24年はAI需要からデータセンター向け部品の出荷が伸びた(写真はデータセンター)
電子情報技術産業協会(JEITA)が28日発表した2024年の電子部品出荷額は前年比3%増の4兆4844億円だった。
為替が円安傾向になった影響で2年ぶりに前年を上回った。民生機器向けを中心に新型コロナウイルス下での巣ごもり需要後の在庫調整が一服したことも押し上げた。
11品目のうち7品目が前年実績を上回った。伸びが目立ったのは電子回路内で電流を一定に保つインダクターと電圧を調整するコンデンサーだ。前年比でそれぞれ14%、7%増えた。
生成AI(人工知能)の拡大に伴いデータセンターのサーバー向けで引き合いが強い。
JEITAによると、25年の日系企業の電子部品の生産額は前年比6%増の11兆2142億円となる見込みだ。世界生産額のうち約3割を占めており、ディスプレーなどと比べ競争力を維持する見通し。低迷が続く産業機器向けの復調やAI需要の堅調な伸びなどを取り込み、プラス成長が期待できる。
同日発表した12月の電子部品出荷額は前年同月比6%増の3673億円だった。
品目別ではコンデンサーが1248億円、インダクターが334億円とそれぞれ10%、14%増えた。接続部品のコネクターも7%増の503億円だった。
日経記事2025.2.28より引用