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・ロスチャイルド財閥-272 ロンドン・ロスチャイルド家の分裂(2/2)https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/9c4bab4f831e6fed8004774219701c94
からの続き
ジェイコブ・ロスチャイルド(Nathaniel Charles Jacob Rothschild、1936~)
第4代ロスチャイルド男爵。
ロンドン・ロスチャイルド家の現当主(6代目)として家全体を代表する1人。嫡流にあたりますが、分家のエヴェリンが経営権を握るN・M・ロスチャイルド&サンズから独立し、RIT・キャピタル・パートナーズを創設して独自の金融業を行っています。1990年にロスチャイルド男爵の爵位を継承し、1999年まで貴族院議員を務めました。
オックスフォード大学クライストチャーチ卒。
シティのロスチャイルド父子銀行(NM Rothdchild &sons5)を飛び出したジェイコブは、まずロスチャイルド家のシンボルである5本の矢を上に向けました。
父子銀行は下向きの5本の矢を使っていたのをジェイコブは逆にして上に向けたのです。パリ・ロスチャイルド家も上向きにしていますが、真似たというよりは、天を衝く上向きの事業の成功への祈りを込めたものです。
イヴリンは、ジェイコブがロスチャイルドの名称を使う事さえ反対しましたが、5本の矢の商標は登録していなかったので、その使用を抑えることは出来ませんでした。
自由な立場になったジェイコブは、大胆な投資活動に乗り出します。 美術品のオークション会社サザビーや株式仲買会社にとうしるるなどは序の口で、別の投資信託銀行ノーザンの株を取得して、次は事務機器やリース業、保険関連の会社を吸収合併して、事業規模を拡大していきました。
1983年8月にはアメリカのウォール街に進出し、ニューヨーク・マーチャント銀行の株50%を取得、同年末にはチャーターハウス銀行グループと合併して、チャーターハウス・J・ロスチャイルド銀行を設立する離れ業を見せました。
1980年代に独立したときのRITの資本金は9940万ポンドでしたから、ジェイコブは4年間で4倍に増やしたことになります。 シティでは既に指折りのマーチャント・バンク(国際銀行)でした。
この荒業に、シティではジェしたのです。イコブはロンドン・ロスチャイルド家の創業者ネイサンの生まれ変わりではないかと噂されましたが、真価をみせたのはむしろこの後でした。 それまでに買収した企業の株を、今度は次々と切り売りして事業を縮小したのです。
もちろん買収したときよりは高値で売却し、そのころまでには名称をロスチャイルド・J・グループと変えてセント・ジェイムズ・スクエアのスペンサーハウスに拠点を構えていたジェイコブの会社の金庫を太らせました。
ジェイコブの目標はアメリカの巨大な金融会社に匹敵する総合金融王国を築くことでした。 その夢を突然、放棄したのは挫折なのか、あるいは勇気ある撤退なのかについてはシティで様々に語られました。
恐らく、その両方であったと思われますが、結果的にはこれ以上はないほどの絶妙な撤退のタイミングとなりました。 ヨーロッパ、とくにイギリスが冷戦の終焉と時を同じくして戦後最大級の景気後退に襲われたからです。
1990年からヨーロッパが不景気になった理由は単純ではありませんが、意義理宇の場合はサッチャー政権による新自由主義と呼ばれる過度な金融緩和の舞ねス面が表面化したのと民営化(実は一企業と癒着)です。 竹中平蔵率いるパソナと癒着し老ふぉうの非正規化を推進したアベノミクスと同じです。 日本では安倍派の議員が落選するとパソナの重役職で迎えられ、今度次の選挙で当選するとパソナへの恩返しという負のループ。
サッチャーも政府の仕事をどんどん民営化していきました(実質は癒着)。 だから『ゆりかごから墓場まで』と言われたイギリスの社会福祉はガタガタとなり、見る影もありません。 またイスラム諸国から大量の難民や労働力を受け入れ社会不安が今のイギリスです。 ひどいケースではパキスタンの若者を大量に受け入れ、なんと彼らは与えられた施設を利用し120人以上のイギリス人尾娘さんをレイプし、売春させていた事件があり、日本では産経が報じています。なんでも喋れぼお前の母親も同じ目に会わすと脅していたそうです。
安倍政権下の二本も真面目に働く多くの20代の若者が突然解雇されホームレスになっていることも報じられました。 もっと悲惨なケースは、パートで交えに働き家計を支えるシングルマザーです。 突然解雇されホームレスか風俗に売りとばされる。 だから岸田政権で新しい資本主義としての経済政策の一つに新自由主義からの脱却とデカデカと初めから公言しているでしょうが。
話をロスチャイルドに戻します。
ヨーロッパでは、1992年末の単一市場の完成を見込んで、西ヨーロッパ諸国に訪れていた単一市場ブームが冷えこんだことと、東ドイツとの統一に巨額の金をかけすぎた優等生ドイツの景気が悪化したことが絡み合い、一段と深刻なものとなったのです。
ロンドン・ロスチャイルド家のネイサンは、あるとき証券市場で成功する秘訣を聞かれて「早すぎると思うほど早く売ってしまう事です」と答えています。 この点でも、ジェイコブはロンドン家・創業者ネイサンお似通ったセンスを持ち合わせていたことが分かります。
ゆとりある資金を得たジェイコブは1990年代に金融帝国を再び目指すことを宣言して、1993年までにRITキャピタル・パートナーという投資管理会社と、セント・ジェイコムズ・プレイス・キャピタルというベンチャー企投資会社を設立しました。
これらの投資会社の活動はシティだけに泊まりません。 ウォール街の投資銀行との合併で誕生した子会社の J・ロスチャイルド・ウォルフェン投資会社は、アメリカのみならず世界中に顧客をもっています。
旧ソ連が崩壊して、新生ロシアが誕生して自由市場化が始まったのを見届けると、1992年10月、ロシア・アメリカ投資銀行の設立に手を貸しています。
1994年には、ロスチャイルド・アセット・マネジメント投資会社を設立して、世界に1400もあるというバイオ関連会社から金の卵を産みそうな有望とみられる会社を探し出して投資を始めました。
21世紀はバイオ産業の時代になると見ての先行投資であることは間違いありません。 さらに同年、イギリスの生命保険業界のやり手として知られるマーク・ワインバーグと組んで、資本金1億ポンドの新しい生命保険会社ウィ設立しています。
ジェイコブのセント・ジェイムズ・プレイス・キャピタルとワインバーグのニューヨーク・ワールドワイド生命保険会社が、それぞれ30%出資して創設されたこの会社は、世界規模で生命保険業界の再編をうなgすといいます。
芸術の理解者でもあるジェイコブは、同時に世界を視野に入れて巨額の資本を動かす投機家でもあります。もちろんネイサンの再来と言われるジェイコブが自らを投機家と見ているわけではありません。
将来性のある事業を探し出して投資することは自分のためであると同時に、より繫栄する経済、より豊かな社会の建設のために欠かせないと信じて、生き馬の目を抜く国際金融業界の最先端を走っているのです。
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