸器は付けないとか昇圧剤を使わないといった積極的な治療を行わないことと、付けた呼吸器を外すことは死期を早めることにおいては変わらないのに後者においてのみ「殺人」であるかのように扱う場合があるからです。
アメリカではこの事例が刑事事件となることはないという記事がありました。日本において人工呼吸器が使われ出したのは数十年前からですが、その当時からたびたび末期癌患者に呼吸器が付けられて、家族の希望で外されるといったことは行われていました。人工呼吸器が出現した時からこのような事例に警察が介入して医師を毎回殺人犯として捜査していた、という経緯があるのならば今回の件について特に違和感はないのですが、「今は医療バッシングの時代だから、こんなことがあるならば医者を犯罪者として立件できるかどうか捜査してやれ」という意気込みで警察が介入し、一転医療崩壊がさけばれるご時世になって「医者をいちいち犯罪者にしていたら世論の反発を免れない」ということになり、かといって振り上げた拳を降ろすわけにも行かなくなったから書類送検で逃げる、という筋が明らかであるから今回のタイトルを付けた訳です。
警察検察の諸君は、人の命を扱う医療に踏み込んで医療従事者を犯罪者にしようとするならば、どこに出ても通用する明確な死生観や生死についての哲学を持ちなさい。それがないならば、明らかな刑事事件以外は医療に口出しはするな、と言いたいです。
警察或いは検察は「殺人ではないかという容疑が示された場合は捜査をするのが仕事」である。この件では患者の死亡と呼吸器を外したことの因果関係を立証して、医師を確実に犯罪者にすることができそうにないので取り合えず書類送検して起訴するか否かは検事局にまかせるというのが警察側からの見方と思われます。
一般論として、末期癌患者さんには人工呼吸器は付けませんし、一度付けたら外しません。それは人為的に呼吸器を外すという行為が安楽死として認知されておらず、ここで問題になっているように殺人であると曲解されかねないからです。曲解と書いたのは癌による自然死が近い患者さんに、呼吸器は付けないとか昇圧剤を使わないといった積極的な治療を行わないことと、付けた呼吸器を外すことは死期を早めることにおいては変わらないのに後者においてのみ「殺人」であるかのように扱う場合があるからです。
アメリカではこの事例が刑事事件となることはないという記事がありました。日本において人工呼吸器が使われ出したのは数十年前からですが、その当時からたびたび末期癌患者に呼吸器が付けられて、家族の希望で外されるといったことは行われていました。人工呼吸器が出現した時からこのような事例に警察が介入して医師を毎回殺人犯として捜査していた、という経緯があるのならば今回の件について特に違和感はないのですが、「今は医療バッシングの時代だから、こんなことがあるならば医者を犯罪者として立件できるかどうか捜査してやれ」という意気込みで警察が介入し、一転医療崩壊がさけばれるご時世になって「医者をいちいち犯罪者にしていたら世論の反発を免れない」ということになり、かといって振り上げた拳を降ろすわけにも行かなくなったから書類送検で逃げる、という筋が明らかであるから今回のタイトルを付けた訳です。
警察検察の諸君は、人の命を扱う医療に踏み込んで医療従事者を犯罪者にしようとするならば、どこに出ても通用する明確な死生観や生死についての哲学を持ちなさい。それがないならば、明らかな刑事事件以外は医療に口出しはするな、と言いたいです。