風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

雪の金沢、北の幸 1-(2)

2016-04-07 | 中部(北陸)
その1からの続きです。

○ クロネコ観光

お城の人に聞いた道を通って尾山神社へ向かったはずが、どこかで曲がり間違えたらしく、香林坊まで行ってしまってかなり大回りしました。

クロネコヤマトのお店の前に、黒い籠が置いてあります。
猫侍用かしら~?佐川の飛脚とコラボしてもよさそうですね。
全国初のヤマト運輸の観光案内所「クロネコほっとステーション」だそうです。



町にあるマンホールには、兼六園の灯篭が描かれています。
靴と比べると、結構大きいのがおわかりになるでしょう。
雨に濡れて、風情が出ていました。



○ 神社の唐門

この神社の入り口の神門には、ステンドグラスがはめ込まれているということで、変わっているなあと気になっていましたが、普通の神社の門でした。
あれ?ギヤマンじゃないの?
どうやら裏側の東神門から入ったようです。こちらは旧金沢城の二の丸の唐門だったそう。



本殿をお参りします。
利家とまつを祀っている神社ですが、もともとは加賀藩藩祖の前田利家のみを祀ってきたそうです。
まつを合祀したのは1998年と、ごく最近のこと。
平成になってからじゃないですか。天国のまつもびっくりですね。



○ 神社のギヤマンの門

お目当ての神門<重要文化財>がありました。
こんなに独特な神社の門を見たことがありません。南蛮文化っぽいすてきなデザイン。
ステンドグラスといったら教会というイメージがあるため、洋式だと思っていましたが、和漢洋三様式の建築だそうです。
夜には灯が点されるそうです。きれいでしょうね。



雪吊りがされている樹木の間に、ほんのり梅が咲いていました。
絵馬には多数の合格祈願が。受験シーズンですからね。みんな頑張ってー。



趣のある神苑。
ほどよく苔むした、それでいて手入れの行き届いた境内。
苔についての本を読んだばかりなので、つい目がいきます。



○ 脈々続く前田家

そんな苔との調和が美しい、境内の金谷神社も参拝しました。
ここのご祭神は、二代藩主前田利長公からの十七代までの前田家当主とそのご夫人。



神様の名前がずらりと書かれていました。前田家は、徳川家幕府並みに続いたんですね。
金沢の人は、初代から末代まですらすら言えるんですって。うそです。



緑多い境内の中に、ひときわ目立つガラス張りでシースルーの建物。
この中でお守りなどを頂く授与所です。
前の年の秋に完成したばかりだそうです。とっても斬新でした。



○ 真弓坂

お次は兼六園へ向かいました。イトコの真弓ちゃんから「真弓坂に行って来て~」とリクエストを受けたので、そこに向かいます。
本当にある坂でした。



「真弓坂口」と看板に書かれていました。
真弓ちゃんが坂口さんという人と結婚したら、ここで記念撮影しないとね!
このゆるやかな坂を通って、園内へと向かいます。



真弓さんという女性のロマンチックなエピソードでもあるのかしらと思いましたが、真弓の木があるからだそうです。

○ ハートと神社

真弓坂の道路向かいにある石浦神社には、鳥居の柱にハート形がついていました。
ここは恋愛の神様?
そういえば今日はバレンタインデーです。
でもそれって、言ってしまえば異教のお祭りよ…。



ハートいっぱいでポップですが、ここは金沢市最古の神社だそうです。
拝殿前にあるのは雪よけでしょうか?
参道にはなんだかふにゃふにゃした道が描かれています。
これは神様の通る道でしょうか?まっすぐ直進するイメージだったけれど、そうとは限らないのかも~。



拝殿では、赤ちゃんのお初参りの祈祷が行われていました。
稲荷神社の鳥居を入ると、両側には絵馬がずらりと飾られていました。



○ 飛び込めないプール

石浦神社の道路向かいは、21世紀美術館。お城と兼六園のすぐそばの、いい場所にあり、広々とした敷地になっています。
美術館ができる前には、何があったんでしょう。
丸い建物の前に、全面何色かのガラスで作られたオブジェがあり、中を通ってみました。
カラー・アクティヴィティ・ハウスというそうです。
晴れていたら、日光がいろいろな色を見せてくれるんでしょう。



有名な「スイミングプール」の作品は、美術館を入ってすぐのところにありました。
とても人気で、プールをのぞく人も、プールの底から見上げる人もたくさんいます。
でも誰も、飛び込んでみようとする人はいません。(あたりまえか)



人がいるのに、ゆらゆら水面が揺れるため、なんだかはっきりわからない、不思議な感覚です。
『スイミング・プール』という謎めいたフランス映画のことを思い出しました。

○ ヤヌスな迎賓館

それから、すぐそばにあるしいのき迎賓館へ向かいました。
ここは旧県庁舎で、お城側から見ると、下の画像のようなガラス張りのモダンな作りですが、



正面に周ると、重厚でクラシカルな建物。
建物の前に枝を伸ばしているのは、樹齢300年の大きな椎の木。
表と裏でまったく雰囲気が違って、ヤヌスの鏡のようです。
一粒で二度おいしいのね~。



建物の中に入ると、下の階にはポール・ボキューズのレストランとカフェが入った、なかなか高級な雰囲気。
2010年にリノベーションしたそうです。



尾山神社に、21世紀美術館に、しいのき迎賓館と、ガラス張りの建物を続けて見た感じ。金沢はクリスタルの町になっていくんでしょうか。

○ サンダーバード遅れ

今回金沢にやってきたのは、ここで開催される用事のため。
建物内で働く人に「すてきな場所でお仕事ができて、うらやましいです」と言ったら「建物内には自販機がないし、コンビニも近くにないから、ペットボトル一本も買えなくて普段使いには不便なんですよ~」とのこと。
言われてみれば、確かにありません。
私はペットボトルを持っていましたが、ほかの参加者はドリンクを求めて建物の外まで自販機を探しに行っていました。

この日は強風でサンダーバード号が止まったため、大阪や福井からの参加者は大遅刻してやってきました。
そういえば新幹線に乗っている間に、アナウンスされていたなあと思い出します。
東京からの私が間に合って、隣の福井県の人が遅れるなんて、新幹線の威力はすごいものです。
サンダーバードって、乗ったことがありませんが、すごくくねくねしたルートで、分水嶺のそばも走るんだそうですね。酔いそうです。

○ 金澤さくら亭

夕方に用事が終わり、夜は、参加者同士で懇親会になりました。
はじめは「吉田類さんご推薦の金沢おでんの大関」と聞いていたので、帰り道が楽なようにと、繁華街の香林坊そばのホテルを予約しておいたのに、お店に入りきれないとかで、当日には違うお店に変わっていました。
あれ~。お城の反対側になっちゃった。
お店は兼六園傍の金澤さくら亭というお上品なお店。私はこちらの方が好みです。

金沢の懐石料理って聞くだけで、お上品なおいしさが期待できそう。
その期待は、裏切られませんでした。


季節の旬菜盛り合わせ、梅豆腐の小鉢、お造り盛り合わせ



鰤の照り焼き



茶わん蒸し



百合根饅頭



変わり揚げ



うどん



デザート


金沢和食に舌鼓を打ちながら、楽しく会は終了。
ほとんどの人が、駅前のホテルに宿を取ったようで、駅行きのバスに乗り込みます。
地元の人は、めいめいの家のある方角へ。
私は、腹ごなしがてら、お城の横を通って香林坊まで歩くことにしました。

○ 石垣ライトアップ



石垣をライトアップしています。暗闇にぼんやり浮かび上がる土木の粋。
これは石垣好きにはたまりませんね。
しいのき迎賓館も、夜になってさらに雰囲気が増していました。



夜の香林坊付近はとてもにぎやか。渋谷を歩いているような感じです。
駅前よりもこの辺りの方が賑わっています。
ホテルには21時半頃にチェックイン。事前に連絡しておいたので、温かく迎えてもらえました。

夜は冷え込んできたので、あたたまった部屋にほっとします。
日中は雨の中を歩き回ったので、すぐにお風呂に入り、リラックスしました。

TVをつけると、明日は降雪確率90%との予報。
えー、雪が降るの~?
明日は一日自由に動くつもりですが、考えているのは午前も午後もけっこう歩くルート。
雪はすてきだけれど、行動が制限されるので、今日よりは降らないでほしいなあと思いながら、眠りにつきました。

2日目に続きます。


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2 Comments

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Unknown (アネッティワールド)
2016-04-09 16:55:45
旅先で食べる料理は最高ですね。

ぶりの照り焼き、なかなか家で食べれないので嬉しい一品です。

茶碗蒸しも家で作るとなると
手間がかかります。
手間がかかった割にはメインにはならないので
懐石には有り難いメニューです。

ライトアップに凝ってるので
石垣もいいもんですね。

鳥居にハート
不思議な組み合わせですね。
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アネッティワールドさん (リカ)
2016-04-11 14:31:27
今回の金沢旅行は、天候に恵まれずに暗めの写真が多いのが残念ですが、それでも雰囲気がよく、いい思い出ができました。
次回は晴れだといいな~。
鳥居のハートは不思議でしたが、神社の道路向かいが21世紀美術館なので、そのポップな空気を受けてのことかもしれません!?(笑)
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