日本電気硝子が開発中の半導体用のガラス基板
日本電気硝子は次世代半導体の仕上げ工程で実用化が期待されているガラス基板を開発する。
一辺が600ミリメートルの世界最大級の角型基板を開発し、2028年度までに販売を始める。基板の素材を現在の樹脂からガラスに変更することで、省電力性能や良品率の向上を目指す半導体メーカーなどに採用を呼びかける。
ガラス基板は半導体を電子部品に仕上げる「後工程」での利用を見込む。米半導体大手のインテルなどは基板の素材を、樹脂から絶縁性能や耐熱性能に優れるガラスに変える研究を進めている。
樹脂は安価で扱いやすい半面、大型化が難しい。基板をより大型化し半導体の生産効率を高める観点から、ガラスが注目されている。
日本電気硝子は半導体関連市場を薄型テレビなどに次ぐ新しい収益の柱に育成する。一辺が500ミリメートル超のガラス基板を25年度にも開発した上で、600ミリメートルの基板の実用化を目指す。
600ミリメートルの基板は国内外のガラス大手も開発中とされる。
日本電気硝子は自社のガラスについて、競合他社と比べ電子部品の配線を基板に実装しやすいとみる。
製造業で普及する標準的な二酸化炭素(CO2)レーザー加工機を使い、配線を通すための穴などを手軽に開けられるようにする。エッチングと呼ばれる表面処理の専用装置がなくても加工でき、初期投資を抑えられる利点を訴える。
パソコンやスマホの半導体や、電気自動車(EV)に使われるパワー半導体とは。TSMCやラピダス、キオクシアなどのメーカーの動向や供給不足、シェア推移など関連業界や市場の最新ニュース・解説をタイムリーに発信します。
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日経記事2025.2.18より引用