TOYO TIREが14日発表した2024年12月期の連結決算は、純利益が前の期比4%増の748億円となり、過去最高を更新した。
従来予想は17%減の600億円だったが、米国のタイヤ事業が好調で円安も寄与して増益を確保した。期末配当は70円と従来予想より10円引き上げ、年間配当は120円(前の期は100円)となる。
売上高は2%増の5653億円、営業利益は22%増の939億円といずれも過去最高だった。米国で主力の大口径タイヤが好調だったほか、円安も営業利益を約100億円押し上げた。
25年12月期の連結売上高は前期比4%増の5850億円、純利益は33%減の500億円になる見通し。タイヤの販売本数は5%増を見込むが、為替レートが1ドル=146円と前期実績の1ドル=151円よりも円高で推移すると想定する。
対ドルで1円円高になると営業利益ベースで年間8億円の押し下げ要因になる。年間配当は前期から5円増の125円にする計画だ。
同日、中国のタイヤ生産子会社の持ち分の86%を中国企業に譲渡すると発表した。譲渡額は公表していないが、段階的に譲渡して、中国事業から撤退するとみられる。
中国事業は赤字が続いていたといい、14日に決算説明会を開いた清水隆史社長は営業損益に与える影響について「25年12月期は10億円程度だが、その後は毎年40億円程度のプラス効果が期待できる」と話した。