ふくやま美術館
特別展「国宝 名物日向正宗 -三井記念美術館と小松コレクションの名刀-」
期間:10月11日(土曜日)~12月7日(日曜日)
蒲生氏郷所用 短刀 銘 国光(名物会津新籐五)
国宝。鎌倉時代、相州鎌倉の刀工新籐五国光の作。
「会津」の号は、この短刀を所持していた蒲生氏郷が会津を領していたことによる。
氏郷の孫・蒲生忠郷の代まで蒲生家に伝来、後に金沢藩主・前田利常が所持した。
水野勝成所用 短刀 無銘 正宗(名物日向正宗)
国宝。鎌倉時代相模の刀工・正宗の作。
確かな伝来は石田三成が所持した所からだが、おそらく太閤秀吉よりの拝領品であろう。その後三成が妹婿の福原直高に与えたが、関ヶ原の戦いのとき大垣城を攻めた水野勝成が直高から分捕った。号の「日向」は水野勝成の受領名・日向守から。その後紀州藩主初代・徳川頼宣へ渡り、以降紀州徳川家に伝来した。
前田玄以所用 脇指 無銘 貞宗(名物徳善院貞宗)
国宝。南北朝時代相模の刀工・貞宗の作。貞宗は正宗の子とも伝わる後継者で、師の正宗に作風がよく似るとされる。
伝来は織田信忠から子の秀信へ。秀信が豊臣秀吉へ贈り、秀吉から前田玄以が拝領した。「徳善院貞宗」の名も玄以の号から採られている。後に紀州徳川家、その支藩・伊予西条の松平家に伝来した。
豊臣秀吉所用 短刀 銘 左 筑州住(太閤左文字)
国宝。南北朝時代筑前の刀工・左(左衛門三郎)の作。
太閤豊臣秀吉が所持したことから「太閤左文字」と呼ばれる。後に徳川家康・秀忠が所持した。
加藤清正所用 刀 銘 国広(加藤国広)
桃山時代、堀川国広の作。国広は日向国の出身で諸国を流浪した後に京一条堀川に住した。
もと加藤清正が所持し、娘が紀州徳川頼宣へ輿入の際持たせた。
特別展はここまで
【和室展示】松本コレクション「武士の心」
利休遺偈 如心斎筆
天正十九年(1591)利休が死の数日前に書き残した辞世の偈と和歌一首のうち和歌の部分を表千家七代如心斎が写したもの。
利休遺偈はある時期から行方不明になっていたが、如心斎の晩年に高弟・川上不白により江戸の豪商冬木家に有る事が分かり交渉の末、千家に返る事となった。
冬木家にはこの時長次郎作「北野黒」と利休消息「武蔵鐙の文」が贈られている。
竹茶杓 古田織部作
露は丸形、双樋の茶杓で櫂先は急角度で曲げられている。
青井戸茶碗 銘 岩波
小堀遠州箱書
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