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北朝鮮「暴風軍団」がロシアへ 北東アジアに緊張走る

2024-10-25 06:55:24 | 自己紹介


18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面=共同

 

 

北朝鮮がロシアに軍隊を派遣した問題を巡り、関係国が神経をとがらせている。

ウクライナ戦争に北朝鮮が加われば、北東アジアの安全保障環境がいっそう不安定になるためだ。米国は警戒を強め、韓国もウクライナへの軍事支援を示唆した。中国もロ朝の急接近を警戒するが、緊張抑止の解は見えない。

 

 

精鋭部隊の「暴風軍団」を派遣か

「段階的にウクライナを支援し、朝鮮半島の安保上必要な措置を検討し実行していく」。

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は24日、北朝鮮兵がウクライナの戦場に投入された場合、ウクライナに殺傷兵器を供与しないとする従来の方針を見直す可能性を示唆した。

 

これに先立ち、米ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は23日、北朝鮮兵が北朝鮮東部の元山からロシア極東に船舶で移動し、国内の3カ所で約3000人が訓練を実施していると語った。

韓国の情報機関、国家情報院は12月ごろに派遣の規模が1万人あまりに達すると予想した。北朝鮮兵の主力は「暴風軍団」と呼ばれる特殊部隊で、北朝鮮軍のなかで精鋭と位置づけられている。

 

傘下に歩兵や狙撃など作戦ごとに専門の旅団を持ち、敵地への潜入など特別な任務にあたるよう訓練されている。

 

 


9月、軍の特殊作戦用の訓練基地を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(左から3人目)=朝鮮中央通信・共同

 

 

朝鮮中央通信は金正恩(キム・ジョンウン)総書記が9月と10月の2度にわたり、特殊部隊の訓練を視察する様子を報じた。国情院はこの訓練視察と今回の派遣が関連していると推測する。

北朝鮮兵の一部はすでにロシア西部に到着したとの見方もある。ウクライナ軍と前線で戦うシナリオが現実味を帯びてきた。

 

 

習近平氏「火に油を注ぐな」

各国はいらだちを募らせている。オースティン米国防長官は23日、「ロシアのために戦争に参加するならば深刻な問題だ。

インド太平洋地域にも影響を及ぼすことになる」と発言した。

 

北朝鮮とロシア両国と関係が深い中国は表向き冷静を装っている。中国外務省の林剣副報道局長は21日に「各当事者が緊張の緩和に取り組み、政治解決に尽力してほしい」と述べるにとどめた。

「各国は火に油を注がないという原則を堅持しなければならない」。習近平(シー・ジンピン)国家主席は23日、ロシア西部カザンで開いたBRICS首脳会議でウクライナ情勢についてこう力説した。

 

中国はロシアの継戦能力を支えてきたが、事態を複雑にする北朝鮮軍の派遣に否定的なのは間違いない。

北朝鮮が戦闘に本格参戦すれば、西側諸国がウクライナへの関与を強める可能性がある。オーストリア陸軍のライスナー士官訓練研究所長は「北朝鮮の戦闘参加は、西側諸国に同様の兵員派遣に踏み切る機会を与えることになる」と語った。

 

北朝鮮の部隊がウクライナでの戦闘に加われば、同国での戦争に初めて第三国の軍隊が参戦することになる。

北朝鮮にとっても建国以来、初の大規模な地上軍の国外派遣となる。ロシアとウクライナの緊張が北東アジアに波及し、地域全体の不安定化につながりかねない。

 

 

「格好の標的になる」と警告

北朝鮮側は派遣の見返りにロシア側から資金や技術面での援助を狙っているとみられる。部隊に実戦経験を積ませたり、独自兵器を投入したりして、戦力を増強する思惑も透ける。

ただ、ウクライナ前線でどれほどの戦力を示せるかは未知数だ。韓国の国情院によると、ロシアに入った北朝鮮兵は複数の施設に分散して訓練を続けている。現代戦に対する知識不足で戦線で死者が多数発生しかねない北朝鮮兵に対し、ロシア軍が無人機の操縦などの教育を進めているようだ。

 

ウクライナでの最近のロシア軍の死傷者は1日1000人を超えるとされる。カービー氏は派遣される北朝鮮兵はウクライナの「格好の標的になる」と警告した。

ロシアは北朝鮮兵をロシアの朝鮮系住民に偽装させ、表向きは派兵を否定し続けるとの見方も出ている。国情院はロシアが北朝鮮兵にロシア国民の身分証や同国軍の軍服を配布し「北朝鮮軍の戦線投入を隠そうとしている」と指摘した。

 

北朝鮮当局はロシアへの兵力移動について国内外に明らかにしていない。北朝鮮兵に多数の投降者や死傷者が出れば、社会の安定を損なう恐れもある。

(ウィーン=田中孝幸、ソウル=甲原潤之介)

 

 

 

 
 
 
 
 
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2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

 

 

 

日経記事2024.10.25より引用

 

 

 

 


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