冬の寒さが深まるにつれて新型コロナウイルスの感染者が増加しています。冬に風邪やインフルエンザが流行るのはほぼ当たり前のことなので、新型コロナウイルスについても想定内の事ではありますが、これが未だに2類感染症に指定されたままであることから対応に種々の規制がかかってしまいます(簡単に指定を解くことは新しい生活様式を強制するGreat resetを目論む世界支配勢力から禁止されているのでしょう)。現場では現実的な対応をしつつも、やはり2類感染症として法規制に従った対応はし続けねばならず、それが医療提供体制の逼迫につながっています。
いつも参照しているworld dataにおいて、世界的に感染者数は飛躍的に増加していますが、遅れて回復者も増加しており、死亡率などに変化は見られていません(下図)。
世界における新型コロナ新規感染症例と回復例の集計(季節的な自然増加か) 感染者数は増加しても回復率と死亡率は変わらず、ウイルス自体は変化していない
100万人あたりの新規感染者数はやはり米国が最も多い(日本は感染爆発などではない)
Johns Hopkins 大学の2020年11月26日付けNews letterでCDCの発表する週間死亡者のデータから、見かけ上コロナの蔓延でコロナ死亡が増加しているように見えるが、この1年で実は米国の死者の年齢構成や死亡数に変化がないという興味深い検討結果が示されました。(原文These data analyses suggest that in contrast to most people’s assumptions, the number of deaths by COVID-19 is not alarming. In fact, it has relatively no effect on deaths in the United States. This comes as a shock to many people. How is it that the data lie so far from our perception?)コロナ死が増加した分はそっくりそのまま心臓血管疾患など他の原因での死亡が減少しており、要は他の基礎疾患で死亡した人もコロナ陽性だとコロナ死にカウントされているだけであるという結論です(下図)(原文The total decrease in deaths by other causes almost exactly equals the increase in deaths by COVID-19. This suggests, according to Briand, that the COVID-19 death toll is misleading. Briand believes that deaths due to heart diseases, respiratory diseases, influenza and pneumonia may instead be recategorized as being due to COVID-19.)。これは日本でも同じで、重傷者がその後死亡者に移行する例は少なく、感染陽性のまま他疾患の悪化で死亡する患者さんの方が多いのが現実です。
この1年米国における死亡者の年齢分布、死亡数は変化なかった(Covidで特別増えてはいない)というCDCの動かぬデータ
一般の方は「コロナという病気が普通の風邪や肺炎より怖い」から特別な対応を取っていると信じ込まされている(メディアはそのように仕向けているので仕方ありませんが)のですが、医療者や行政は2類感染症という法規制という政治問題にどう対応するかの方が主たる課題であることは目の覚めた国民の方たちは薄々気付いていると思います。現実の医療現場では中等症(酸素吸入を要する)以上の場合は急激に悪化する可能性が否定できないので集中してケアする必要があります(アビガンやレムデシベルはあまり期待されたほどの臨床効果はないと言われています)。急激に呼吸状態が悪化して挿管、人工呼吸器使用やECMO装着に至った場合はステロイドなど併用しながら回復を待ち、概ね月単位の呼吸器装着、60歳台以下で元々体力のある方ならば回復しています。中等症にまで至らない患者さんは風邪程度の症状で自然に治癒します。
私は3月の流行初期から感染の初患者は2019年12月武漢の報告が最初ではなく、day0はもっと前であろう、日本では昨年12月の段階で既に新型コロナが流行していたであろう、と述べました。感染症専門医の人達も2019年12月の海鮮市場が患者1号の発祥地ではなく、あそこは1クラスターの発生地に過ぎないとい見方をほぼ一致して考えています。12月4日の日刊ゲンダイでも昨年12月の米国の血液サンプル、欧州でも9月のサンプルから新型コロナの抗体が発見され、新しい感染症と認知されずに既にその時点で流行していただろうと言う記事が出ました。ではday0はいつか、患者第一号はどこで発生か、については未だ不明ですし、新型コロナが自然発生的なウイルスか、動物由来のウイルスを人為的に改変したものかの結論も出ていません(人為的な改変と考えたほうが科学的論理的であるという報告はあります)。
いずれにしても、現在流行している新型コロナウイルス感染症は、1シーズン目はノーマークで広がってしまったものがある程度の変異を経て2シーズン目に入って流行していると考え、対応する事が科学的に正しいと考えます。Great resetを目論む人達には不都合な真実と思いますが、行動制限やワクチンの必要性などについて2020年に入ってから初めて流行し始めて2003年のSARS型に押さえ込まなければいけない前提で未だに対応するのと、1シーズン目ノーマークだった2シーズン目の発症予防の対応とでは当然変わってくるはずです。
日本人は集団免疫がもうできている、という説を取る京都大学上久保教授は、2019年10月23日には中国から日本にS型(弱毒)の新型コロナウイルスが上陸し、暮れにかけて流行、1月にK型が上陸したと考えられています。S型は中和抗体を作らないが、K型は主にT細胞性免疫による感染抑制機能を獲得させるので、日本においては後に武漢G型、欧州G型のやや強力な新型コロナウイルスがやってきても感染爆発が起きなかったし、重傷者も少なかったのだろうと考察しています。「コロナは大騒ぎしないとダメ」脳の人には受け入れ難いでしょうが、日本における現状を合理的に説明できる解釈であると私は思います。
12月10日のニュースでファイザー社のコロナワクチン集団接種が始まった英国で深刻なアナフィラキシーアレルギー反応が2名に見られたという発表がありましたが、前回のブログで述べたようにワクチンの安全性については種々のリスクが懸念されています。ファイザー社の呼吸器研究チームの主任で医師のYeadon氏とVodag氏は理由を挙げてワクチンの拙速な使用をやめるよう12月1日欧州医学機構(European Medical Agency 米国FDA相当)に提言しています。(以下提言されたリスク)
- ウイルスに対する中和抗体に至らない抗体の産生は、過剰な免疫反応をウイルスに対して起こし(ADEと言われる)、真のウイルスに感染した時に重篤な病態になりえる。これはコロナウイルスに対する猫のワクチン研究で実証されており、ワクチン投与後の猫は感染で死亡している。今回のワクチンでADEが起こらない保証がない。
- ワクチンはスパイク蛋白に対する抗体を作るが、ヒト胎盤にある絨毛細胞のsyncytin-homologous蛋白と交叉反応してしまうリスクがあり、将来自己胎盤への抗体ができると不妊の原因になりえる。このリスクに対する保証がない。
- ファイザーワクチンはポリエチレングリコールを溶剤として含むが、複数回投与によってこのPEGへの抗体産生を誘導するリスクがある。PEGは実際多くの薬品に使用されていてPEGへのアレルギー(抗体産生)は今までも問題になっています。
- 観察期間が短いと長期経過で出てくる深刻な副作用が分からない。かつて豚インフルエンザへのワクチンで見られた多数の健常人への発作性睡眠(ナルコレプシー)の副作用の様に緊急使用にはリスクが伴う。
という提言がされており、もっともな内容と思います。
Go to 中止、移動の制限は本当に必要か
中国では武漢を中心に6歳以上の一千万人の無症状者にPCR検査を行って、その後症状出現者は0名、PCR陽性者で無症状者が300名いたが、その300名の濃厚接触者1174名を再度検査したがPCRは陰性であった、という研究発表があり、無症状者で発症しない人は他人に感染させないという結論を得ました。以前提示した様に、発症する人は、発症前2日間は他人に感染させる多量のウイルス排出がありますが、発症しなければ濃厚接触者にリスクはありません。以前PCR陽性者に近づくとアラートが鳴るアプリを義務付ける動きがありましたが、私は無用だと思っていました。医療崩壊を人々の自由束縛の理由にせず、まず2類感染症扱いによる法律的な種々の医療対応の束縛を解除して季節性インフルエンザと同様、症状に応じて医学的治療を施す対応にすることで医療崩壊を防いだらどうでしょうか。そして国民には各個人ができる感染症予防を適切に行うよう徹底させることで結局同じ結果が得られるのではないか(ロックダウンなどしても感染が広がるのは同じ)と思われます。米国のファウチ氏でさえ「学校の閉鎖はもう不要である」と宣言し(前に閉鎖させたのは何故だと批難轟々だったようですが)ているくらいです。日本人は風邪の予防や清潔観念には優秀であり、しかも新型コロナ感染は発症しにくい事も既に実証済みなのですから。