日本製鉄は14日、米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスのローレンコ・ゴンカルベス最高経営責任者(CEO)がUSスチール買収計画を巡って日鉄を批判し、買収に意欲を示したことを受けて「日鉄は競争力をもたらす技術と投資を提供できる唯一のパートナー」との声明を出した。
ゴンカルベス氏は13日(日本時間14日)の記者会見で、日鉄が宝山鋼鉄と合弁会社を組んでいたことに触れ「日鉄は中国に鉄鋼の過剰生産やダンピング(不当廉売)の方法を教えた」などと主張した。
日鉄は声明で「偏った固定観念に固執し続けている」と批判した。
米CNBCテレビは同日、クリフスが米鉄鋼最大手のニューコアと連携しUSスチール買収に動く可能性があると報じた。
日鉄は「日鉄の計画の範囲と規模に匹敵し得ない」とコメントした。報道によると、クリフスの買い取り額は1株あたり30ドル台後半で日鉄の買収計画(同55ドル)を下回るほか、買収後はUSスチール傘下の電炉会社をニューコアに売却する計画とされる。
2023年12月18日、日本製鉄が米鉄鋼大手USスチールを買収すると発表しました。買収額は約2兆円で実現すれば日米企業の大型再編となりますが、米国で政治問題となり、バイデン大統領は25年1月3日に買収中止命令を出しました。最新ニュースと解説をまとめました。
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日経記事2025.1.14より引用