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帝政に回帰するロシア プーチン氏の命運は侵攻が握る

2023-12-09 09:26:45 | 国際政治・財閥


8日、モスクワのクレムリンで開いた軍人へ勲章授与式で、大統領選への出馬を請われるプーチン氏㊧=AP

 

 

プーチン大統領が5選出馬を表明したロシアは、伝統的な帝政への回帰を見せている。終身大統領の座も視野に入れたプーチン氏は現代版の帝国を護持することをもくろみ、既存の国際秩序を危うくする。「皇帝(ツァーリ)」の野望と命運はウクライナ軍事侵攻の行方が握る。

「すべてのわが国民とすべてのドンバス、われらの再統合された土地を代表し、あなたに選挙に参加するようお願いします」。8日、侵攻で功績のあった軍人への勲章授与式で、ウクライナ東部の占領地ドンバスの軍人がプーチン氏に懇願するように語った。


「出馬する」と厳粛な表情で答えるプーチン氏。まるで民衆が皇帝に直訴しているような光景だった。20世紀初めまでの帝政ロシアを想起させた。舞台を整え、台本を用意したのは大統領府だろう。前日には上院が選挙日程を2024年3月17日と決めた。

16世紀にイワン4世(雷帝)が正式に皇帝を名乗って以降、ロシアは1917年の革命まで、長く専制君主の国だった。ロシアの政治にはいま、そうした帝政に回帰するような風潮が広がる。


絶対的な権力をふるう皇帝は死ぬまで皇帝の座から降りなかった。独裁的なプーチン氏もさらに2期12年、2036年まで国家元首にとどまろうとするだろう。再び改憲すれば終身大統領も可能だ。2000年に始まった治世は終わりが見えない。

プーチン氏に帝政に似た権威主義政権の必要性を説いたのは、君主制主義者だった20世紀のロシア思想家イワン・イリインだ。彼の著作をプーチン氏が愛読し、政権内にも広めた。ウクライナを巡る西欧との対立に備えるよう説いたのもイリインだ。


感化されたプーチン氏もロシアの帝国的性格を肯定し、称賛してきた。千年にわたり「ロシアは多民族、多宗教の国家として形成されてきた」との信念を持つ。広大な領土と多民族・多宗教の国家体制を護持しなければらないと信じ切っている。

現代にあってはもちろん、かつての帝政に戻れるわけではない。それでも、権力維持のために憲法の改正や言論の統制、野党の弾圧をいとわない内政、勢力圏にウクライナをとどめようとする領土拡張の野望も、ロシアの歴史的な回帰を映している。


プーチン氏を支持する保守派の多くも、ロシアの帝国的な性格を信じる。その広大な領土を統治し、守るためには、「皇帝」とも称される強い指導者が必要だと考えている。最大の保守派団体であるロシア正教会がその代表だ。

「わがロシアの祖国とすべてのロシアの民族のため、これからも仕事を続けていただけるように」。11月28日にモスクワで開かれた保守派の大会で、ロシア正教会のトップ、キリル総主教はプーチン氏にこう5選出馬を切望した。


5選が確実なプーチン氏を脅かすものは何だろうか。ロシア帝国が打倒されたのはロシア革命だ。革命の原因は、第1次世界大戦にいたる戦争の長期化による混乱と戦況の悪化にあった。国民は帝政と経済悪化への不満を高めた。

プーチン氏も同じく侵攻の長期化に直面する。いまのところ内政や経済の混乱を抑え込んでいるが、戦況が悪化すれば、内部崩壊を起こす可能性は否定できない。反対に「勝利」を宣言できれば、プーチン氏の治世がさらに長期に及ぶ可能性は高まる。


【関連記事】

 

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露骨なお世辞に反吐が出ますね。 まあ、独裁国家だから暗殺されてしまうので仕方ないとは思いますが。

プーチンは、既に失脚しているのではないだろうか? 明らかにこの顔はプーチンではないですね。 失脚していなければ何故、影武者を使う必要があるのか???

 

 


貿易不均衡の是正要求 EU首脳、習主席と会談

2023-12-09 09:22:58 | 国際政治・財閥


7日、北京で習近平(シー・ジンピン)との会談後に記者会見するEUのミシェル大統領㊧とフォンデアライエン欧州委員長=AP

 

 

【ブリュッセル=辻隆史】

欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長は7日、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と北京で会談した。EU側は貿易不均衡の是正を求めたほか、中国国内の人権問題でも懸念を伝えた。会談後の記者会見で明らかにした。

フォンデアライエン氏は記者会見で「習氏とは貿易関係が均衡のとれたものであるべきだとの考えで一致した」と述べた。


EUは、中国が不当な補助金で自国の電気自動車(EV)メーカーを支援していると懸念する。その結果、安価な中国製EVが欧州市場に流入していると主張する。会談では中国にこうした問題でも対応を要請した。

EU側は医療機器や化粧品などを例示し、中国に貿易不均衡の是正に向け取り組むよう促した。今後、中国とEUの閣僚級協議などで対応策を協議する。


ミシェル氏は「新疆ウイグル自治区やチベットの人権状況について取り上げた」と明かした。軍事的緊張が高まる台湾海峡に関しては「一方的な現状変更の試みに反対する」とけん制した。

 

 

日経記事 2023.12.08より引用

 

 


「脆弱な中国」がいる未来 ヒト・カネの潮流に向き合う

2023-12-09 09:12:06 | 世界経済と金融


中国の碧桂園控股がマレーシア・ジョホール州で開発した超巨大プロジェクト。
左は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席

 
 

シンガポールに隣接するマレーシア・ジョホール州で話題の「ゴーストタウン」を見る機会があった。経営不振の中国不動産大手、碧桂園控股が開発する超巨大プロジェクトだ。

広大な敷地に「完売」の高層マンションが林立しているが、街に人けはない。購入者の多くが海外にいるためだ。なぜ彼らは辺鄙(へんぴ)な開発物件をこぞって買ったのだろうか。

シンガポールの金融関係者がカラクリを教えてくれた。「あの物件は中国で人民元で買えたからだ」。碧桂園の国内高額物件の特典だったこともあるという。

人民元には厳しい資本規制があり、将来に不安を抱く富裕層は資産を海外に移すため地下銀行やハンドキャリーの利用など様々な苦労を重ねている。同物件は人民元を外貨資産に替える便利な手段だったというわけだ。

中国は近年、海外への資金移転の取り締まりを強化している。8月には上海最大の移民仲介会社のオーナーが逮捕された。顧客の資産を海外に移す手助けをしていたという。顧客名簿も押さえられた。

それでも人々の熱意は消えない。その先にあるのは「中国脱出」への希望だ。11月の米中首脳会談直前、中国のSNS「微信」のビッグデータ指数で「中国脱出」を意味する「潤(run)」という言葉の検索数が前日比45倍に跳ね上がった。

米中トップの握手を受け「狭まっていた米国移民や留学の門戸が広がるのでは」との期待が広がったためとみられる。

習近平(シー・ジンピン)政権下の中国は「強さ」と「弱さ」の両極端のはざまにある。挙国一致で進める科学技術振興や軍事大国化が加速する一方、国家としての脆弱性がますます目立つようになった。


なかでも、国を信頼できずに流出するヒトやカネの潮流は、中国の覆い隠せない「不都合な真実」にほかならない。国連が公表した「国際移民(ストック)」統計で、中国の移民数は既に1000万人を超えた。

とりわけ病巣の深さを示すのが、知識層や富裕層に出国願望が強い点だろう。


英移民支援会社の予測によると、2023年の富裕層(投資資産100万ドル超)の純流出国1位は中国だった。過去最高の1万3500人で、2位のインドの倍以上となった。純流入上位にはオーストラリア、アラブ首長国連邦(UAE)、シンガポールが並んだ。

日本はこれまで中国の強さを前提として、防衛戦略や経済安全保障などの対中戦略を議論してきた。習政権の異質さが加速する以上、今後は「脆弱な中国」がいる未来をにらんだ対策も前倒しで進めていく必要がある。問題は弱さ前提の戦略は選択肢がより多岐にわたることだ。



日本が中国から流れ込む人や資金を受け入れるなら、前もってスパイ対策や外国人向け不動産規制の是非を議論しなければならない。移民問題も「どんな人々をどれぐらいどんな目的で受け入れるのか」によって取るべき手段は様々だ。

投資家向けビザを例にとれば日本には「経営・管理ビザ」がある。500万円以上の出資や事業所の確保などが要件で、来年度にも起業家は当初の出資金や事業所が不要となる予定だ。


世界的な人材獲得競争を受けた緩和措置だが、有力なアントレプレナーが起業する国を選ぶ場合、基準はビザだけでないだろう。新規ビジネスに関する規制や資金調達、情報ネットワークといったビジネス環境も大きな要因となるはずだ。

一方、富裕層向けの投資ビザとしてみた場合、オーストラリアやシンガポールは10億円単位の最低投資や雇用創出を永住の要件として提示する。超富裕層に人気のシンガポールは議会報告によると11年以降、投資移民から6000億円超の直接投資を獲得した。


結局、中国の「強さ」と「弱さ」の両極を見据えた対中政策は「日本はこれからどういう国になりたいのか」という国家戦略が先になければ定まらない。日本に今問われているのは、そのグランドデザインを描き抜く力があるかどうかだ。

ちなみに前述した世界の富裕層の流出入予測において日本は純流出国10位だった。日本の富裕層が脱出しているためだろう。中国の弱さより先に日本が直視すべきなのは、自らの「不都合な真実」であるようだ。


(中国総局長 桃井裕理)



加藤氏ら自民議連、診療報酬「大幅引き上げを」 首相に

2023-12-09 09:08:33 | 日本政治・外交

岸田文雄首相は8日、首相官邸で加藤勝信前厚生労働相らと面会した。加藤氏が会長を務める自民党の議員連盟「国民医療を守る議員の会」から2024年度の診療報酬改定で「大幅な引き上げ」を求める決議文を受け取った。

田村憲久政調会長代行が同席した。


決議文は物価高や賃金上昇を念頭に「医療や介護などの国費の伸びは高齢化の伸びとは別に対応可能となるようにすること」と盛った。

マイナンバー健康保険証による医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性にも触れた。

 

 

日経記事 2023.12.08より引用


岸田首相、処理水放出の理解要請 日マーシャル首脳会談

2023-12-09 09:03:57 | 安全保障、戦争・軍事・テロ・ハニトラ、マフィア、スパイ・犯罪・詐欺


マーシャル諸島のカブア大統領(左)と握手する岸田首相(8日午後、首相官邸)=共同

 

 

岸田文雄首相は8日、首相官邸でマーシャル諸島のカブア大統領と会談した。

東京電力福島第1原子力発電所の処理水の放出について説明し、放出へ理解を求めた。

両首脳は自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現の重要性を確認した。

 
 
日経記事 2023.12.08より引用