風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

初めての宮城、懐かしい宮城 2-1

2014-11-02 | 東北
宮城旅行2日目。1-2からの続きです。

○ 朝は快晴

ぐっすり眠って、目覚めの良い朝。
窓の外の晴れ渡った空を見て、ため息が出ます。
「ああ、昨日もこんな快晴だったらなあ。今日がダム日和なのに」
「目的がなんだかわかんないね」と二人に笑われました。
そう、同級会ね、同級会!
うっかり忘れるところでした!(そうそう、いえ、うそうそ)

朝食後に出発。
2人とも、私につきあって地下鉄で仙台駅まで出てくれました。
「仙台のエスカレーターは、どっち側に立つか知ってる?」
「え、普通は左じゃない?」
「答えはどっちもアリ。前の人が右に立つか左に立つかで変わるから」
へえ、そうなんだ~。知りませんでした。
仙台人はフレキシブル。
京都も、右だったり左だったりします。
仙台と京都の意外な共通点!

○ 四郎サンタ



仙台のアップルストアに入るのは初めて。銀座よりスリムでした。
中学の頃には、どこまでも続くかのように長ーく思えた仙台のアーケード。
大人になってもやっぱり長いままです。



クリスマスのバルーンアートの、そりに乗っているサンタクロースは日本人。
仙台四郎と書かれていたので、正面に周ってみました。
「招き猫の代わりにあちこちにいるよ」
招き猫をしのぐキャラクターなんて、他ではいないんじゃないかしら。
仙台でしか見られないサンタ四郎。今でも土地の人気者なんですね。



○ 笹カマーン

ウィンドウショッピングをしながらぶらぶら歩き、お目当ての場所にたどり着きました。
鐘崎の笹かま本店です。
笹かまといえば阿部がシェアナンバーワンですが、我が家は鐘崎ファン。
おおば比呂司の、魚を描いた包装紙がユニークだったからです。



店頭に、目指すものがありました。
笹かまの顔はめパネル、その名も笹カマーン!

前にさっちゃんが顔を出している写真を見せてもらった時、稀にみる完成度の高さにテンションが上がって、二人で盛り上がりました。
そう、私たち、顔はめパネルファンなんです!(笑)。
「仙台に行ったら、私もはまりたい~!」と、楽しみにしていました。

普通、パネルはベニヤ板でできていますが、これは金属製で、造りがしっかりしています。
額が当たるところには、ウレタンが付いている心配り。
いたるところに配慮が行き届いていて、ナイスだわ!



ここから顔を出した人は、みんな笹カマーン認定されます(笑)。
初めてだというヒロポンも一緒に、3人でかわるがわる笹カマーンになりました。
みんな趣味が一緒って、誰にも引かれずにトリプルハイパーテンションになれて、いいわ!

○ メロン熊にガブリ

目的を達成し、満足気分でアーケードを歩いていたら、前方にメロン熊を発見しました。



ええっ、あの北海道の、まったくゆるくない物騒キャラ?
北海道物産展のPR中で、アウェイの仙台でも、おっかない顔のままです。



不気味で怖いイメージでしたが、着ぐるみはそれなりにユーモラスだったので、さっちゃんと駆け寄りました。
迫力満点。路上で異彩を放っています。



みんなが遠巻きにしている中、一人の勇気ある少年が頭を噛まれていたので「私たちも噛まれよう!」と待ち、手がすいたメロン熊に「噛んでください!」とお願いしました。
文章にすると、なんだか変ですね~(笑)。
リクエスト通りにガブリと噛みついてもらえて、満足!
これで無病息災でクレバーになれるわ!(獅子頭とごっちゃになってる)



ヒロポンに撮ってもらった画像を見たら、私たち、かじられながらとっても嬉しそう。
「これじゃホラーな感じが全然出てないねー」「もうちょっと恐怖に震える表情にするんだったね」と反省会をしました(笑)。

○ なめられた思い出

さっちゃんと私の高校時代の部活の顧問のK先生は、ちょっと変わっていて、何かあったら「殴るぞ~」ではなく「なめるぞ~」と脅して、暴力教師以上にみんなを震え上がらせていました。
コンミスだった私は、演奏がうまくまとまらなかったときに、オーケストラ部員を代表してなめられた(?)ことがあります!
まさに人類の罪を背負った受難のキリスト状態。
その話をさっちゃんにしたら、「ほんとになめられた子っていたんだね~」としみじみ言われました。
私、私!

とはいっても、ぎゅーっと抱きしめられたものの、なめられた実感はありません。
髪だったのかもしれないし、振りだけだったのかもしれませんが、つかまった時は逃れようとじたばたしていたので、実際のところはどうだったのかわかりません。
周りの逃げおおせた友人たちは、ワーワー言っていました。
今だったら大問題ですね。のどかな時代の話です。

「K先生にはなめられ、メロン熊にはかじられ・・・」とつぶやいたら、さっちゃんが笑いながら「大物になるね!」と言いました。
うーん、魔除けのサインを押してもらった気がするわ。

○ 海の台所 波奈

この日はお昼から中学時の友達と会って、夕方の同級会にみんなでなだれこむ予定です。
アーケード街をのんびりはしごしながら仙台駅に着き、待ち合わせ時間をみはからって、エスパルのお店の前まで連れて行ってくれた二人。
ほんとにいい人たちだわ~。
「じゃあまた夜にね」「旧友と楽しんできてね」
と言って、お邪魔虫のいなくなった2人はラブラブのデートモードになって、去っていきました。

お店に入り、幹事の名前を言って、個室に通してもらいます。
ドキドキしながら扉を開けましたが、まだ誰の姿もなく、私が一番乗りでした。
みんなと会うのは久しぶりだわ~。
おなかがすいたなー。何食べようかなー。

○ 時間間違い

ところが、待ち合わせ時間になっても、誰も来ません。
あれ?
電話もネットも、地下でつながらないため、通信難民の私。
(まあいっか・・・)とのんびり待っていましたが、20分過ぎても誰も来ないので、(緊急事態発生かも)と不安になり、地表に上がってメールを確認しました。

メンバーの誰からも、特にメールは来てないけど、どうしたのかな・・・?
幹事からのメールを読み返した時に、すべてがクリアになりました。
13時半待ち合わせって書いてある~。
単に私が、12時半だと時間を間違えていたんです!

うっわ~、1時間も早く来ちゃったなんて。
お店が個室を準備してくれていたので、何も気づかないまま、すんなり入っていました!
一旦外に出ようかなと思いましたが、行先が思いつかないし、開始時間までこの個室にほかのお客さんが入ることはないので、ちゃっかりそのまま待つことにしました。
普通のテーブルじゃないので、ひっそり身を隠していられます。
でも、お店の人にはもちろん認識されていて、お茶を出してもらいました。すみません~。

私みたいに、時間を間違えた人が早く来るかもしれないし!とちょっと期待してみましたが、そんなウッカリ子は誰もおらず、みんな時間きっかりにやってきました。
「リカ!早かったのね」
「うん・・・」
わけを話すと、再会のあいさつの前に、みんなにワッと笑われました。
久しぶりの挨拶もまだなのに~。

○ 遠刈田は蔵王

懐かしい面々が集まりました。
「ミホが紅葉渋滞で遅れるって」
かつて海に面した七ヶ浜町(七ヶ宿ではありません)に住んでいて、震災時に安否が気になった友人ミホちゃんは、蔵王の別荘地に越しており、津波の難を逃れていました。
「今、遠刈田の別荘に住んでるからね」
「え、遠刈田?昨日温泉に入ってきたよ」と私。

そういえば遠刈田も蔵王。
前の日訪れた遠刈田温泉郷に住んでいるなんて、偶然だわ。
前日は雨だったので、道はがら空きでしたが、紅葉時期の天気がいい日には、渋滞ができるんですね。

○ 0次会始まる

2年半ぶりのみんなは、まったく変わっていませんでした。
同級会用の、おしゃれなステキ女性の装いでしたが。
まだ制服姿のイメージの方が強いけれど、人は成長するものね。
メンバーは、幹事のカジにれーちゃん、いっくちゃん、かもかも、みほちゃん、そして私の6名。



同級会0次会の始まりです。
私は海鮮石焼丼セットにし、デザートにずんだだっちゃパフェを頼みました。
名前が気になって。
やっぱり仙台に来たからには、ずんだだっちゃ!
なかなかの味だっちゃ!



みんなと話は尽きません。
中学の頃なんて、遠い昔なのに、もうみんな大人なのに、さらに私はずーっと音信不通だったのに、会うとこうして、昨日まで中学生だったかのように変わりなくおしゃべりできるのって、すごい。
説明がつかないから、もはや魔法ですね。
たとえブランクがあっても、長い歳月が支える絆。
旧友って、そう簡単に得られるものではありません。大事だわ。

思うのは、みんな中学時の性格そのまんまってことです。
いろいろなことを体験して、大勢の人と会ってきたはずなのに、パーソナリティは変わりません。
クールな子はクールで、明るい子は明るいまま。
おもしろいものです。

○ あおば通駅とイクスカ

移動時間になり、会場へと向かいました。
仙石線に乗りますが、エスパルは、仙台駅とあおば通駅、どちらでも同じくらいの距離。
「どっちから乗る?」ということになり、私が「あおば通駅がいい!」とリクエストしました。
「使ったことない駅だから」と言ったら、「地下鉄に合わせて延ばした駅だもの」とのこと。
そうか、私が住んでいた頃は、仙台-石巻線なので仙石線と言われていたのに、今ではもっと延びているのね。



東京から来ると、ついスイカやパスモは日本中どこでも使えると思いがち。
JRは大丈夫ですが、仙台地下鉄ではまだ使えなくて、あわてて券売機の前に行きます。
もうすぐ、仙台にもIC乗車カードが導入されるそうです。
名前はイクスカ。
「行くスカ?行くスカ?」と言いながら、「4文字って長いよね」とみんなちょっとブーブー。
カード導入に合わせて、改札横には何台ものカード読み取り受付機がスタンバイしていました。

○ 出身駅に驚く友人

電車に乗って、かつて私たちが住んでいた多賀城に着きました。
今では隣の仙台市に住んでいる友人が増えています。
さらに車社会なので、電車に乗ることはほとんどないらしく、「ホームが新しくなってるよ!」とみんな驚いてガヤガヤ。
えー、2年半前に私が訪れた時には、もう新しくなってたよー。
「だって、この駅使うの、5年前の同窓会以来だもん」
遠くの私よりも使っていなかったとは。



多賀城は『万葉集』の編者、大伴家持ゆかりの土地だそうです。
陸奥按察史鎮守将軍として東北に出征中に、多賀城で没したとのこと。
歌人だと思っていたら、将軍でもあったのね。
『万葉集』の収録作品の一割以上が、家持の作った歌なんだそうです。
いくら編者の特権とはいっても、それってちょっと多すぎないー?

2-2に続きます。

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