日本ではあまりニュースになっていませんが、米国では余りの不法移民の多さにメキシコと国境を接するテキサス州では「不法移民」を「外国からの侵略」と考えて独自の警備増強策を講ずる決定をしました。
I. テキサス州独立?
ブレグジットに合わせてテキシットか?とテキサス州の連邦からの独立を報じるニューズウイークの記事
次期大統領選挙は民主党劣勢が明らかで不法移民にも市民権を与える大統領令の有効期間が迫っていることから、現在が最後のチャンスとばかりにメキシコ経由の不法移民が雲霞の如く毎日押し寄せており、大問題になっています。米国は連邦国家であり、それぞれの州が準国家として独自の法律を制定し、外交など憲法に規定された内容について連邦政府に権限移譲している形態を取っています。江戸時代の幕藩体制に近いかも知れません。だからそれぞれの州は独自の自衛権を持っており、州を守る州兵がいて、民兵(ミリシア)の合法体系化されたものとも言えます。幕府軍が各藩から集めた兵を幕府軍として使う様に、州兵は米軍として国外に派遣されることもあります。その意味で州知事は藩主の様な莫大な権限もあると言えるでしょう。
アボット州知事の自衛権発動宣言と、それを支持する多数の州たち(赤色)(50州のうち27州が支持。米国の大勢はすでにバイデン政権ではない)
テキサス州は独自の国境強化策として有刺鉄線を国境沿いに張るなどの処置を始めたのですが、連邦政府はそれを阻止する行動に出ようとしました。テキサス州は自衛権を発動して連邦政府の行動を阻止。それに対して連邦政府はテキサス州からの液化天然ガス輸出を制限するなど外交貿易という国家権限による制裁を加えてきました。しかしLNG輸出制限はロシアからのガス輸入を絶たれた欧州経済にさらなる打撃となり、ガザを制圧して地中海ガス田を利用するネオコン・グローバル陣営がバックにあるイスラエルの「悪だくみ」が頓挫する中、バイデン政権には益々マイナスになって行きます。
政権側の制裁はLNG輸出制限だが、ロシア制裁と同様もろ刃の剣どころかかえってマイナス
私は5月にテキサス州で行われる全米泌尿器科学会に参加する予定なので、ダラスやサン・アントニオの様子を見てこようと楽しみにしています。
II. 小国が世界の勢力図を変える
南アフリカはICJの決定を受けて、英米の裁判所にイスラエルの武器輸出が違法であり、差し止める訴訟を準備していると言われます。
イエメンではフーシ派が紅海のイスラエル関連の船舶に攻撃を加え続けており、米軍による攻撃にも関わらず紅海は封鎖の状態になりつつあります。長年闘争を続けてきたイエメンとサウジはすでにサウジが手打ちをしており、米軍のトマホーク程度ではフーシ派の意思を変えるほどのダメージは一切ないのが実情です。実質紅海を通過する船舶には保険が付かなくなるので、全ての船舶を破壊などしなくても封鎖の効果は出ます。イランは海中ドローンを装備し、イエメンも使用可能であるため、米海軍は近づけない状態で、バイデン政権は中国に何とか説得をと泣きついているのが現状です。
フーシ派の攻撃に降参状態の米国は、中国に何とかイランを説得して、と泣きついている。
III. 感染症Xが最後の手段?
WHOの指示に無条件で従う条約締結のデッドラインは5月ですとダボス会議で名言するテドロス氏 DiseaseXのワクチンを開発中と伝える英国SKYニュースの記事
今年のダボス会議は昨年ほど話題になりませんが、グローバル陣営がじり貧なので仕方のない事でしょう。その中でコロナより致死率の高い「感染症X」が5月ころから必ず流行ります。という宣言が出されています。ウクライナ・イスラエルが敗北し、トランプ政権が成立する今年、これらを転覆させる最後の手段が強力な感染症による世界的緊急事態、「コロナ騒動よ、もう一度!」以外ないのだとは思います。JN1など新しい株の新型コロナがどのように世界に流布・流行するかというシミュレーションは実行済みではありますが、彼らが期待するように「感染症X」がふるまってくれるか怪しいものだと思います。ダボス・グローバル陣営というのは、金でメディアを支配する能力は一流ですが、科学を支配する力は3流というか、元々「我欲煩悩の奴隷でしかない連中の集合体」にすぎない集団なので「粗が目立ちすぎ」であり、「神の領域に近いことは思い通りにはならない」事が戦争や感染症の騒ぎで証明された様に思います。