ウクライナのゼレンスキー大統領はEU首脳会議で支援拡大を訴えた(17日、ブリュッセル)=AP
【ブリュッセル=辻隆史】
ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、訪問先のベルギーで記者会見し、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略を支援するために1万人規模の兵士らを同国に送り込もうとしているとの分析を示した。
ブリュッセルでの欧州連合(EU)首脳会議に出席後、ウクライナの情報機関による推計として明かした。ロシアのプーチン大統領がさらなる動員に慎重なため、北朝鮮兵に頼ろうとしていると説明した。
すでに北朝鮮の将校が、ロシアが占領したウクライナ領土に配置されているとも明言した。「これは世界大戦への第一歩だ」と述べ、ロシアと北朝鮮の連携に危機感をあらわにした。
ウクライナメディアのウクラインスカ・プラウダは15日、ロシア軍が北朝鮮人による特別部隊を編成していると報じていた。部隊に配属された北朝鮮人18人が脱走を試みたとの報道もある。ウクライナ国境に近いロシア領内で逃亡し、ロシア軍が捜索にあたっているという。
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は16日、北朝鮮兵の参加について「確認していない」と述べるにとどめている。
2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
日経記事2024.10.17より引用