今日の問題は医療界のタブーかも知れません。医学部を卒業したけど医師国家試験に(ずっと)受からない人がいます。医師国家試験は以前は年2回ありましたが、現在は年1回であり1浪しても合格するとは限りません。医学部を卒業しても医師国家試験の受検資格はありますが、それ以外の職業には全く就けないので「つぶしが効かない」状態のまま人生を過ごすことになります。
2-3年落ちたら諦めて会社員にでもなれば良いのかも知れませんが、医学部を卒業するだけで6年(あるいはもっと)かかっている訳で20台後半まで社会で働いたことがない人を雇う方も使い難いというものです。
現在、医師になったら先ず初期研修というレジデント研修をどこかの病院で行なわないと次の職に就けないしくみになっているので、医師浪人の人達もこの研修施設と研修希望受験生とのマッチングと言われる研修希望調査を提出しないといけません。私の病院は研修指定病院で、私は研修医を採用する委員になっているため希望者の卒業年次などのプロフィールを見る立場にあるのですが、大学卒業年次が来年予定の現役医学生に混ざって2年前、5年前、中には昭和年代に卒業した研修希望生がいたりするのを見て暗澹たる気持ちになります。
私立であっても医学生を一人卒業させるにはかなりの国費の補助があります。何より医学部を受験し、医師になるためのカリキュラムをこなして卒業するまで本人が払った努力もかなりなものです。国家試験に受からなければ医師になれないのは当たり前(英国では医学部を出れば資格が得られるようですが)と思いますが、それなりの努力を払い、国費を使い、知識のある人を何らかの形で社会が活かせないものか、と考えるのは私だけでしょうか。
私が研修医の頃「国試無双」とあだ名されて20数年目に国家試験に受かって自分より2年位先に医師になっていた40半ばの内科医師が大学にいましたが、まあ人は良いけど医者としては・・・でしたね。
向き不向きはありますが、人手が足りない警察の死亡鑑定とか保健所の衛生管理官とか労働衛生に関する人とか医師でなくても医師に近い知識が必要とされてそれを社会で活かせるような道があっても良いように思います。
自民~民主党政権は「医師不足」の対策は医学部の定員を1.5倍に増やすことだ、として既に全国の医科大学の定員がこの3年間で1300人も増えましたが、国家試験の合格率が100%ではないので当然医師浪人の数も比例的に増加してゆくことが確実です。この増えるであろう医師浪人をどうするかについて、民主党政権も厚労省も全く何も考えていません。この人達を社会がうまく活かす道を作らなければ、国家にとってもつぶしの効かない人生を送ることになる医師浪人の人達にとっても大きな損失になると言えるのではないでしょうか。
2-3年落ちたら諦めて会社員にでもなれば良いのかも知れませんが、医学部を卒業するだけで6年(あるいはもっと)かかっている訳で20台後半まで社会で働いたことがない人を雇う方も使い難いというものです。
現在、医師になったら先ず初期研修というレジデント研修をどこかの病院で行なわないと次の職に就けないしくみになっているので、医師浪人の人達もこの研修施設と研修希望受験生とのマッチングと言われる研修希望調査を提出しないといけません。私の病院は研修指定病院で、私は研修医を採用する委員になっているため希望者の卒業年次などのプロフィールを見る立場にあるのですが、大学卒業年次が来年予定の現役医学生に混ざって2年前、5年前、中には昭和年代に卒業した研修希望生がいたりするのを見て暗澹たる気持ちになります。
私立であっても医学生を一人卒業させるにはかなりの国費の補助があります。何より医学部を受験し、医師になるためのカリキュラムをこなして卒業するまで本人が払った努力もかなりなものです。国家試験に受からなければ医師になれないのは当たり前(英国では医学部を出れば資格が得られるようですが)と思いますが、それなりの努力を払い、国費を使い、知識のある人を何らかの形で社会が活かせないものか、と考えるのは私だけでしょうか。
私が研修医の頃「国試無双」とあだ名されて20数年目に国家試験に受かって自分より2年位先に医師になっていた40半ばの内科医師が大学にいましたが、まあ人は良いけど医者としては・・・でしたね。
向き不向きはありますが、人手が足りない警察の死亡鑑定とか保健所の衛生管理官とか労働衛生に関する人とか医師でなくても医師に近い知識が必要とされてそれを社会で活かせるような道があっても良いように思います。
自民~民主党政権は「医師不足」の対策は医学部の定員を1.5倍に増やすことだ、として既に全国の医科大学の定員がこの3年間で1300人も増えましたが、国家試験の合格率が100%ではないので当然医師浪人の数も比例的に増加してゆくことが確実です。この増えるであろう医師浪人をどうするかについて、民主党政権も厚労省も全く何も考えていません。この人達を社会がうまく活かす道を作らなければ、国家にとってもつぶしの効かない人生を送ることになる医師浪人の人達にとっても大きな損失になると言えるのではないでしょうか。