つい2日前に、スバルを含む各自動車メーカーから「追加のリコール」発表があり、Myレヴォーグ(VM4)もそこに含まれていました。
リコール内容は、事象としては燃料を供給する燃料ポンプの不具合から、エンジンが掛りにくくなったり停止するというものです。原因は燃料ポンプのパーツである「インペラ(樹脂製歯車)」が燃料によって変形してケースと干渉すると、燃料を送り込めなくなるものです。
影響の範囲は、実はけっこう膨大な数の対象車に拡大しつつあります。最初2020年3月に最初のリコールが発表された当時から実際にはこれからもっと増えるだろうと言われており、結果その通り、2024年1月発表時点で、自動車メーカー8社で合計383万台となっています。
仮に、一気にリコール発表しても交換部品の製造が追いつかない、また修理工場も対応しきれないので、「徐々に発表」してるのでしょうが、私の車両もついにリコールに含まれてしまいました。
しかもこれで終わりではありません、もっと言うと自動車メーカーとデンソーは既に「対象」を追いきれない状況になっているようです。
リコールは、トヨタやホンダ、スバルという自動車メーカーが申請していますが、その原因となっている燃料ポンプを製造しているのは株式会社デンソーです。大手自動車部品メーカーとして、各種部品を自動車メーカーにまたがって供給していることから、いろいろなメーカー、車種でリコール拡大中です。
更に発覚前にはリコール対象製品が普通の保守部品として出荷されていたケースもあり、今やどこの誰の車に使われたか分からない混沌とした状況にあります。
デンソーのHPから
(HPでは、『競合品と比較し10倍以上の耐久性』とPRされていますが・・・)
2020年に「トヨタがリコール発表」してからもう4年になりますが、最初の頃は「トヨタのリコール」であって部品メーカーである「デンソー」の名前はあまり出てきませんでした。お客さんからしたら「トヨタの車でー」「ホンダで買った車がー」というのが当たり前で「デンソー」は積極的に前には出てきませんでした。
株式会社デンソーは、従業員規模17万人、自動車部品メーカーとして売上高6兆円を超える国内トップ企業、海外を含めてもボッシュに続く世界第二位の巨大企業です。
当初から「あのリコールの燃料ポンプってデンソー製?」と噂されていて、もしそうなら「これは大型リコールになるな」と言われていたのですが、リコールが追加になっても、どこの自動車メーカーからも、マスコミ報道も不思議と「デンソー」の言葉は出てきませんでした。
ところが2023年7月に起きたトンネル内での追突死亡事故の調査で、エンストしたホンダ車に積まれていた燃料ポンプは「デンソー製」であったと大きく報道されることとなり、さすがにデンソーもホンダと並んで謝罪発表を行うこととなりました。
(FNNプライムオンラインより)
このホンダ車は燃料ポンプの不調があったため、どうやら新しい部品に交換されていたそうです。つまり「デンソーポンプ」が不調になったので新品に交換したらまた不調(エンスト)で死亡事故ということでしょうか。交換した燃料ポンプもリコール対象だったそうですが、「交換でどの車に積まれたか分からない」まま事故が起きてしまいました。
こうした隠れたリコール対象も含め、まだまだ続くと思われる「デンソー製燃料ポンプ問題」、底が全く見えない状況で、また大きな事故が起きなければよいのですが。正直いってダイハツの不正認証より恐ろしい「地雷化」した問題だと思います。
私は、この3月に車検の予約を入れていますが、逆にそれまでに対策品が入手できるのか、間に合わなければまた別日程で預けないといけくなるし、高速やトンネルでエンストすると危険度が相当に高いリコールなので、早めに対応して欲しいと思うのですがこればかりは。
2024年2月9日
ヤフーニュースに掲載されていた「原因」を追記。
デンソーなどによると、燃料を吸い上げるための「インペラ」(樹脂製羽根車)という部品を作る金型を変更したところ、樹脂の密度が低いものが生産されてしまったという。広報担当者は「製造後、車両に搭載するまでの環境なども複雑に絡んでいるとみており、複数の要因についてさらに調査している」と話した。
これまで7回のリコールを届け出たホンダの分析によると、樹脂密度が低いインペラが長期間倉庫に置かれるなどして、車両に搭載されるまでの間に表面が乾いてしまい、樹脂が収縮することで細かな亀裂が入ってしまうものがあるという。不具合が起きた金型で製造された燃料ポンプの搭載車両をリコールしたという。
3月車検の際にリコール作業も一緒に・・・とお願いしたら、スバルでは「部品供給が4月からでー」ということでした。ちなみにレヴォーグの場合は燃料タンクを降ろすことなく、座席シートを取り外して上から部品交換するそうで、約2時間から3時間作業になるのでは、ということでした。