rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

国旗・国歌の問題よりも反日でないと試験に合格しない方が問題である

2008-11-04 20:40:00 | 歴史
橋下知事、高校生に持論 「僕らは最悪の教育受けた」「国旗・国歌意識して」(産経新聞) - goo ニュース

国旗、国歌に関しては、高校生位になると「俺は好きじゃないから歌わない、」とか「来賓できた市長は革新系だから座ったままだった」とかある程度社会的バックグランドを理解してくるので敢えて強く教育しなくても良いように思います。しかし幼稚園や小学校では式典の時に国旗・国歌は必須でしょう。それは長じてから他国の国旗・国歌に対する礼儀をわきまえるようにしつけるためでもあります。壇上に国旗が掲揚してある正式な式典の時など、挨拶のために壇に上がる人はまず国旗に礼をするのが常識なのですが、国際感覚のない人達は壇上のひな壇にいるお偉いさんに礼をしたりします。恥ずかしいことですが誰も注意しないので一生気がつかないでしょう。国旗に対して礼を払うという気持ちは子供の時から教育されないと身に付かないものです。

高校の教育で問題なのは、むしろ戦前の日本の歴史を善悪の倫理的価値基準で記載された歴史教科書を記憶し、試験ではその通りの歴史観を書かないと点数にならないことです。これは共通一次試験などの入学試験でも同じであり、大学生になるためには「日本の歴史的事象はどのような事件があり、その教訓はどのようなことだ」ということでなく、「日本はとんでもない悪い国家であった」という善悪の価値基準で歴史を記憶しないと合格しないことになっていることが最大の問題なのです。

私が高校の時の世界史も「帝国主義の時代」でイギリスなどの帝国主義政策のあたりまでは善悪の価値判断なしに事実をつらつら記載してあったものが日独伊三国同盟のあたりから善悪の価値判断の混ざった記述になり、事実関係が分りにくいなあと感じた経験がありました。最近高校生の娘の歴史教科書を見せてもらったのですが、変に善悪の表現が入っているために何が言いたいのかさっぱり分らない内容になっていて眩暈がしそうでした。「朝鮮の植民地化」と大きな表題にはあるのですが(植民地化と書くと本当に植民地になっていたアジアアフリカ地域との違いが理解できない)、中の記載は日韓併合の経緯や下関条約のこと、はたまた朝鮮の独立勢力のことやら書かれていて、本来日本は何を意図していたのかが端的に理解できない。こんな分りにくい教科書で勉強しないといけない子供たちが本当に可愛そうになりました。

以前の拙ブログ(http://blog.goo.ne.jp/rakitarou/e/92cb99a26a0089c5f59dfa075dd853ef)において「善悪の価値判断を交えた歴史認識など対立する者同士以外何の意味もない」という意見を紹介しましたが、日本の子供たちが歴史を学ぶ意義は戦勝国の日本支配を容易にするための洗脳が目的ではなく、激動の21世紀を日本が生き抜くための知恵、どのように考え、どの選択肢を選ぶかの糧になることが目的です。正しい歴史教育(皇国史観が正しいなどという意味ではないことはお分かりかと思いますが念のため)が行われる世の中になって欲しいものです。
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