八王子 印鑑 楽善堂
創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
明日は海の日です。フリー百科事典「ウィキペディア」によると、明治天皇が東北地方巡幸をなさり、7月20日に「明治丸」で横浜港に帰着なさったことに因むと書いてありました。制定当初の1996年以降、7月20日でしたが、2003年のハッピーマンデー制度により、7月の第3月曜日になりました。今年はまさに7月の第3月曜日が当初の20日にぴったり重なりました。
「海」の字の篆書(てんしょ)について書いてみます。旁(つくり)の右下部分は「母」に同じです。「母」の字も篆書だと面白く「女」の篆書に似ています。私がまだ20代の頃、はんこ屋さんの業界の技術講習会に通っていました。課題に「春如海(春、海のごとし)」があり、先生は、「女」に乳房を付けると「母」になる、と教えてくれました。
下記の篆書で上段が「女」の篆書です。丸印をした篆書と下段「海」の丸印を比べてみて下さい。「日」を横に寝かせたような部分の左右に短い横画(先生の言う乳房)があるのが「海」の一部「母」というわけです。「海」の篆書の右上部分、「山」の縦画が短いような部分は、楷書だとカタカナの「ノ」プラス漢字の「一」です。
店でお客様とお話させていただく中、「篆書は、今私たちが使っている楷書と象形文字の中間に位置するような文字です」と説明しています。
▲「女」の篆書。『篆刻字林』より。
▲「海」の篆書。『篆刻字林』より。
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