その1からの続きです。
● ビッグアップル
弘前駅に14:20分着。3年ぶりの街並みが、懐かしいです。
このデザイン、センスがいいですね。
津軽地方の刺し子、こぎん刺し風に描かれた、弘前城、桜、リンゴ、岩木山。
どれも弘前に関係するものばかり
改札を出ると、ビッグなリンゴが出迎えてくれました。
ぐるりと一周してみましたが、特に中に何かがあるわけでもなく、ただリンゴでした。
これぞビッグアップル。そういえばNYって、どうしてBIG APPLEっていうんでしょう?
・・・調べてみましたが、諸説あり、つまりハッキリしませんでした。
● 弘前の町
14:46発の小さなマイクロバスに乗って、りんご公園へ。
お城の横を通っていきます。
ひと月前に日本一美しい桜が咲き乱れていた桜の樹々。
今はもう、青々とした葉が生い茂っています。
弘前のおしゃれスタバを窓から眺めました。
『魔女の宅急便』に出てきそう。
そういえば弘前は、アニメ『ふらいんぐうぃっち』の舞台でした。
● りんご公園
バスの乗客は、いつしか私一人になっていました。
りんご公園で降りると、バスは無人になって走り去っていきました。
近くを歩いている人はだれもいません。
シーズンオフの平日なので、もともとすいているし、来ている人は全員車です。
3年ぶりに、りんご王国にやってきましたよ~。
一人なので、ちょっと寂しいけど。
りんごづくしのりんご王国
敷地内の小高い丘に登りました。
ここから岩木山がまっすぐ美しく見えます。
すばらしい見晴らし。この景色が見たくて、ここまでやってきたんです。
3年前に気の合う仲間たちと一緒に眺めたときのことを思い出して、懐かしくなりました。
その後、日本のあちこちに戻って行ったみんな。元気にしてるかなあ。
● 岩木山
りんご公園では、様々な品種のリンゴを育てていますが、花が終わったばかりなので、さすがにどの実もまだなっていません。
りんご摘みの女の子の銅像。
張り切ってたくさんとったので、重そうです。
自転車のカゴは、赤いリンゴの形!
がんばる少女を、雄大な岩木山が見守っています。
併設されたレストランは、りんごのメニューが豊富。
前のように食事したかったのですが、バスの時間があるので、今回は残念ながら素通りします。
● kimori工房
公園の一角には、シードル工房kimoriの畑と醸造所があります。
前にここでシードルを飲み、高橋社長のお話を伺いましたが、この日は閉まっていました。
ちなみに社長はこの日、ブルワリーを閉めて「八戸ワインフェス2019」に参加していたそうです。
● ためのぶ号
さっきのバス停まで10分歩こうとしたところ、公園前にバスが停まっていました。
弘前藩初代藩主、津軽為信の名前をとった「ためのぶ号」というバス。
ためのぶさん
観光ポイントを巡るバスですが、1日4本しか往復しません。
ちょっと少なすぎやしませんこと~?
そのため、乗れると思っていませんでしたが、15:40発の便にちょうど間に合い、ラッキーとばかりに乗り込みました。
りんご公園のレストランを諦めたかいがあったわ。
弘前城やねぷた村を経由して、駅に到着。
● 大鰐温泉駅
青森では桜も林檎の花も終わっていましたが、つつじがハイシーズン。
観光案内所で、大鰐の茶臼山公園でつつじ祭りが開催中と教えてもらい、さっそく向かいました。
16:46弘前発の奥羽本線に乗り、10分ほどで10kmほど南東にある大鰐温泉駅に到着。
思ったよりも静かでひなびた温泉街でした。
大きな店構えの林檎移出商店
昭和期のレトロな建物が続く手児奈通り。
りんご移出商は、産地市場と仲立人を介してりんごを買い集め、消費地市場に卸す商人です。
店名はどう読むんでしょうね、山千(ヤマセン)でしょうか?
● ピンクのワニ
駅前では、大きなピンクのワニが迎えてくれます。
おおわにだけに、ビッグ・クロコダイル!
学生の頃、イトコに大鰐国際スキー場に連れてきてもらったことがあります。
私に付き合って一緒にスキーをしてくれた仲良し従姉もいますが、親戚内でのスキー狂は、この従兄とその父親、そして私だけでした。
雪国では、雪は当たり前すぎて、みんなそれほどスキーをしないのです。
その時にも車窓から見た、このピンクワニ。
変わらず元気に、ピースサインをしています。
● 茶臼山公園
古びた町を抜けて川を渡ると、こんもりとした山が見えてきました。
茶臼山です。
茶臼山といったら、大坂冬ノ陣で徳川家康が本陣を構え、大坂夏ノ陣で真田幸村が陣を構えた場所を思い出しますが、そちらは大阪、こちらは青森。関係ないですね。
同じ名前の公園は、ほかにもあちこちにあるようです。
今の時代には、もう見なくなった茶臼ですが、かつてはおなじみのキッチンツールだったんでしょう。
どうやら公園は、山の上にあるというか、山全体が公園になっているようです。
ルートが探せなかったので、そばを歩くおばあさんに行き方を聞くと、「今から行くの?もう誰もいないんじゃないの?」と言われました。
年配者の津軽弁なので、これで正解か自信はありませんが、おおよそそんなニュアンスかと思われ。。
たしかにそろそろ夕方になる時間。
でもまだ明るく、暑さも残っているので、登り始めました。
● つつじの花盛り
登れば登るほど、つつじの花がたくさん咲いています。
そんなに多くはありませんが、見に来ている人たちも、ちらほらいました。
日中は夏のような暑さだったので、少し和らいだ時間を待って登った人もいるでしょう。
ちょっと小高い場所なんだろうくらいにしか思っていませんでしたが、予想外に山の傾斜が続きます。
延々登っていく途中にもずっと咲いている、色とりどりのつつじ。
山つつじなので、自然でワイルド。
普段見慣れているのは、丁寧に育てられたお上品なツツジですが、こういった野生的なつつじも、またいいものです。
ここにはつつじが40数種、総数約1万5000本以上あるそうです。
まさに圧巻でした。
● そびえる山々と尾根
一番上まで上がりきったところに、展望台がありました。
大鰐は、四方を山に囲まれた場所。まっすぐ正面に見える山は、大鰐国際スキー場。
あんなに高いところから滑っていたのね~と、改めてビックリ。
雪の季節だと、全てが白い世界になるため、標高感覚が麻痺してしまいます。
正面の山に大鰐国際スキー場のリフトが見えました
そこから90度、左に向きを変えると、今度は秋田方面。
この辺りは青森県南部。
秋田との県境がかなり近い辺りまで来ています。
山々の向こうはもう秋田
さらに90度、左に向きを変えると、今度は岩木山がうっすらと見えました。
弘前方面です。
こちらが岩木山方面
雄大な山々に囲まれた光景は、とてもすばらしかったです。
● ひなびた温泉街
大鰐には叔母の実家があり、小さい頃から地名は知っていましたが、雪のない街を訪れたのは初めて。
茶臼山から町を見下ろします。
家々の間を川が流れる、素朴で情緒たっぷりの温泉街。
こんなところに実家があるって、いいなあ。
橋のたもとに足湯があり、近所の人達がつかりながらのんびり世間話をしていました。
こういう環境で過ごしたいわ~。
赤い仁王門が迎える大円寺を参拝。
大日如来が祀られているそうです。
駅前まで戻り、ピンクのワニの隣にある足湯に入りました。
津軽の奥座敷で津軽藩の湯治場といわれる大鰐は、温泉処として有名な場所。
お湯につかる時間はなくとも、せめて足湯には入りたいものです。
熱めのお湯ですが、なじむと「う~ん・・・!」と声が出るほどの気持ちよさ。
先客は、小さな女の子とお婆ちゃん。
さすがは地元の子、女の子も熱がらずに、ずっと足湯につかっていました。
● 帰宅ラッシュ
リフレッシュして、青森に帰ります。
直行便はなく、18:06の弘前行きに乗り、17分に到着。
33分発の電車に乗り換えようとホームを移動していると「青森行きは3番ホームに停車中です」とアナウンスがかかりました。
始発だから、もう待ってくれているのね。
発車時間までホームで待つ必要がないのは楽です。
特に冬は、吹雪の中で立ち尽くしたくないですからね。
平日なので、車内は仕事帰りの人たちでそこそこ混んでいます。
私の両側にも人が座っています。青森に来てから初めてのことです。
都内の夕方のゆるめの帰宅ラッシュ電車に乗っている気分になりますが、窓の外を見ると、水を張った田んぼや緑の草地が広がっていて、とっても非日常的。
のどかな光景に心が潤います。ああ、いいわあ。
地方に故郷がない人は、こういう感覚を知らないんでしょうね。
人が田舎に行くのは、心穏やかに、豊かになるためなんだろうなと思います。
● 青森着
闇に浮かぶ三角アスパム
19:17に青森着。暗くなってから、ホテルにチェックイン。
今日は、青森駅での待ち時間が長かったため、最初の滑り出しが遅くなりましたが、晴れの日に行っておきたい場所に行けたので、ひとまず満足しました。
2日目に続きます。
実際に見たことのない山だと思います。
ひょっとしたら車窓から見たことがあるのかな?
やっぱり青森は遠いなぁ。
青森空港2度ほど利用したけど
観光では一度も行ってないので青森の良さがわかっていません。
夜の街でしっかり飲食は楽しみましたが
(笑)
津軽富士と言われてはいますが、富士山よりも形がきれいなので、みんな大好きなんですよね~。今度機会があったら!
青森に観光以外で何度も行かれているんですね。それならまたきっと、チャンスがありそうです♬