Renaissancejapan

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メディア大手ワーナーとパラマウント、合併検討 米報道

2023-12-21 15:43:38 | 音楽全般・ダンス・映画・アニメ、オペラ、クラシック、POP、


米メディア会社パラマウント・グローバルは、米同業WBDとの合併を模索する=ロイター

 

【ニューヨーク=清水石珠実】

米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)と米同業パラマウント・グローバルが合併を模索する話し合いを持ったことが分かった。米メディアが20日に相次ぎ報じた。

メディアの主戦場がインターネットを通じた動画配信に移るなか、合従連衡を通じて規模を拡大し、資金力の大きなIT(情報技術)企業に対抗する狙いがある。

WBDのデビッド・ザスラフ最高経営責任者(CEO)とパラマウントのボブ・バキッシュCEOが面会し、合併の可能性について話し合ったという。

ザスラフ氏は、パラマウントの議決権の8割近くを握るレッドストーン家を代表するシャリ・レッドストーン氏とも連絡をとったとされる。合併に向けた話し合いは初期段階で、合意に至らない可能性もあるという。

パラマウントは、傘下に映画大手パラマウント・ピクチャーズや地上波のCBS、ケーブル局の「MTV」や「ニコロデオン」などを抱える。「メディア王」と呼ばれた故サムナー・レッドストーン氏が親から受け継いだ映画館事業を基盤に買収を重ねて築いたメディア帝国だ。だが、競合他社と比べて規模が小さく、最近は存在感を出せずに苦戦している。

12月上旬には、米オラクルの共同創業者ラリー・エリソン氏の息子、デービッド・エリソン氏が経営する米映画製作会社スカイダンス・メディアが、パラマウントの資産取得に関心を示していると報じられた。


また、米ブルームバーグ通信は20日、パラマウントが傘下の黒人向けケーブル局「ブラック・エンターテインメント・テレビジョン(BET)」を投資家グループに売却することを検討していると報じた。

【関連記事】

 

 

日経記事 2023.12.21より引用

 

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・ロスチャイルド財閥-127 ハリウッド映画産業とユダヤ人 https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fbc7dbe09d945120b4b9ec0070020b69

 

 


雄細胞だけでマウス誕生、哺乳類で世界初 iPSから卵子

2023-12-21 15:34:25 | 科学技術・宇宙・量子・物理化学・生命・医学・生物学・脳科学・意識・人類史


雄のiPS細胞からつくった卵子によって誕生したマウス=大阪大学提供

 

大阪大学の林克彦教授らはマウスの実験で、雄の細胞からiPS細胞を介して卵子をつくり、雄の細胞だけで子どもを誕生させることに成功した。

哺乳類の雄の細胞から卵子をつくることができたのは世界初という。将来、人に応用できれば男性同士のカップルなどが子どもを持てる可能性もあるが、技術開発や倫理面のハードルは高い。


阪大と九州大学などの共同研究の成果で、論文が英科学誌ネイチャー(電子版)に15日掲載された。英ロンドンで開かれた国際会議でも概要を発表した。

マウスは人と同じく、XとYの性染色体の組み合わせで性別が決まる。雄の細胞はXとYを1本ずつ、雌はXを2本持つ。これまで雌のiPS細胞からは卵子を作製できていたが、雄の細胞やX染色体が1本だけになった細胞では難しかった。


林教授らは雄からつくったiPS細胞を培養し、Y染色体が自然になくなってX染色体1本だけになった細胞を選び出した。さらに細胞分裂の際にX染色体が2本に増えた細胞を探した。こうして雄からつくったiPS細胞の性染色体のセットをXの2本に変えた。

この細胞を培養してつくった卵子を別の雄の精子と受精させたところ、約600個の受精卵ができた。受精卵を代理母となる雌の子宮に移植すると、7匹のマウスが誕生した。いずれのマウスも健康に成長し、生殖能力も正常だった。


細胞の染色体の本数を操作する技術は医学など様々な研究への応用が期待できる。ただ、マウスと人では卵子ができる仕組みは大きく異なっており、今回の成果はすぐに人に応用できるものではない。まだ人ではiPS細胞から卵子をつくることができておらず、卵子のもとになる細胞の作製にとどまる。

林教授は「今後10年程度で人の『卵子のような細胞』をつくることはできると思うが、本当に卵子といえるかは別の話だ。医療応用はさらに難しい」と話す。人ではマウスと同じようには実験できないが、安全性などを慎重に検証する必要がある。


もし仮に人のiPS細胞から卵子をつくれるようになれば、男性同士のカップルのほか、2本のX染色体のうち1本の全部や一部がない「ターナー症候群」の女性が技術的には子どもを持てるようになる可能性がある。

差し迫った状況ではないが、iPS細胞などの先端技術の利用や規制の在り方について社会で議論を続けていくことも重要だ。

 

 

日経記事 2023.03.15より引用

 

 

 


★★★ AI管理職を使う?使われる? 灘出身「早熟の天才」が危惧する日本の未来

2023-12-21 10:10:14 | 教育(学校、こども、留学・理系・人文系・宗教・思想・人権・差別など)



人工知能(AI
)が驚異的な進化を遂げる今、ビジネスパーソンは何をどう学び、どのようにスキルを磨けばいいのか。NIKKEIリスキリングが様々な有識者にインタビューする企画「AI時代のリスキリング」。今回は、前週に引き続き、"スーパーIT高校生"として一躍有名になり、現在は複数のスタートアップでCTO(最高技術責任者)として活躍するTehuさん。後編では、AIと共生する未来はどう見えているのか、そのなかで働き方はどう変わるのかを聞いた。



スキルよりスタイル


―前回は知的労働の価値が崩れ始めているという話を伺いました。その話でまたTehuさんのツイッター投稿を思い出したのですが、「(お笑い芸人の)コウメ太夫さんのような人が生き残る」って投稿していましたよね。

コウメ大夫さんのネタで「女子高生だと思ったら、太陽光パネルでした!」っていうのが僕は一番好きなんです。意味わかんないじゃないですか(笑)。

そんな展開、AIからは絶対でてこない。要は、ChatGPTがお得意の「連想あるある」では絶対たどり着けないこと、「ないない」を生み出せる人が価値が出るはず、ということを言いたかったんですよね。

AIが普通の「あるある」を自動生成できるから、これからはもっとすごいジャンプを続けてスタートと違う結論に達するというアクションがすべての業界で求められると思います。

そして最上位にあるのは欲求だと思います。

GPTに最初に打ち込むワード、それは欲求からしか生まれない。リスキリングも、何をやりたいかという欲求からスタートするはず。だからスキルじゃなくて、スタイルに近いんじゃないですか。

スキルとスタイルって僕は対義語で使うんですけど。「あなたはどういうスタイルでいたいか?」っていうことのほうがこれから重要になってくると思います。


――スタイルというのは?

原体験に裏打ちされた問題意識、です。

例えば自分が持っていてよかったなと思うのは、怒りの感情。僕は「なんでこうなるんだ」と義憤を強く感じることが多い幼少期を過ごしました。

AIが語る日本における差別みたいなテーマって、僕の経験に裏打ちされたものとは表層的には一緒でも奥行きが全然違う。これからの時代、どれくらい問題意識をもてるかがすごく大事になってくる。

(「小4なりすまし事件」がSNSで炎上した)過去の経験から世の中において「問いは死んだ」と思っていました。

ほんとに問いをいくら投げかけても誰もまともに答えてくれないし、SNSによって人々は物事に疑問を持たなくなってしまったんだと、悲観的に捉えていました。

そういうところから少し変わって、問いを問えるということにすごく価値が生まれるんじゃないかと、今は期待をしています。



経験に向き合うのはつらいけど……


―学び方も180度変わりそうです。問いを持つ人になるには、経験をひたすら積むしかないのでしょうか。

 

ただ、経験するだけでは血肉にならないです。経験から学ぶという、昔からやってきた、脳の根本的な価値が評価されるようになるのではないでしょうか。

1回やって失敗したものを2回目やるときに修正できるかといった能力は人間の根本的な能力だと思うんです。

勉強もスポーツも仕事も大元の能力は同じ。「こんなことがあったな、楽しかったな」という経験の記憶だけじゃなくて、その中で得た何かしらの感覚を反芻(はんすう)して、「あれはこうだったんじゃないか……」ってもんもんと考えて、「ということは、これはどういうことなんだろう?」と疑問を持つ、本来の脳のスペックみたいなものが、これからより問われると思います。

経験に向き合うってつらいことも多いんです。自問自答を繰り返したり、疑心暗鬼になったり、考えれば考えるほど結局自分はちっぽけな存在だなって思ったりすることはつらいから。

でも、本質的な自分自身の経験に向き合って、そこから問題意識を抽出して、醸成して、もっと世の中こうなんなきゃダメだとか、もっと自分自身がこうならなきゃダメだといった意志を持ち続けられる人が結局、どの時代も強い。


ChatGPT秘書同士が「ご主人様」の都合を会話する未来



―最近はどんな「問い」を考えていますか。

コミュニケーションの方法がどう変わるのかなというのは最近、ぼんやり妄想しています。

いまオープンAIは人類全部で1つのシステムを使っていますが、それが民生用コンピュータに入る日はそんなに遠くないと思うんです。

そうすれば、一般的な知識だけではなくて、自分のことをよく知っているMyGPTが1人1台持っている状態になる。

仮にChatGPT同士で会話するとしたら、わざわざ人間に理解できるような言語にする必要がないので、ChatGPTだけが理解できる機械語みたいなものを生み出した方が効率いいですよね。

勝手に機械同士でどんどんコミュニケーションが進んでいくと、じゃあもう人間がいらないんじゃない、みたいな。


―勝手に「GPT秘書」同士がやり取りしてくれると。

例えばビジネスシーンだと、お互いのGPT秘書はそれぞれのご主人様の主義主張とか、絶対に譲りたくないポイントもわかっているはずです。

そうすれば交渉の事前に互いのGPT秘書がめっちゃコミュニケーションした上でご主人様同士が会うアポイントとる。秘書からメモ上がってきて、「交渉のポイントはこういうことなんで、こんな感じで話しといてください」という感じ。

いいことのように思えますけど、よく大臣が官僚から渡されたメモ読んでるだけだという批判があるじゃないですか。それと一緒ですよね。


―意思決定は一体誰がしているのか、というちょっと怖い展開ですね。


AIが意思決定している。実は人間が下である、人間はそうは思っていないが、みたいな状況ですね。

こうやって言うと奇妙に思うじゃないですか。でも、奇妙じゃない感じで、ホワイトニングされたサービスとかが普通に出てくるような気がするんですよね。

例えば、Slack上のコミュニケーション全部をGPTに読ませたりとか、オンラインミーティングも全部自動で書き起こしして自動でGPTに読ませるみたいなのをずっとそこにため込んでいって、ある日ちょっと質問したら「それ、何月何日のこのミーティングで、こう議論しましたよ」と返してくれるみたいなやつって、もうすでに作ってる人たちがいます。

会社単位で考えると、各社のGPT同士で話したら、提携交渉とか一瞬で終わりそうだし、契約書とかも簡単に作れそうです。そうなると、法務担当者がいらなくなるとか、労働力の削減とかシンプルな話ではなくて。よくよく考えると、「人間がAIに働かされているのでは?」っていう話になりますよね。

組織の構造として、何かしら強い欲求や目的意識を持っている経営者などが上にいます、これは変わらない。ただ、その下で人間とAIが協働して働いているところ、ここの関係性は実はAIが上。「人間-AI-人間」というサンドイッチ組織になるんじゃないかと。




――中間管理職がAIになる?


そう、AI管理職。普通の会社だと意外と管理職がいらなくなるかもしれないです。経営者から出てきた目標に対して戦略を練って、こう動けって指示するのは、AIでできそうです。

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「AIによる仕事効率化の後のことを考えるべき」
     「AIによる仕事効率化の後のことを考えるべき」


 

―そんな未来に、働き方やキャリアをどう選択していくようになるんでしょうか。


選択肢はおそらく3つ。何か作りたいと思うんだったら昇進を待つんじゃなくて、AIを使う経営者側にいく。あるいは、AIに使われるか、お金のために仕事をすると割り切って余暇を充実させるか。

そもそも、今みんなAIの進化に注目しすぎているんですけど、AIが様々な仕事を効率化したあと、「残りの時間をどうするの?」ということが日本では問題になる気がするんです。

仮にベーシックインカム(最低所得保障)のような支援制度が導入されて、「これから週1勤務でいいです。

会社から払う給料は減るけど国が補填してくれるので所得は変わらないです」と言われたら、みんな実際どうするんでしょう?



本気で「私は私でいい」と言えますか?


給料が変わらないなら遊んだ方がいいと思って、最初の1カ月は楽しいかもしれない。

でも、FIREしてビーチで遊んでた人が結局戻ってきて働いている現象と同じように、日本人には難しいんじゃないかと思うんです。

なぜなら自分のwillがない企業戦士が多いから。せっかくAIによって生産性はあがったのに、存在意義を見いだせなくて心を病む人が街中にあふれることになりかねない気がして。それこそ日本の危機です。

経験に裏打ちされた問題意識に加えて、いかにして自己肯定感と自己愛を育むかも大事になってくるかもしれない。生きてるだけでOK、私は私だからいい、みたいな考え方を口先だけではなくて本気でできる日本人が増えるといいなと思います。

新しいテクノロジーを拒絶するのはいつも暇になることを恐れる人たちなんですよ。僕ですか? 
僕は今まで10の投資をしないとできなかったことが1の投資でできるようになるから、そういうところにシンプルにワクワクします。

だからその先の怖い未来にいかないように、それぞれが問い続けて、頑張るしかないですよね。

(聞き手は安田亜紀代)

 

 

日経記事 2023.07.24より引用

 

 

★★★ 灘出身異能エンジニアTehuが予想するAI時代の下克上 賢者と愚者が逆転する

2023-12-21 09:48:53 | 教育(学校、こども、留学・理系・人文系・宗教・思想・人権・差別など)

 

人工知能(AI)が驚異的な進化を遂げる今、ビジネスパーソンは何をどう学び、どのようにスキルを磨けばいいのか。

NIKKEIリスキリングが様々な有識者にインタビューする企画「AI時代のリスキリング」。今回は、灘中時代にiphoneアプリを開発して一躍注目された「Tehu」こと張惺(ちょう・さとる)さん。"早熟の天才"と呼ばれたTehuさんに、AI時代に生き残る人材について聞いた。



14歳で開発したアプリが世界3位のダウンロード数をたたきだし、「スーパーIT高校生」としてメディアに多々登場していたTehuさんだが、大学1年のときに友人と一緒に小学4年生になりすまして「なぜ衆院解散の必要があるのか」と世に問うたサイトが炎上。

通称「小4なりすまし事件」以降、しばらく表舞台から消えていた。大学卒業後は最新テクノロジーやデザインに詳しいZ世代技術者として様々な企業のプロダクト戦略に従事。最近では自治体向けDX支援のEXx(エックス)など4社のスタートアップでCTO(最高技術責任者)として活躍している。



―米オープンAIが開発した大規模言語モデル「ChatGPT」について、ご自身のツイッターで「GPT-4控えめに言って、きしょい。褒め言葉。ありがとう人類」と投稿していましたよね。前者はわかるような気がしますが、後者はどういうことでしょうか。

いくつか単語を重ねて、次の単語を予測するのがGPTの原理で、その仕組み自体は2018年から変わっていないです。それを人間が使いやすいように対話型にしたのがGPT-3.5。

だから昨年末時点では、想定の範囲内で最適解を出してくれる、優秀なインターン学生か優秀な秘書、っていう感想でした。それが最新バージョンのGPT-4を見て、衝撃を受けました。僕の課題を一気に解決してくれると確信したので。


―何が解決されたんですか?

昔からプログラミングって"不毛"だなと思ってたんです。だって頭の中ではどんなものを作りたいかイメージはできているのに、それを膨大な時間と労力をかけてコードに書き起こさないといけない。

GPT3のときでも質問すればコードが返ってきましたが、聞いてる方が手間だから、グーグルで調べたほうが早いなと思っていました。

それが今やスプレッドシートに雑に書いた設計文を突っ込めば、自動でコードを書いてくれる。気が利かないけど優秀なエンジニアを無限に雇えるイメージです。最近、エンジニアの採用計画に悩んでいたので、GPTのおかげで一気に解決します。

これをもっと拡張させると、絶望的に絵のセンスない僕でも画像生成AI「Stable Diffusion」などを使えば、イラストを作れる。

しかも1回出してくれたものに対して、線で直してほしいところを囲って、大体イメージ合ってきるけどこの部分だけもっとこうして、とリクエストすると修正してくれて。

つまり、思考と成果物が直結するという意味において、優秀な秘書レベルを超え始めているんですよね。正直、この水準に達するにはあと15年かかると思っていました。

 

―なるほど、AIの進化が早かったと。

ただ、誤解しないでもらいたいのは、AIの進化が急激に来たんじゃないんですよ。僕らが人間を買いかぶりすぎていたんだと思います。

僕ら人間は創造的で高度な知能を持っているからAIがそこにたどり着くにはまだ15年かかるって思っていた。

でも、そもそも人間の活動ってこんなに高度だという見積もりが間違っていた。ビジネス現場で普段行われている知的活動が、我々が思っていたほど高度なものではなかった、それが逆に証明されたわけです。

AIの情報があふれているなかで注意しないといけないなと思うのは、
①言語モデル自体の話と
②言語エンジンの外側のインターフェースを進化させて使いやすくする話、の2種類があるということです。

すでに言語モデル自体は完成の域に近くて、どちらかというと最近の研究は後者が多い。

ChatGPTが「平気でウソをつく」という話も1年以内に解決されると思いますが、それも後者の話です。

GPTの原理は『連想エンジン』というのは変わらず、対象とするデータを増やして計算スピードや精度を上げているだけ。

それでもiphone何個か分の衝撃がありますが。つまり、今まで高給取りだった人たちの能力は連想
ゲームが優れているだけだったことが露呈してしまって、混乱しているのが現状ですよね。

 

「知的労働をしているように振る舞っていたブルーカラーはAIに置き換えられる危機」
「知的労働をしているように振る舞っていたブルーカラーはAIに置き換えられる危機」

 

―生成系AIの普及によって「なくなる仕事」として、コンサルタントやエンジニアがあがっています。

ブルーカラー逆転ホームランみたいな状況になってますよね。僕がこれからAIに置き換えられる危険にひんしてると思うのは、「知的労働をしているように振る舞っていたブルーカラー」だと思います。

ロジックなど頭だけを使う仕事って肉体労働と同じじゃないですか。頭だって肉体の一部なので。

頭を使うにあたって、意志だったり、何か強いクリエイティビティだったり、論理を超越するような欲求であったり、そういったものがない人たちっていうのは、僕はホワイトっぽいブルーカラーだと思っていて。

だから特定の職業の勝ち負けではなくて、それぞれの業界や職業のなかで優勝劣敗がわかれる。例えばコンサルに関しては多分ジュニアコンサルタントって言われる、調べものや資料作成に従事している人たちはもう一発アウト。


分厚い本よりも、分厚い経験

―AIがもっと身近になっていくと今後、どんな逆転が起こりそうですか。

『賢者は歴史に学び、愚者は経験から学ぶ』という格言がありますよね。これがひっくり返るのではないか、という気がします。


―賢者と愚者が逆転する?

学べる経験がある人こそが賢者で、歴史しか知らない人は愚者。子育てで「たくさん本を読む子が賢い」といった価値観も変わるかもしれません。

実は僕、本をあまり読まない人生を送ってきて、今までそれが負い目だったんですよ。Google検索できる世の中でも、自分の中に知識、情報の索引をもってないと検索することすらできない。

暗記しなくてもいいけど、索引を持てる程度には知識が必要。だから本を読んでない僕は「世の中のことを知らないことすら知らない」っていうのがコンプレックスだったんですけど、そこがもう変わりますよね。

 

だって、本にあるような情報はAIが読んでくれて、しかも単に要約だけではなくて、例えば僕自身の経験と重ね合わせて、それと同じようなことこの本で言ってますよとか、適切なタイミングで、適切な一節を引用してくれる。

例えばキリスト教における聖書と牧師みたいな感じなんですよ。聖書って、とても分厚くてキリスト教の信者でも全部覚えられないですよね。

でも何か人生で困難があったときに教会に行くと、その聖書を完璧にマスターした牧師さんがいて、その人が「あなたの悩みを解決するには、『マタイによる福音書』の何章の何番にあるこの言葉が一番いいですよ」って処方してくれるじゃないですか。

過去の人が言ったことや経験したことの記録に基づいて判断するのが賢者で、自分自身のすごく少ないデータセットの経験から判断するのが愚者だっていうのが、元々の意味ですよね。

過去の文章化されている人々の経験はすべてAIがもっていて、適切に提示してくれます、となると、むしろ大事なのは自分自身の中にしかない非言語的な経験であるってことになりませんか? 

いかに分厚い経験をしていて、過去のいろんな人たちの知識や理論みたいなものと自分にしかできない経験を掛け合わせたハイブリッドな何かを作り出せるかっていうところに、人の価値が出てくるはずです。



「プロンプトエンジニアが最強」はウソ?


―ビジネスで必要とされるスキルもがらっと変わりそうですね。

並大抵の言語化力はいらなくなるんじゃないですか。

あと絶対言っておきたいのは、プロンプトエンジニアっていうのが最近バズワードになっているじゃないですか。AIに指示できる人が勝てる、という説。

あれ、絶対あり得ないです。AIに対して「あなたにどういう指示をすれば、私が一番期待できることをやってくれますか?」って聞いたら教えてくれるようになりますよ、もうすぐ。

かつて電子印鑑を開発しましたというニュースが出てきたときに「いやいやいや、印鑑がいらないんだよ!!」とツッコミましたが、プロンプトエンジニアの話もそれと同じ感覚。AIが言葉を紡げるようになってきているという話なのに、「私はAIに対して適切に指示する言葉を紡げます」って、いやいやそれをAIが紡げるんだよ!っていう。

AIの発展によって生み出される新しい職業みたいなものにあまり踊らされないでほしいなとは思います。そんな簡単な話じゃないですよ。

>>後編では、これから必要になるスキルや、組織や働き方がどう変わるかを聞きます。

(聞き手は安田亜紀代)

 

 

日経記事 2023.07.19より引用

 

 

 

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村田製作所中島社長、電子部品「車載向け年10%成長続く」

2023-12-21 09:35:47 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業




電子部品を使う最終製品として電気自動車(EV)の存在感が増している。

電子部品のけん引役だったスマートフォン市場が低迷するなかで、業界の関心は販売台数が伸びるEVに移る。

EV市場でも日本の電子部品業界は勝ち続けることができるのか。市場の分析と戦略を村田製作所の中島規巨社長に聞いた。


世界経済の減速もありスマホ市場は2021年度の年間14億台から22年度は11億台に縮小しました。


「スマホ市場は販売台数ベースでは底打ちした。ただ消費者の買い替えサイクルが長期化し、すぐに以前の規模には戻らない。

当面は年率5%の伸びを見込む。成長市場はインドやアフリカで(高価な電子部品を搭載する)高品質なスマホの伸びは限定的だろう」


―自動車向けの電子部品が伸びています。スマホ向けを上回りますか。

「今すぐそうはならないがEVと自動運転が一段と普及すれば、需要は負けず劣らずになる。

村田が世界シェア4割を持つ積層セラミックコンデンサー(MLCC)だけみれば、売上高ベースではトントンになった。車載向けMLCCは年率10%の伸びを見込む」

「同じMLCCでも0.数ミリメートル四方のスマホ向けと、数ミリ四方のEV向けではEV向けの方が単価が高い。現在のMLCC向けの設備投資の多くは自動車向けだ」


―EV最大市場の中国では価格競争が激化し戦略を見直す日本企業が相次いでいます。

「中国では、駆動装置ではない車内の情報システム向けは『本当に車用の電子部品が要りますか』という目線でみて(低価格で家電などに使われる)民生品向けのMLCCを使うことがある。こうなると競合が増え、価格が下がる」

「足元の価格圧力は強いが、一定期間で落ち着くと思う。すごく伸びる市場なので注力していきたい」


―村田製作所は低品質品ではなく、高品質で勝負しますか。

「かつて日本企業は半導体や液晶などで台湾や韓国の低品質品が出てきたので上位製品に集中した。ただ大量生産ができると自然と技術と開発意欲は高まる。

気がつくと高品質品でも追いつかれた。同じ轍(てつ)を踏まないためにボリュームゾーンで勝負する」


――マホと自動車以外に注目市場はありますか。

「スマホと自動車がけん引役なのは間違いないが、将来はウエアラブル端末や体の中に埋め込む最終製品も爆発的に出てくる。私はそうした市場がスマホと自動車を上回ると思う」

なかじま・のりお 1985年(昭60年)同志社大工卒、村田製作所入社。13年取締役常務執行役員、20年6月から現職。創業家出身ではない初の社長に選ばれた。大阪府出身。62歳


強気の設備投資、新市場に備え

スマホ市場が低迷するなかでも村田製作所は年間2千億円規模の設備投資を続けている。EVを含む電気製品の拡大予測があるためだ。

投資の手を緩めれば短期的な利益率は向上しても、将来の市場シェアを落とす危険性がある。目先の利益ではなく、長期視点で経営判断をするのは歴史や創業家に培われた京都企業の特徴でもある。

村田製作所はラジオからスマホと時代を風靡した製品を糧に成長してきた。スマホと自動車に次ぐ、新市場を先読みする力が改めて問われている。

(大平祐嗣)

 

 

日経記事 2023.12.20より引用