I. 神が予想しなかったワクチン
以前ブログで本来人間が持っている能力、感染や怪我を治すといった治癒力を助けるものは間違いなく「良い医療」だけれども、それを超えた医療(神の予想を超えた医療)は恩恵を受けているヒトには「善」であっても人類全体、或いは未来の人類にとっても「善」と言えるかは分からないという論説をしました。例としては不妊治療、透析、臓器移植、遺伝子治療などが挙げられます。ヒトを含む哺乳類は長い時間をかけて現在の「免疫」を含む生理的機能を獲得してきました。自然や外敵の状態に適合するために何等かの「変異」が体に起こり、それが生存に適していれば生き残って次代に遺伝的に受け継がれた結果、現在の我々があるのです。これは「神による選択」と言っても良い、この能力を助ける医療は「神の予想した医療」と言えるのです。しかし、この長期間かけた「適者生存」の過程を飛ばして本来持っている能力に逆らう、或いは全く異なる「非生理的」な事を施せば体が適応できなくなる、不都合が生ずる、という事は医学的・科学的素養の有無に関わらず誰でも理解できる事柄です。
人類は体内に侵入した細菌やウイルスなどの「異物」を免疫によって排除するシステムとして、免疫細胞が異物を認識し(認識できる種類は1012あると言われる)それに対する抗体を作らせる「免疫システム」を長い期間かけて獲得してきました。しかしその異物を「自分の正常細胞」に作らせて、「自分の正常細胞が作った異物」を自分の免疫細胞が認識する、というシステムは進化の過程で一切存在しませんでした。例外的な事例として「がんになった自分の異常細胞」が作った蛋白を「排除すべき異物」と認識する「がん免疫」(下図)が発達してきました。
がんの遺伝子変異によって作られる蛋白を異物と認識するがん免疫のしくみ
皮膚や腸などの上皮細胞、血液、骨を含む全ての細胞は日々新たな細胞に入れ替わっていて、神経細胞など一部の再生困難な細胞を除いてヒトの体は数年で全ての細胞が入れ替わっていると言えます。腸粘膜などは大抵の下痢が3-4日で治る様に、数日で全ての粘膜が入れ替わります。その多数の新たな正常細胞の中で、一部は出来損ないの癌細胞、毎日数千個の癌細胞が生まれると言われています。しかしそれらの癌細胞は「正常な免疫力」があれば「異物」と認識されて「がんとして定着・増殖」する前に排除されるのでヒトは癌にならないのです。
ところが、外から与えられた超多量のmRNAによって、自分の正常細胞が体の至る所で「抗原となる異物蛋白」を作り始めたら、自分の免疫細胞はこの「正常細胞」をどの様に認識するでしょう?人類進化の過程では「ワクチンによる正常細胞による抗原産生」などという事態は想定していなかったので、当然免疫細胞はこの異物を産生している「正常細胞」を「排除すべき対象」「癌細胞」と認識すると思われます。ワクチン接種後の種々の体調不良の原因の一つです。
私のブログで「がん免疫」について説明した際、がん細胞も元は自分自身であり、分身の様な物なので、自分自身の免疫にやっつけられない様に自己の免疫を抑制する物質(PD-L1)などを出す事を説明しました。そして免疫細胞側の受け手である(PD-1)やPDL-1を、「抗体で抑制解除をする薬剤」が、本庶先生がノーベル賞を取ったオブジーボなどの画期的な抗ガン治療剤であり、現在多くの癌治療に用いられていることを紹介しました。このPD-L1は様々な正常抹消組織にも発現して、免疫反応の制御に使われていますが、mRNAで異物を作らされる体中の正常細胞も免疫に攻撃されないようPD-L1などを発現するでしょう。すると本来排除するべき「数千個のがん細胞」もこの異物を作る超多量の「正常細胞」が発するPD-L1によって免疫をすり抜ける可能性があると私は考えます。
がん細胞が出すPD-L1は正常細胞も自己の免疫細胞に攻撃されないよう持っている
II. 科学論文に記されたワクチンによる免疫機構の障害
Sneffらは2022年2月の論文で、新型コロナのmRNAワクチンによって、新型コロナウイルスが自然感染した場合と全く異なる免疫反応が惹起されることを示しました。ヒトは1型インターフェロンによって感染、腫瘍、自己免疫疾患などの免疫調節、主に増殖のコントロール(TRAIL=tumor necrosis factor-related apoptosis ligandを介して)を行う事が知られています。しかしワクチンで使われたmRNAが、通常使われるuridineをpseuduridineに変えたことによって、本来1型インターフェロンが誘導されて増殖抑制が行われる過程が阻害され、いつまでもmRNAの機能が保持されてしまう事が示されました(この不具合について、ファイザー技術陣は時間が限られていたので少々の不具合は修正しきれないとインタビューで語っていた、と論文内で示されている)。1型インターフェロンの障害は癌免疫の低下にもつながります。結果通常は数時間で分解、不活化されるmRNAが、2週間以上も細胞内で蛋白を作り続けるようになったのです。またホスト細胞でワクチンによって作られた大量のスパイク蛋白と共にエクソゾームやmicroRNAという余分な成分が体中のあらゆる細胞に影響し、神経変性疾患、ベル麻痺などの障害、心筋障害、DNA修復障害、発がん性にも関与している可能性が示されました(上図 黄線部)。
また2022年10月に発表された論文で、AfsharらはVAERSほか多くの論文に報告された全身に現れたワクチンの副作用をまとめています(下図)。
コロナワクチンによって身体各所に惹起される副作用まとめ
III. 2022年の超過死亡増加の傾向について
2022年12月20日、厚労省は本年10月までの日本の人口動態速報を発表しました。それによると、2022年1月から10月までの全死亡者数は、2021年の同期間の死亡者数より93,853名(7.9%)増加しました。昨年の11月まで遡って1年間の死亡者数増加はその前の年、同期間よりも99,045名(6.8%)増加しました。通常前年との死亡者増減は大きな天変地異や戦争、疫病がない限り、せいぜい1-2%が常識です。10万人も死者が増加しているのは明らかな「異常事態」です。
以下に月毎の死亡者数の前年との比較図を示しますが、一般的に冬季に死亡者数が増加するのは例年通りなのですが、2-3月8月に突出して死亡者が増加している偏りがあることが明白です。これはこの時期に特別な事が起こった事を意味します。新型コロナ感染症の死亡者はこれほど多数ではありません。一体何が死亡数を押し上げたのでしょう?
厚労省の人口動態統計速報から(3月、8月の異常な死者増加は自然ではありえない)
年齢毎の死亡者数推移は、5か月前までしか発表されないので、最新の2022年1月から6月までの年齢別死亡者数の集計を前年同期間の年齢別集計と比べてみると、今年の死亡者(青線)は65歳以上の年齢層で昨年よりも増加していることが解ります。これは癌を含む成人病の好発年齢でもあり、ワクチンを追加接種した年齢層と重なるとも言えます。
年齢別の死亡者数推移 昨年との比較 (65-95歳の年齢層で増加)
超過死亡の増加は日本だけではありません。以下のグラフに示す様に世界中で超過死亡が異常に増加しています。
コロナが流行しはじめてから、世界中で超過死亡が増加しているが、2021年の春以降がどの国も積算で増加が多い。
IV. 実際の死因は何が増えているのか?
私は年間500例以上の自分の病院で死亡判定された診断書、検案書(診察24時間以内の死亡または心肺停止で運ばれて死亡)をカルテや死亡時のCT(Autopsy imagingと言い、解剖の代わりに死亡原因究明のため全例に行う)で確認をしています。全国ではこの1年で救急搬送の数が1.5倍に増加、それも軽症でなく重症や自宅での心肺停止が増加している印象があります(いずれ近々死因について全国集計が出るでしょうが)。
まず増加しているのは肺梗塞などの血栓症、これはCTでも分かり難いので実際の診断書では「不詳の内因死」による突然死と扱われる事が多いです。そして腸管血栓症による敗血症、脳梗塞、これらはワクチン接種後の血栓症の増加と関連があり(ワクチン接種と血栓症の関連については既に500以上の論文がある)ます。そして季節を問わず増加しているのが「初診時からの進行癌」「治療中突然進行が早まって死に至るターボ癌」です。現場を知らない疫学者が「進行癌の増加はない」とガタガタ震えながらワクチンとの関連を必死で否定していますが、いずれ隠し切れなくなります。なぜなら世界的にこれらが増えているのは真実だからです。
V. それでもワクチンを打ち続ける日本?
Our World Dataの統計で、各国のワクチン接種状況が解りますが、初回接種(2回)が終了した後、半年後以降のブースター接種を示した統計では、日本(韓国や香港などアジアの国もですが)は突出して、狂った様にワクチンを撃ち続けている事が解ります。
どうも初回2回目までのワクチン接種で、各国はワクチンは健康によくないと解り、日本以外の国は2021年の冬からブースター接種率は横ばいですが、西側諸国では日本だけがワクチンを打ち続けています。
日本は世界から笑いものにされていないか?