八王子 印鑑 楽善堂
創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
八王子は昨日11日、今日12日と雪が降り続いています。おそらく関東地方は同じように雪景色かと思われます。店の暖房は電気(エアコンが暖房も兼ねる機器)なのですぐには暖かくなりません。やはりガスの方が効き目が早いようです。印刷の仕事場はガスストーブです。
先日、開運吉相印鑑をご希望のお客様が見えました。うちの店に見える前に、3軒ほどのはんこ屋さんを回って「鑑定をして吉相の印鑑を作って欲しい」とお願いをして「やっていない」と断られたとのことでした。「やっと見つかってよかった」とこのお客様はおっしゃってくれました。縁起のよい作風の「吉相体」の書体で作成して、仕上がったら『鑑定証』をお付けして納入することにしました。
「印鑑だけでは、開運にならないよ」というお考えの方もあります。このお客様のように「印鑑で少しでも開運の方向に向かいたい」というお考えの方もあります。そのようなお客様のお気持ちには誠実に対応させていただきたいと思います。確かに印鑑自体に開運の効力はありませんが、大切なのはご本人様のお気持ちで、「この印鑑で運を開きたい」という思い、念力が強ければ開運の方向に向かうと考えられます。
今回のお客様は、ご本人様のための「開運」でなく、もうすぐ迎えるお嫁さんのために開運の印鑑を作ってあげたのでという思いでご来店でした。印鑑の作成にあたっての実務の話よりも、息子さんがお嫁さんを迎えることに関連したお話のほうが長かったかもしれません。接客をしていて「私から話す」ではなくて「お客様のお話をまずよく聞く」がポイントかと感じました。
▲3種類の書体です。左から開運吉相体、篆書(てんしょ)、古印体です。
刻字は全て「前田司郎」です。
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